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世界で活躍する気鋭デザイナーは、どんな本を愛している?|デザイナーたちから言葉の贈りもの vol.12

  • 2021.7.2
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つねに自分自身や社会と向き合うデザイナーは、まるで哲学者のように多くのアフォリズムを残してきた。こんな時代だからこそ、彼ら彼女らから放たれた普遍的なメッセージにじっくりと触れたい。レジェンドから新鋭まで、言葉にまつわるあれこれ。

デザイナーが愛する本

世界で活躍する気鋭デザイナーは、どんな本を愛しているのか?ブランドの美学やコレクションの着想源など、自身に影響を与えた1冊をデザイナーのセルフィーとともにお届け。

Angel Chen

〈ANGEL CHEN〉
Instagram→ @angelchenstudio

GINZA
『YOKAINOSHIMA: Island of Monsters』 Charles Fréger

上海を拠点に東洋と西洋のカルチャーを自在にミックスするチェンが選ぶ1冊は?「セントラル・セント・マーチンズ在学中に出合った『妖怪の島』。ナマハゲなど日本の神事を祝うための衣装って、視覚的にインパクトがありますよね。卒業コレクションはこの本に着想を得て、カラフルな柄や大胆なシルエットを取り入れました」

Stephanie D’heygere

〈D’HEYGERE〉
Instagram→ @d_heygere

『In Almost Every Picture 8』 Hironori Akutagawa

なじみのある日用品や素材をアバンギャルドなアクセサリーに昇華するステファニー・ディジェール。「親友が誕生日に贈ってくれた芥川浩典の写真集がお気に入り。ウサギの頭の上にワッフルやおもちゃの車を乗せたユニークな写真は“すべてのものがアクセサリーになる”という〈ディヘラ〉のコンセプトと通じるところがあります」

Christelle Kocher

〈KOCHÉ〉
Instagram→ @koche

『KING KONG THÉORIE』 Virginie Despentes

「『キングコング・セオリー』は、著者のヴィルジニ・デパントが実際に体験したエピソードを語りながら、自身のフェミニズム論を展開するストーリー。この本を読むと、私たち女性は何があっても常に立ち向かわなければならないのだということを理解させてくれます。自分の考えを強い言葉で表現する彼女のスタイルが好き」

Ivy Kirk

〈IVY KIRK〉
Instagram→ @ivykirkcollection

『Quant by Quant: The Autobiography of Mary Quant』 Mary Quant

「60年代はファッションの中で好きな時代のひとつ。マリー・クヮントがゴシップな話を織り交ぜながら陽気に語る自叙伝を読むと、当時のムードを経験した気分になります。〈アイヴィー・カーク〉を始めるか悩んでいた2012年にこの本に出合い、同じ女性デザイナーとして刺激を受けました。私の背中を押してくれた1冊です」

Ruchika Sachdeva

〈BODICE〉
Instagram→ @bodicebodice

『Nasreen Mohamedi. Waiting Is a Part of Intense Living』 Roobina Karode, Geeta Kapur, Deepak Ananth, Andrea Giunta

インドの伝統的な生地を、直線的なシルエットでミニマルに表現する〈ボディス〉のルチカ・サチデヴァ。「線画でモダニズムを表現したナスリーン・モハメディは、私が尊敬するアーティストの1人。生涯を通して幾何学的な美学を追求した彼女のスタイルには、深く共感しています。服作りの指針となった思い入れの深い作品集です」

GINZA2020年11月号掲載

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