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【相席スタート・山﨑ケイ連載vol.8】「昔から公言していたのは〝好きなタイプは私のことを好きな人〟」

  • 2021.6.14
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お笑いコンビとして活躍する傍ら、『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の 友社)をはじめとした恋愛にまつわるエッセイを多数執筆。「自分のことを〝ちょうどいい〟ブスと仮定してみる」という、衝撃の恋愛メソッドで話題となった、山﨑ケイが昨年ついに結婚を発表! これまで多くの恋愛テクについて語ってきたケイが、本連載で は、そこから少し踏み込んで、「〝ちょうどいい〟婚活とは?」そしてその先にある、「〝ちょうどいい〟結婚のカタチって?」といった女性の悩みに挑みます!!

両思いなのにツラいのはなぜ? 昔の私は嫉妬ばかりの〝重め女子〟でした

誰にでも好きな人のタイプがあるし、恋愛の仕方やパターンも十人十色だと思います。たとえば一途になりすぎる、相手の行動をすべて把握しておきたい、逆に干渉されたくないなどいろいろある中で、私は自分で言うのもなんですが、

重め女子でした。

ハイ、重かったんです私。好きになった人にはとにかくヤキモチを妬いてしまい、その人の行動は何もかも知りたくなってしまう。大学生のときに付き合った人もそうでした。

私が彼にしていたこと一覧をご覧ください!(笑)

私が彼にしていたことはコレ
  • 毎日「好き好き♡」アピール
  • 彼氏の携帯を見る
  • 仕事中とわかっているのに着信履歴を残しまくる
  • すぐ「別れる!」って言う
  • すぐ泣く
  • 理不尽なわがままを言うことで彼の気持ち確かめる

etc・・・

こうやって文字にすると、圧倒的に重いんですが、これだけは言わせていただきたい。

こういう恋愛ってめちゃくちゃツラいんですよ。

「そりゃそんなに束縛されたら彼氏はツラいでしょ」

違うんです。こちらもめちゃくちゃツラいんです。ヤキモチを妬くって、ものすごく疲れるんです。

彼が本当に私のことが好きなのかずっと考えてしまって、妄想したり調べたりしているうちにどんどん信じられなくなって不安になって、自分にも自信がなくなって・・・。ツラくなるのがわかっているのに、どんどん自分で厳しい状況に追い込んでしまう。

果たしてこれが恋愛なのか・・・両思いなのに、片思いよりもツラいのはなぜ?

その後その彼とは、ちゃんと「重い」という理由でフラれました。そして月日を経て、新しい彼氏ができました。

私は前の恋愛の反省を活かせず、次に付き合った彼にも、やはりおなじようにしていました。あるとき彼の帰りが遅かったことで不安になって、携帯を見ることにしました。

〝相手の携帯見ていいことなんて1つもない〟

なんてよく言いますが、この頃の私は

〝私は見られてもかまわない。なんならこっそり見ててくれたら嬉しい♡だからそっちも一緒でしょ?〟くらいの精神で生きていたので普通の行動でした。

そうしたら、何もなかったんです。浮気を疑うような怪しい電話もメールも、何も痕跡がない。彼が普段話していることが全部本当で、何の裏表もなかった。そこで私は、

彼に関して色々詮索することが意味のないことだ

と思えたのです。

失敗して気づいた、私が本当に好きなタイプは・・・

両思いなんだから、楽しいだけでいいじゃん。 〝好きなタイプは私のことを好きな人〟

前の彼氏との恋愛で、自分が恋愛に依存しやすい性格であることを知り、次また誰かと付き合っても同じように辛い思いをするし、それによって相手にも苦痛を与えてしまうのではないかとずっと不安に思っていました。でも、この恋愛で変わりました。

このときの彼は私のことを大好きでいてくれた人で、そのうち私は勝手に疑いを抱いたり、不安を感じたりすることもなくなっていき、彼の携帯を見たいとも思わなくなっていたのです。

〝両思いなんだから、楽しいだけでいいじゃん〟って思えるようになったんです。

恋愛に依存したり、相手を束縛する行動は責められる対象になりがちですが、そうなるのはその人の性格だけのせいではなく、相手との相性や関係性も大いにあるのだと思います。

私の場合は〝追いかけるパターンの恋愛〟が、私をそうさせてしまうようです。

そこで、今回のこのタイトルになるわけです。

〝好きなタイプは私のことを好きな人〟

「私のことを好きな人って必ずどこかにはいるでしょ?」

なんて幼いころからキラキラ恋愛の少女漫画にずっと憧れてきたのも、その一因かもしれません。その上でいくつかの実践を経て、〝私のことを好きな人と付き合うこと〟が私が楽しくいられる形だ、と気づいたのです。

こうして私は、苦しんで傷つきながらも少しずつ学び、告白を断ってもそれを乗り越えてきてくれた夫にようやく出会ったのです。

恋愛に限らず、負のサイクルから抜け出そう

言いたいことを言えばいいってもんじゃない、 恋愛に限らず、負のサイクルを招く可能性も!

嫉妬ばかりしてしまう相手を無意識に選び、苦しい恋愛をしていた 20代のころは、いろいろなことに対して怒りっぽかったかもしれません。

たとえば彼氏に対しては、ずっと一緒にいるつもりなのだから良くないことでも〝思ったことは何でも言った方がいい〟と思っていました。

そして恋愛だけに限らず、

「私って言いたいことをはっきり言う人じゃん?」

で生きてきたところもあったはず。

しかも、それをいつの日か履き違えていて、怒りを原動力にしてしまっていたし、なんなら自分から腹の立つことを探しに行っていたかもしれません。でもいろんな経験をして、それは全然良いことではないとわかりました。

たとえばよく〝匂わせ〟で叩かれるなんていうニュースを目にすることがあります。もちろん自慢げに匂わせる側もどうかとは思いますが、叩く側もわざわざ画像を拡大したりして「匂わせだ!!!」なんて自らイライラを探しに行ってるんですよね。

自分が怒りたくて、片っ端から怒れることを探して拡張して、いつもイライラしている人は実はたくさんいるのではないでしょうか。彼の携帯を見て勝手に不安になってたのも同じようなものだったと今では思います。

でも、そんな負のサイクルはもうおしまいにしたいですよね。

■「婚活はなんでも試しにやってみること。恋愛市場における自分を客観視するのも大事」をお届けする予定です。

Profile

山﨑ケイ

やまざき・けい 1982年 6月13日生まれ、千葉県出身。吉本興業に所属するお笑い芸人で、山添寛と 2013年に〝相席スタート〟を結成。2016年には『M-1グランプリ』のファイナリストになる。ネタでもある〝ちょうどいいブス〟目線で書いた著書『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の友社)などがある。

イラスト/サヲリブラウン 取材・構成/若山あや

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