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新型コロナの産物、パリで「わが物顔」のテラスが急増中。

  • 2021.6.7
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5月19日、パリの夜間外出禁止が19時以降から21時以降に変わり、同時にレストランやカフェはテラス席での営業が可能となった。6月9日からは店内でも50%までの着席率で営業が可能となり、配達やテイクアウトで満足するしかなかった客も店もこれには大喜び。目下、パリ市内のテラスは21時近くまで真っ盛りである。テラスのテーブルは最大6名までという制限があるものの、マスクを外した人々が集まってカクテルなどを前に盛り上がる光景はそれまでのパリ景色とは雲泥の差で、ちょっとシューレアルでなくもない。

左:まるで広場のように、歩道を占拠してテラス席を拡大している17区のイタリアンレストラン。並木を活用した成功例だろう。中:向かいのレストランが歩道の反対側に設けたテラス席。21時を過ぎると、椅子とテーブルは店内にしまい込まれる。右:片側を車、もう片側を自転車が走る車道の中央にも出現!

それまでテラス席のなかった店も急ごしらえ。いまやパリの中、どこを歩いてもテラスばかり。店のすぐ前にあるのが普通のはずのテラスが、通りの向かい側に設置されていたり……。そして歩道に設けられない時は、車道に作る!という勢い。その場合のテクニックは、車道に木製パレットを設置して店の前の歩道と同じ高さにし、周囲を囲って椅子やテーブルを並べるのだ。店によっては店内をそっくりテラスに移動しましたというように外に置くには妙にシックな椅子とテーブルだったり。ビストロチェアでおなじみメゾン・ガッティのカラフルなチューブチェアは、色の組み合わせが店さまざまで脇を通る人の目を楽しませてくれる。これから夏に向かって日差しも強くなる……となれば、パラソルも必要。これはビールや飲料会社の広告入りが活躍しそうな気配である。

テラスといったら、カフェ・フロールやドゥ・マゴが思い浮かぶというのは20世紀の話。21世紀、パリの街の景色を彩るのは歩道も車道も我が物顔に占拠するテラスなのだ。

左:5月19日を過ぎても、新たなテラスは増え続けている。右:車道の配達車用の駐車スペースに木製パレットを置いて、テラスに。営業時にこの上に椅子とテーブルを並べる。

これからの季節、パラソルはテラス席の重要なアイテム‼

にわかテラスに置かれるのはベンチシートやメゾン・ガッティのビストロチェア。

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