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『おかえりモネ』制作統括・吉永証氏に聞く、現代を舞台にした理由 ドラマが向き合う東日本大震災からの10年

  • 2021.5.29
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『おかえりモネ』写真提供=NHK

NHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』が第2週までを終えた。戦前から物語が始まった『おちょやん』『エール』に対して、『おかえりモネ』は2014年からスタート。朝ドラの多くは女性の一代記を描いてきたこともあり、戦前戦後の苦しい時代を経て、現代までたどり着くというのが王道のパターンではあった。「ヒロインがスマホを持っている」とSNSでも話題になったが、2000年代以降が舞台となるのは、宮藤官九郎脚本『あまちゃん』(2013年度上半期)以来となる。

制作統括の吉永証氏は、時代を現代にした本作は「制作陣にとっても挑戦だった」と語る。

「戦前から始まる朝ドラが多いこともあり、近年の作品とは違った視点でご覧いただけるかと思います。現代が舞台であるいい点としては、登場人物たちのことをより身近にリアリティを持って視聴者の皆さんに観ていただけるということ。その点は近年の作品と違って見えるのではないでしょうか」

主人公・百音(清原果耶)は登米の森林組合で働いている。しかし、生まれ育ったのは海の町・気仙沼。なぜ彼女は地元を出て、山で働くことを選んだのか。その理由は少しずつ明らかになってきたが、本格的に描かれるのは第3週以降となる。百音が地元を離れた理由でもある、東日本大震災。本作は震災とどのように向き合ったのか。吉永氏は次のように語る。

「被災地の方々に取材をして感じたことなのですが、震災の経験は人によって全く異なります。大切な方を失った方もいれば、間接的に仕事がなくなってしまった方、百音のようにちょうど震災時に地元を離れていた方など本当に様々です。脚本の安達さんとも話し合って、当時、東京にいた自分たちができることは、被災した人たちに寄り添う気持ちを描くことと考えました」

本作の脚本を手がけるのは、『きのう何食べた?』(テレビ東京)、『透明なゆりかご』(NHK総合)、『サギデカ』(NHK総合)などの安達奈緒子。「何気ない台詞の中に物語が浮かび上がってくる」と吉永氏はその脚本の凄さを語る。

「描かれる人間、人物像が非常に奥深いなあと感じます。一見単純な台詞を言っているようで、その言葉にはその人物が抱えている背景や、考え方がある必然性を持ってその言葉として書かれている。そうした非常にハイブローな台本を、役者の皆さん、演出チームの皆でいかに映像としてさらに高めることができるか日々精進しているところです。一週ごとに何か事件が起きて、それを解決して進んでいく、という構造ではなく、登場人物ひとりひとりの気持ちの変化が最終回まで積み重なっていく物語となっています。なので、毎朝毎日観続けて、その変化を感じ取っていただけたらうれしいです」

物語はまだ始まったばかり。主人公・百音が成長してく姿、個性豊かな登場人物と織りなす人間模様を観続けていきたい。(リアルサウンド編集部)

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