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【佐々木依里のメディテーションジャーニー】自分を癒す、心のリビングルームを持とう!

  • 2021.7.21
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マインドフルネスには、自らの心を癒す力があると言われています。私たちは誰しも幼い頃から今までにつらい思いをしたことがあり、その痛みは傷ついた内なる子どもとしてひとりひとりの心の奥底にいるといわれています。

ふとした時に傷ついた思い出や体験が意識の中に浮上し、体の緊張や悲観的な感情に支配されてしまうのはこの傷ついた内なる子どもが癒される時を待っているからではないでしょうか。

そこで私は、マインドフルネスの力を使って自分を癒す実践を行ってきました。もちろん、毎日生きている中でたくさんの経験が更新され、全ての辛い経験を癒すことは不可能です。しかしこの実践で過去の傷ついた自分に癒しのエネルギーを注ぎ込めた事は人生の大きな前進になりました。

辛い過去や記憶をもったままでは、なかなか新しい自分になれないこと、自分を100%受け入れることが困難であることも実感してきました。トラウマ級の大きなショックを抱えている方はカウンセラーやセラピー、臨床心理士など一緒に癒しのプロセスを伴走してもらう方法がいいでしょう。

私がおすすめする自らの癒しのプロセスは、まず心にリビングルームを作ることから始まります。これはティクナットハン師が仏教哲学の思想をわかりやすくリビングルームを例えに使って表現した癒しのプロセスです。

心と家はとても似ていて、意識の部分がリビングルーム、無意識の部分が地下室にあたるとしています。辛かった体験や、寂しかったこと、怒り、不安、嬉しかったことは全て種になって地下で眠っている状態。ふとしたきっかけや刺激によってこの種に触れると、地下室から起き上がり、リビングルーム(意識)にこの感情が現れます。例えば、ふとしたきっかけで怒りや不安が襲ってくるような感覚です。

そこで大事なのが怒りが浮上してきた時に、同時にマインドフルネスの種にも触れリビングルームに怒りと、マインドフルネスを両方同時に招き入れること。

そして心のリビングルームで、怒りの感情とマインドフルネスの気づきが、まるで話し合っているかのようにミーティングをさせるようにしています。

マインドフルネスの種に触れる他に、冷静の種や、優しさの種に触れて、怒りと冷静と優しさがリビングルームで同時に話し合いをするようなイメージをすることもあります。

心の中では、実際にこんな風に会話形式で自分に問いかけます。

怒りに向かって地下室からやってきた冷静が「どうしたの? なんかあったの?」と丁寧に質問をしたり、またある時は怒りに向かって優しさを向け「うんうん、そんなこともあるよね」などと、家のリビングルームで親しい友人が誰かを慰めているように自分の感情を話し合わせています。

怒りや不安は敵ではなく、私たち自身の一部なのです。怒りや不安が湧き起こった時、リビングルームにマインドフルネスや冷静、優しさを呼び起こすのは、怒りを消そうとしたり否定したり抑圧するためではありません。

怒りや不安が自分の一部であることを認め、受容することによって自分を受け入れていく作業につながります。

リビングルームでの話し合いは癒しのプロセスであり、私が過去の記憶を優しく抱きしめながら自分の一部として大切に思えるようになったきっかけでした。

マインドフルネスの癒しの力について今回はご紹介しました。

皆さんも、心のリビングルームで是非自分の気持ちと待ち合わせしてみて下さい。

新しい自分に出会えるかもしれません!

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