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似ている料理「ハッシュドビーフ」と「ハヤシライス」の違いはなに?実はどっちも日本生まれ

  • 2021.7.1
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「ハッシュドビーフ」と「ハヤシライス」、この2つの料理はとても似た料理です。 この料理、実は両方日本生まれの料理だったりもします。

ここでは、この共通点の多い料理「ハッシュドビーフ」と「ハヤシライス」の違いについて見ていきましょう。 また、ビーフシチューなどとの違いについても見ていきます。

「ハッシュドビーフ」からハヤシライスは生まれた?

「ハッシュドビーフ」と「ハヤシライス」は似ているどころか、もともと「ハヤシライス」のベースになったのが「ハッシュドビーフ」なのだとか。

日本生まれとされる「ハッシュドビーフ」

ハッシュドビーフは、日本で生まれた洋食のひとつとされています。 この料理は、薄切り牛肉とタマネギを炒めて、デミグラスソースで煮込んだものを指します。

なお、イギリスにもハッシュドビーフという名前の料理自体はあります。 しかし、そちらはデミグラスソースでは煮込みません。 ケチャップやアンチョビソースで煮込む料理とされています。

ちなみに、ハッシュドビーフという名前のハッシュは、細かく刻むことを意味する英単語"hash"から来ています。 牛肉を細かく刻むという工程から名付けられたという事ですね。

「ハッシュドビーフ」をご飯にかけたら「ハヤシライス」

そして、このハッシュドビーフをご飯にかけたものが「ハヤシライス」になります。

日本では、さまざまなソースをご飯にかけて食べる習慣があります。 例えば、インドから伝わったカレーも同じですね。

ソースのベースが違うとされる事もある

なお、「ハッシュドビーフ」と「ハヤシライス」では、ソースのベースが異なるとされる事もあります。 ハッシュドビーフにはデミグラスソースを、トマトソースをベースとしていたらハヤシライスとなるとされる事もあります。

しかし、これは明確に定義された区別ではありません。 たしかにトマトソースベースのハヤシライスは多いですが、ハヤシライスをデミグラスソースで作っているお店なども同様に多いからです。

「ハヤシライス」の語源は?

ハッシュドビーフをご飯にかけた料理ともされるハヤシライス、その名前はどこから来たのでしょうか。 その由来としては大きく2つあるようです。

「ハッシュド」が訛ったとする説

ハヤシライスという名前は、原形とされるハッシュドビーフの「ハッシュド」が訛ったところから来ているという説があります。 「ハッシュド⇒ハシュド⇒ハシュ⇒ハヤシュ⇒ハヤシ」のような形で変化したのかもしれませんね!

考案者の名前から来たとする説

また、ハヤシライスを考案した人物の名前から来たという説もあります。 その人物とは、書店を経営する丸善の創設者「早矢仕 有的」という人物です。

この人物は、自分で牛肉と野菜を煮込み、友人や知人に振る舞っていたそうです。 この料理がハヤシライスの原型ともされ、考案者である人物の名字にあやかって「ハヤシ」と冠するようになったのだとか。

「ビーフシチュー」や「ビーフストロガノフ」との違いは?

ハッシュドビーフは、「ビーフシチュー」や「ビーフストロガノフ」とはどのように違うのでしょうか?

「ビーフシチュー」とは

ビーフシチューは、牛肉と一緒に野菜を煮込んだ料理のことです。 ブイヨンで煮込み、デミグラスソースで味付けをします。。

この説明だけだと、ハッシュドビーフと「ビーフシチュー」は同じものとなるような気もします。

その違いは、ビーフシチューは肉を塊で入れることもあることからより肉が大きいもの、またビーフシチューの方が具材が大きいことから煮込む時間が長いとも。 ボリューミーでよく煮込まれた料理ならビーフシチューという事になりますね。

「ビーフストロガノフ」とは

ビーフストロガノフは、ロシアで生まれた牛肉の煮込み料理です。 具材はほとんどビーフシチューと大きく変わりません。 牛肉の大きさも変わらないほどに刻まれて煮込まれます。

ですが、大きな違いもあります。 それは、ビーフストロガノフの場合、サワークリームを入れて軽く煮込むというもの。 そのため、見た目が白っぽくなり味付けも大きく変わるというのが違いと言えます。

しかし現在では、ハッシュドビーフ同様、デミグラスソースを使って煮込んだものに、サワークリームを加えるというスタイルも増えています。 そうすると、サワークリームが加わったことで、ハッシュドビーフよりか少し色味が白っぽく、さっぱりした味付けの料理という事になります。

なお、ビーフストロガノフの「ストロガノフ」とは、ロシアで商人から帰属にまで上り詰めた人物の名前なのだとか。 晩さん会の際に、急遽増えたお客のために、料理人が機転を利かせて出した一品が始まりとされています。

まとめ

「ハッシュドビーフ」と「ハヤシライス」はとても似ています。 それもそのはず、ハッシュドビーフをご飯にかけたものがハヤシライスなので、器によそう前なら同じ料理という事になります。 ちなみに、ハッシュドビーフはデミグラスソース、ハヤシライスはトマトソースベースという区別がされる事もありますが、ハヤシライスの中にはデミグラスソースで作るものもありますので、一概にそうとは言えないようです。

ハッシュドビーフは、ビーフシチューとは具材の大きさと煮込み時間が、ビーフストロガノフとはサワークリームの有無と発祥した国、という違いがあります。

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