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和樂厳選、絶品の“江戸前寿司”を味わう名店6選

  • 2015.6.28
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“お江戸の前の海”、つまり東京湾でとれた魚をおろして握る、江戸発の握り寿司。そのライブ感あふれる美味しさは、たちまち江戸っ子を魅惑、それ以前に関西より入ってきた箱寿司を駆逐しました。

酢で締める、醤油に漬けるなど、保存のため、味覚のために、魚介にひと仕事施すことで、江戸前の握り寿司は進化を続け、いまや世界をも魅了し、寿司のスタンダードにまでなったのです。

『和樂』7月号では、そんな“江戸前寿司”を大特集。気風を守り、昔ながらの仕事にこだわる、そんな、伝統を受け継ぐ名店たちをご紹介します。

◆きよ田(銀座)

昭和の一時期、小林秀夫、白洲次郎・正子夫妻などが、夜ごと集った伝説の店「きよ田」。2代目の名人・新津武昭さんの引退でいったん閉店しましたが、マグロへの熱い思いが同じならと、仲卸を介して紹介された木村正さんが3代目主人に就任。2001年に再開しました。

そして「マグロのきよ田」の呼び声も健在。じっくりねかせたマグロを豪快に切り落として、芯だけを握る寿司の洗練されていること。鼻孔に抜けるさわやかな香りと酸と鉄分を伴う旨みは、まさに珠玉。

【店舗情報】

「きよ田(きよた)」

住所:東京都中央区銀座6-3-15

電話:03-3572-4854

営業:17:30~22:00

休:日曜・祝日(土曜不定休)

つまみ数品と握りのおまかせで¥35,000~。

※4代目となる吉沢範彦さんが、火曜~土曜の昼に握るサロンは¥19,500。

 

◆小笹寿し(銀座)

銀座で暖簾分けして今年で20年。長年河岸に通い続けることでのみ仕入れられる極上の魚介を、手をかけすぎずにストレートに生かします。

マグロもアワビもこれでどうだ、と咲き誇るような力強さ。それでいて、おぼろをのせたコハダの佇まいの可憐なこと。いなせとは何かを学べる、貴重な一軒です。

【店舗情報】

「小笹寿し(こざさすし)」

住所:東京都中央区銀座8-6-18

電話:03-3289-2227

営業:12:00~14:00、17:30~22:00(土曜のみ21:00まで)

休:日曜・祝日(月曜不定休)

つまみ数品と握りのおまかせ(昼、夜とも)¥20,000~。おまかせ握りは¥12,000~。

◆日本橋橘町 都寿司(東日本橋)

1日本橋蠣殻町にある同名の老舗で12年修業後に独立した、若き主人・杉田孝明さん。江戸町民の楽しみだった寿司本来の庶民性を大切に、実直な寿司を握るという姿勢を、親方から受け継ぎました。一方、魚の扱いや仕込みに関しては試行錯誤を重ね、進化を続けています。

保存のために醤油に漬けたのがはじまりであるマグロのヅケも、杉田さんはもっとも骨に近い部位まで薄くそいで醤油に漬けて、よりダイレクトに鉄分の酸味を感じさせます。

握りの最初に出されるコハダは、赤酢と米酢のしゃりに最も合う締め加減。考え抜かれた寿司が銀座界隈に比べれば肩ひじ張らずに楽しめます。

【店舗情報】

「日本橋橘町 都寿司(にほんばしたちばなちょう みやこずし)」

住所:東京都中央区東日本橋3-1-3

電話:03-3669-3855

営業:17:30・20:30の2回転制(土曜は17:00・20:00、日曜は11:00・13:30・18:00)

休:月曜

昼、夜ともにおまかせ¥15,000~。

※10月に日本橋蠣殻町に移転予定。店名も「日本橋蠣殻町 すぎた」に変更。

 

◆金多楼(三宿)

旬のいま、皮がやわらかくなる時期の酢締めのアジは、あえて一部皮を残して握ると言った古いスタイルで供します。頬張ればとろりと口でとろけながらも、アジらしい香りと余韻を強く残すのが特徴。

また、夏へ向けてシャコがすっと出されたり、小ヤリイカの印籠詰めの深みある甘さに頬がゆるんだり。江戸前を色濃く感じる瞬間です。文化人や粋筋が通い続けるのも納得の魅力の証です。

【店舗情報】

「金多楼(きんたろう)」

住所:東京都世田谷区三宿2-11-1

電話:03-3413-4339

営業:17:30~21:00(最終入店)

休:水曜

つまみ数品と握りのおまかせで¥10,000~。握りのみのコースもあり。日本酒は1合¥800。

◆匠 進吾(青山)

まだ若い主人・高橋進吾さんは親方にならい、魚の特性を見極めながら旨みをのせるための、さまざまな熟成のワザを試みています。

たとえばトロなら、10日から2週間熟成させて、マグロの酸の香りと旨味を引き出したのちにさらにヅケに。コハダも酢と塩で締めたあと、4日ねかせます。

そうした手の込んだねたを、赤酢で合わせたしゃりと米酢で合わせた白いしゃりを使い分けながら握るスタイルは、かつて高橋さんが修業を積んだ「すし匠」譲り。

【店舗情報】

「匠 進吾(たくみ しんご)」

住所:東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山1F

電話:03-6434-0074

営業:18:00~23:00(最終入店)

休:水曜

つまみ数品と握りのおまかせの予算は¥20,000ほど。握りの合間に粋なつまみが供されるのも「すし匠」譲り。

 

◆野じま(銀座)

白身、貝類、光りもの、どれも極上のねたを仕入れていますが、なかでも寿司屋の華とこだわっているのがマグロです。しゃりも、マグロに照準を合わせて強めに酢と塩をきかせているため、全体にキリッといなせな印象が強まります。

「マグロは冬のものと思われがちですが、脂ののりよりも、香りと鉄分を強く感じさせるかどうかが大切。だから日本海佐渡あたりで揚がる、あっさりした夏のマグロがいちばん好きです」と主人の野島さん。

夏のマグロを食しに出かけるというのも、なんとも粋な江戸前の楽しみ方です。

【店舗情報】

「野じま(のじま)」

住所:東京都中央区銀座7-3-16 東五ビルB1

電話:03-6280-6703

営業:18:00~22:00(入店)

休:日曜・祝日

つまみ数品と握りのおまかせのみ ¥23,000~

事前予約で貸し切りも可能。その際はシャンパンなどアルコールの持ち込みも応相談。

 

いずれも江戸前寿司の味わい、そして体験を保障する名店。寿司種に季節感があることも、大きな魅力です。ぜひ、江戸前寿司の真骨頂を味わってください。(鈴木 梢)

『和樂』2015年7月号(小学館)