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【全国】一度は行ってみたい個性派ベーカリー8選。“ツリーハウス”みたいなパン屋さんって?

  • 2021.6.23
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味はもちろん、好ロケーションやおしゃれパン屋を全国からピックアップ!あなたの「推しベーカリー」はどこですか?

1.〈麦音〉/北海道

「オ・ドゥ・ブレ十勝」(133円)

小麦畑が敷地内にある日本一大きなパン屋さん。風車で製粉機を回し、広大な売り場にたくさんのパンが並ぶ、パンのテーマパーク。地元・十勝産小麦100%でパンを焼く。「オ・ドゥ・ブレ十勝」は十勝産キタノカオリのおいしさを見事に表現した逸品。白スパサンド、あんドーナツなどは地元で定番のフォークフード。

(Hanako1182号掲載/photo:Hiroaki Ikeda, Kenya Abe text:Hiroaki Ikeda special thanks:Yuya Uemura, Ami Hanashima edit:Yoshie Chokki)

2.〈THE STANDARD BAKERS 大谷本店〉/栃木

店の前には大谷石の山がそびえ立つ。「ダイナミックなロケーションがほかにはない!(花井さん)」
国産小麦100%のミルクスティックなど、甘いパンが人気。
モーニングからディナーまで、フードもおいしいレストラン。

営業再開を機に、リニューアルも図ってパワーアップ。新たなスタンダードとなるのは、クロワッサンとマフィンのハイブリッド「クロフ国産小麦100%のミルクスティックなど、甘いパンが人気。モーニングからディナーまで、フードもおいしいレストラン。

3.〈KOMOPAN〉/鎌倉

「CREAM MALASADA」230円。 映画『ホノカアボーイ』への愛 がすごすぎて、実際のレシピを もとに、国産小麦に替えて再現。
湘南の海風を感じるベンチでパンを食べるのが最高。座っているのは、小森俊幸シェフの娘の糸ちゃん。パパとママを手伝い、除菌したり、パンを袋詰めしたりの働き者。

小森俊幸さんは妻の圭さんの夢を叶えた。大好きな『ホノカアボーイ』に出てくる古い映画館みたいなパン屋を作るという夢を。クリーム色に塗った板張りの外壁、パイン材の堂々たるカウンター。そこには、バスケットに盛られたマラサダが置かれる。倍賞千恵子扮するビーが揚げていた(実際には料理家の高山なおみが作っていた)マラサダはおいしそうで、映画を見た人なら必ず食べたいと思うだろう。小森さんは、同レシピをもとに、もちもちで再現している。

(Hanako1189号掲載/photo:Kenya Abe)

4.〈ひらみぱん〉/金沢

古書店やアンティーク店などが集う最近人気のエリア。大正時代の建築をリノベ。
パッションフルーツショコラ270円。キューブ食パン(オレンジピールとチョコチップ入り)378円。
平見高広さん。

タルティーヌは、パリの名ブーランジュリー〈ポワラーヌ〉みたいな自家製のカンパーニュで作ろう。最初は1種類だけだったが、そのうちいろんなパンを並べるようになり、人気ベーカリーに。触発されてまわりにもいろんなお店ができ、たくさんの人が訪れる界隈になった。雑誌で見たデンマーク製自転車に一目惚れしてはじめた出張販売。コロナ禍になっても、近所でおいしいパンが買えるとみんなによろこばれたり。アイデアを思いついたら、わくわくしながら動きだせば、周囲も動きだして、おもしろいほうへ転がりだす。「僕は本になりたい。読んだ人が『自分もやってみようか』って思えるような、誰かの背中を押してあげられる人になりたいんです」

(Hanako1196号掲載/text:Hiroaki Ikeda)

5.〈望月のパンと,ピザ家 the OK bread & pizza〉/長野

店舗外観。隣は小麦畑。
岡田信一さん、妻の美帆さん、一帆ちゃん。

車を降りたのは「こんなところに?」という山の中だった。約1年半前開業した〈the OK bread & pizza〉。店主の岡田さんは、25歳のとき、右も左もわからない中国の天津市に渡った人だ。パン屋をオープンするため。「根拠もなく、行けばなんとかなるだろうと(笑)」中国人スタッフ全員に職場をボイコットされたこともあったが、珍しい日本のパン屋さんは中国で人気になった。いちばん受けたのは、意外にもライ麦パン。「当時の中国では、甘くて、ふわふわで、でっかいパンばかり。『無糖のこういうパンがほしかったんだよ』と言われました」

(Hanako1195号掲載/photo&text:Hiroaki Ikeda)

6.〈amomdacotan〉/福岡

夜の博多は楽しめなくとも、屋台に行けなくとも、食いしん坊は諦めが悪い。せっかくの福岡滞在を無駄にはできんと、毎日インスタでチェックしていたパン屋さんだけはお邪魔してきました。〈amomdacotan(アマムダコタン)〉さんです。うわさ通りの行列に耐え、人数制限を守り、いざ店内。魚が丸ごと一匹入っていたり、店頭で焼いた大きすぎるフランクフルトが入っていたり、あんことクリームがこれでもかと挟まれていたり…見たことないようなインパクト大のパンたち。毎朝オープン時には100種類以上のパンが並ぶという種類豊富なパン屋さんの中で幸せな迷子になれます。一番人気という「マリトッツォ」は、即売切れでお目にかかれませんでしたが、人生で一番たくさんパンを購入しました。

(photo&text:Soko Sugawara)

7.〈そらいろのたね〉/熊本

ツリーハウスみたいでワクワク!
「クロワッサン」
なぜかカッコつけた感じで写っていますが、注目してもらいたのは写真左側。こんなおとぎ話に出てきそうな雰囲気のお店なのに、看板にある通り「PayPay使えます。」

まがりくねった山道を車でぐるぐると上ったり下ったり。ようやく到着すると、そこには緑深い周りの景色と溶け込むようにして建つ山小屋風情のパン屋さんがありました。ピクニック気分でホップ・ステップ・ジャンプ!急な階段もなんのその。浮き足立って登ります(良い子のみんなは慎重にお願いします)。

扉をあけて店内を見渡しても、1つ1つのパンを見ても、店員さんとお話しても、まだおとぎ話の中に入り込んでいるような心地が続く。これこそ非日常!遠くへ旅行に来た気分を五感全てで味わえます。そして旅の空気と共に飛行機に乗って東京に帰り、次の日の朝にパンでもう一度あの景色や空気を辿るように味わうことが出来るのがやっぱり、私がパンに惹かれてやまない理由なんだなぁとしみじみ&むしゃむしゃ。

(photo&text:Yuki Hanai)

8.〈宗像堂〉/沖縄

「石窯で焼く天然酵母のパンが自慢です」宗像誉支夫、みか/出身地:福島県・奄美大島、沖縄歴25年、座右の銘:深める。深まる。

沖縄が全国からパン好きが集まる一大聖地となって久しい。人気の火付け役はなんといっても〈宗像堂〉。沖縄でいち早く天然酵母を使ったパンづくりをはじめた宗像誉支夫さん、みかさん夫妻が営む店には県外はもちろん、国外からもたくさんのパン好きが訪れる。ゆっくりと発酵させた生地を石窯で焼成したパンは噛みしめるほどに麦の豊かな味わいが口のなかに広がるようだ。読谷村(よみたんそん)の無農薬農家の当真嗣平(とうまつぐひら)さんの協力のもと、スタッフ総出で種まきから麦踏み、刈り取りをした自家栽培小麦も使用するなど、沖縄の自然と共生した宗像さんのパンづくりへの思いはどんどん高まっている。

(Hanako特別編集『沖縄 たからものを探す旅』掲載/photo:Natsumi Kakuto, G-KEN(tokiwaya, mugiyakiya, uchidaseipan), Kengo Tarumi(ippe coppe)text:Keiko Kodera)

Navigater…池田浩明 いけだ・ひろあき/パンラボ主宰。パンについてのエッセイ、イベントなどを柱に活動する「パンギーク」。著書に『食パンをもっとおいしくする99の魔法』『日本全国 このパンがすごい!』など。

Navigator…花井悠希(はない・ゆき)/バイオリニストでハナコラボメンバー。演奏に訪れる先では必ずパン屋をチェックするほどのパン好きで、Hanako.tokyoでもコラムを連載している。

※掲載しているパンはすべて取材時のものです。

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