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トラウマ克服に効果的?スポーツ選手も実践する心理療法「NLP」

  • 2021.6.10
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みなさん、こんにちは。カウンセリング(対話による治療法)と心理療法(心理学に基づいた治療法)を掛け合わせた「問題解決型のカウンセリング」をおこなっている前田泰章です。

嫌な出来事に遭遇すれば、だれでも「つらい」「苦しい」「悲しい」といったネガティブな感情になります。けれども、ふつう感情は長く続きません。徐々に薄れていくものです。

それなのに、ネガティブな感情が長く続いたり、何度も繰り返し襲ってきたりするのであれば、その原因は、「嫌な出来事」にあるのではありません。多くの場合、脳のなかでつくり上げた「イメージ」に原因があるのです。きょうは、長続きするネガティブなイメージを払しょくするための方法についてお話します。

感情が生まれるプロセス
image by:Unsplash

たとえば、学生時代、告白して失恋した思い出が、青春のキラキラしたイメージとして記憶されていれば、思い出しても嫌な感情は起こらないでしょう。

逆に、胸がきゅんとしたり、温かい気持ちになったり、ポジティブな感情になると思います。けれども、同じ失恋した思い出が、暗いどんよりした映像としてイメージされていたらどうでしょう。「つらい」「悲しい」という感情が沸き起こりますよね。

このように、感情は「出来事→イメージ→感情」というプロセスで生まれ、どのような感情が生まれるかは、イメージに左右されます。そのため、感情を無理に変えようとしてもうまくいきません。

イメージを書き換える「NLP」とは?

そこで、マイナスなイメージをプラスのイメージに変換することで、感情をコントロールしようというのが「イメージ療法」です。ここでのイメージ療法の基になっているのが「NLP」です。

NLPとは、「Neuro Linguistic Programing」の頭文字からつけられた名前で、日本語では「神経言語プログラミング」とよばれます。1970年代にカリフォルニア大学に在籍していた、リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーによって提唱された心理療法です。

NLPは、人の思考・行動パターンを変化させることで、感情のコントロールのほか、コミュニケーション力や目標達成力を高めたり、ビジョンの発見を助けたりする効果があるといわれています。

これは実際に、さまざまなスポーツ選手や世界的なビジネスマンが実践している手法。では、NLPを複合的に使った事例をここで1つご紹介しましょう。

「複合的NLP」を実践したBさんの事例
image by:Unsplash

NLPは、いくつかの手法を複合的に利用しても効果があります。Bさんの事例をご紹介します。

Bさんは、自分が経験したことではないにもかかわらず、2011年3月11日に起きた東北大震災の映像を思い出すと怖くて涙が止まらなくなるので困っていました。そこで私は、次のような手順でNLPを使ったイメージ療法を行ってもらいました。

(1)頭のうえにスクリーンを思い浮かべ、そのスクリーンに津波のシーンを映し出してもらいます。それを映画のワンシーンとして自分が見ているとイメージし、当事者から傍観者へとイメージを変換します。

(2)海の水がすべて流れて、更地になったところをイメージしてもらいます。そこに、花咲かじいさんがやってきて桜の種を大量にまきます。すると、たくさんの芽が出て成長し、立派な桜の木になります。

(3)桜が満開になって、スクリーンは桜のピンクでいっぱいになります。そのスクリーンをどんどん大きくしていきます。桜のほのかな香りも感じます。

(4)桜の木のまわりに小鳥や動物が集まってくる様子をイメージします。小鳥が枝に止まって、ちゅんちゅんとかわいらしい鳴き声を聞かせてくれます。桜の木の根元には猫が気持ちよさそうに日向ぼっこしています。そこにうさぎがぴょんぴょんとはねてきます。

(5)画面からかわいい猫が飛び出してきます。その猫を抱っこしてあげて、そのふわふわのやわらかい感触を感じます。

私が声かけ(ナビゲート)しながら、怖いイメージをどんどん明るく楽しいイメージに変換させていくことで、Bさんの気持ちは、その場で楽になっていきました。また、このようなイメージ療法を繰り返すことで、震災の映像を思い出すこともなくなりました。NLPはこのように、長続きするネガティブなイメージを払しょくするためにも効果的ですよ。

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