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世界遺産への登録も間近!マングローブの原生林も楽しめる【鹿児島・奄美大島】の旅

  • 2021.7.2
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鹿児島県の奄美群島の中で最大、日本国内で数えても3番目に大きな離島である「奄美大島」(北方領土は除く)。2021年の夏にはユネスコ世界自然遺産へ登録される見通しで、今後さらに人気が高まっていくことでしょう。今回は、そんな「奄美大島」の魅力をチェック。「鶏飯(けいはん)」などのご当地グルメを始め、島内随一の自然スポットでアクティビティも楽しめる「住用町(すみようちょう)のマングローブ原生林」などを紹介します。

「鶏飯」だけじゃない奄美大島の名物グルメ

奄美大島のご当地グルメとして最も有名なのが「鶏飯」です。鹿児島県内では、奄美大島以外でも提供しているお店がありますが、県外ではほとんど目にすることはないでしょう。

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簡潔に説明すると、いろいろな具材が載せられたお茶漬けに近い料理。最大の特徴はその出汁が、丸鶏からとられたものだという点になります。鶏出汁を使う料理としては、秋田のきりたんぽ鍋も有名ですが、同じように滋味深さを感じる郷土料理で、具材は店によって少しずつ違いがありますが、基本的にはほぐした鶏肉・錦糸卵・椎茸などがご飯の上に載っています。

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また、そこに刻み海苔や葱を薬味として加えることで、よりさっぱりとした後味に仕上がっているのも特徴の1つ。ディナーのメインというよりは、最後のシメの一杯に最適なので、食事やお酒の席の最後にぜひお試しください。

他にも、奄美ならではのメニューとしては「油そうめん」があります。島のソウルフードとも言われる代表的な郷土料理です。

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見た目は、そうめんを具材と一緒に炒める沖縄の「ソーメンチャンプルー」と似ていますが、調理方法に大きな違いが。油そうめんは、麺を茹でた後に油と出汁をからめ、そこに炒めた野菜や豚肉などを載せたものになります。その調理のさじ加減はそれぞれの家庭によって違い、奄美大島では「家庭の数だけ油そうめんの種類がある」と言われることもあるほど、島の文化に深く根付いているのです。家庭だけでなく、居酒屋でも定番のメニューとなっているので、いろいろなお店で食べ比べてみるのも楽しいかもしれません。

日本で2番目に大きなマングローブ原生林で楽しむアクティビティ

ユネスコ世界自然遺産への登録がほぼ確定となった奄美大島の自然の見どころの1つが島の中央部やや南側にあたる「住用町のマングローブ原生林」です。

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ここは、オヒルギとメヒルギを中心に構成されている原生林で、マングローブ林としては、日本で2番目の大きさ。その景色を広く眺められる展望台もあるので、まずは上からその規模を感じてみましょう。

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さらに、ここは住用川と役勝川(やくがちがわ)が合流して太平洋に流れ込んでいくポイントでもあり、河口に近い住用湾の手前では水上のアクティビティが人気。カヌーやSUPでマングローブ植物の中を進んでいく、豊かな自然があってこそできる体験を気軽に楽しめます。

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展望台からでもその様子は見られますが、マングローブのトンネルの間をくぐり抜けながら進んでいくコースもあるため、乗ってみることでわかる魅力もたくさん。例えば、干潮のタイミングであれば、タコの足のように広がった根っこの部分を見られたり、カニなどの生き物を見られたりします。マングローブ林は参加する時間帯によって景色が変化するため、予め見どころをチェックして予約時間を調整してみてください。

他の離島へ行く拠点にもなる奄美大島

奄美群島は、主に8つの有人島から形成されています。その内の、4つの有人島へ行く際の拠点としても使えるのが奄美大島です。

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南側には与路(よろ)島・請(うけ)島・加計呂麻(かけろま)島の3つの島が浮かんでいて、南部の古仁屋(こにや)港からアクセスが可能。さらに、東側の海には喜界(きかい)島もあり、奄美大島は周辺の離島へ行く際の拠点としても利用しやすい場所なのです。

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その中でも加計呂麻島は、奄美大島の南部から大きく見えているくらい近く、日帰りでも手軽に行ける絶景島ということで大人気。奄美大島ほど町が栄えているわけではないので、不便さは少しありますが、その分手付かずの自然が至るところに残っていて、のんびりと楽しむには最適の場所と言えるでしょう。奄美大島とは一味違う、小さな島ならではの良さがあるので、その魅力を比較して楽しむ旅程もおすすめです。

世界遺産に登録されるほどの貴重な生態系を持つ奄美大島ですが、島の中心街はかなり栄えているため、便利さと豊かな自然のバランスが良い旅先です。

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高級な織物として有名な大島紬(おおしまつむぎ)などの伝統工芸や、奄美の自然をこよなく愛した日本画家「田中一村」の美術館など、文化的な見どころもいっぱい。できるだけ余裕のある長めの日程で、奄美大島の魅力を存分に味わう旅に出かけてみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>

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