1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 神様との絆を深める赤ちゃんの人生儀礼!安産祈願・お七夜・初宮詣・お食い初め・初節句の迎え方

神様との絆を深める赤ちゃんの人生儀礼!安産祈願・お七夜・初宮詣・お食い初め・初節句の迎え方

  • 2021.5.29
  • 750 views

皆さんは、自分がお母さんのお腹の中にいる時や、生まれて間もない頃のお宮参りで、どちらの神社に参拝したか聞いたことがありますか?

また、両親がお七夜やお食い初め、初節句のお祝いでどんなことをしてくれたか、知っているでしょうか?

日本には、赤ちゃんにまつわるさまざまな人生儀礼があって、その文化のすべてに神社(神様)が関係しております。

お母さんのお腹の中にいる間の「安産祈願」からはじまり、生まれてから七日目には「お七夜」、一ヶ月程度で「初宮詣」、百日目には「お食い初め」、生まれてから初めての節句は「初節句」など……。

これらのしきたりは学校で習って覚えるというものではなく、祖父母から親へ、親から子へと、暮らしの中で脈々と受け継がれてきたもの。自分が親になり、赤ちゃんを迎える当事者になってみて初めて知る知識も、きっと多いのではないでしょうか。

——神社を愛するあまり巫女になり、神道の魅力を皆様にもお伝えしている巫女ライターが、神様と赤ちゃんのご縁を深める「人生儀礼」を順にご紹介しながら、その意味や準備についてお話したいと思います。

赤ちゃんは神様からの授かりもの

赤ちゃんは「子宝(しほう・こだから)」とも言うように、かけがえのない「神様からの授かりもの」です。

子どもを待ちに待っていたという人も、予想外の妊娠だったという人も――きっと、それぞれに異なる事情や心構えがあるかもしれませんが、お腹に宿った命は等しく尊い存在であることに変わりはありません。

この世に無事その命を誕生させるためには、赤ちゃん自身の力はもちろん、お母さんの覚悟や頑張り、それを周りで支えるご家族の力も不可欠です。

「元気な赤ちゃんを産んであげたい」「大事な我が子には健やかに育ってほしい」という親の願いは、いつの時代も変わらぬもの。
そして日本人は昔から、その切実な祈りを、折々に神社で神様に届けてきたのです。

妊娠・出産の営みには人間の命と体の神秘が詰まっているものですが、小さな命をお腹に宿す瞬間――はたまた、私たちの目には見えない魂の世界から、既に神様と赤ちゃんのご縁は始まっているのではないでしょうか。

赤ちゃんが誕生し、成長する中で繰り返してゆく神社での「人生儀礼」は、その絆をさらに深めていきながら、この世における見守りとお導きをいただくための大切なステップなのです。

「安産祈願」でこの世に生まれる準備を

お腹に赤ちゃんが宿ったお母さんは、つわりなどで心も体も不安定になりやすい妊娠初期を無事に乗り越えて、妊娠5ヶ月目を迎える頃に神社で「安産祈願」を行います。

昔からお産が軽く多産である犬にあやかり、妊娠5ヶ月の戌の日を選んで神社に足を運ぶことが多いです。

このお祝いは神社で御祈祷(昇殿参拝)をして、母子ともに健やかに妊娠期を過ごし、赤ちゃんが無事に生まれてくることができるよう、神主さんに祝詞(のりと)をあげてもらうもの。

ちなみに、この「安産祈願」は「帯祝い」とも呼びます。
この頃になると、多くの妊婦さんはお腹がどんどん大きくなり始めますから、赤ちゃんと母体を守るためにも「腹帯」を締める方が増えていくことでしょう。この腹帯にはその他にも、胎児の霊魂を安定させる意味も込められていると言われています。

昔は白布でできたシンプルな形で、別名「岩田帯(いわたおび)・斎肌帯(いはだおび)」とも呼ばれていました。

神社によっては「安産祈願」でその昔ながらの腹帯を授けてくださったり、用意した腹帯を持参すると御祈祷の際にそれを御神前に上げてくださったりすることがあります。あらかじめ、足を運ぶ神社の安産祈祷について確認をしておくと良いですよ。

お腹の赤ちゃんにとって、言わばこの世に誕生する準備をするような儀式と言える安産祈願。もしかすると、お腹の中では、赤ちゃんが神様と何かお話や相談をしているかもしれませんね!

もちろんお母さんをはじめとするご家族にとっても、赤ちゃんを迎えるその日に向けた心構えや結束を固くする、大切な節目となることでしょう。

「お七夜」までに行う命名

いよいよ迎える出産は、お母さんと赤ちゃんにとって人生に幾度とない「大仕事」の日になるわけですが、その日を乗り越えてからも7日間は赤ちゃんがまだ「神様の子」である期間だと言われております。

出産を助けてくれるという産神様は、赤ちゃんを出生から7日の間見守ってくださり、帰ってゆきます。その日に子どもの名前を正式に命名することで、今度は赤ちゃんの生まれた土地の神様(産土神様)や暮らしてゆく土地の神様(氏神様)に対して、人間社会の一員として認めていただくならわしが「お七夜」というもの。

赤ちゃんの名前を書いた紙を神棚や床の間(※仏壇の場合も)などに貼るかお供えし、家を守る神仏様にもお披露目をします。

名前とは、その子にとって一生ものの「言霊」であるとともに、その「個性」や「命運」をも左右すると言われる、家族からの大切な贈り物になります。
その子にぴったりの響きであることや、画数や陰陽のバランスなど姓名判断も鑑みながら、多くの親御さんがたくさんの願いを込めて名前を決めることでしょう。

姓名判断や命名は、古来よりひとつの学問として成り立ってきたものでもありますから、専門的な知識を持っている人もいます。
神社によっては命名の相談を受けてくださるところもありますので、あまりにも悩んで困った際には、命名について学んだ専門家の知識を頼ってみるのもひとつかもしれませんね。

「初宮詣」で氏神神社にご挨拶

赤ちゃんが生後約1ヶ月を迎えた頃、初めての正式な外出として足を運ぶのが、神社へのお宮参り――すなわち「初宮詣」です。

正確には男児は生まれて32日目、女児は生まれて33日目に足を運ぶのがならわしとされていますが、おおよそ1ヶ月を目安にご家族の体調や予定も鑑みながら日程を決めると良いでしょう。

この日は、赤ちゃんにも袖のある晴れ着を着せて、お住まいの土地を守ってくださる氏神神社(の氏神様)にご挨拶をします。このように参拝を行うことで、正式にその地域の「氏子」として、神様に認めていただくことができるのですね。

改めて尊い命を授かったことへの感謝と、今後の健やかな成長を見守っていただけるよう、祈りを捧げる節目となります。

より丁寧なのは、「安産祈願」のように御神前に昇殿して正式に参拝することのできる、御祈祷です。これには赤ちゃんやご両親はもちろん、祖父母などの親族も揃ってご挨拶ができると素敵ですね。

「お食い初め」で食と健康への祈り

赤ちゃんが生まれてから、100日目を迎える日に行うのは「お食い初め」という儀式です。
これは、一生食べることに困らないように願いを込めて、その子のために豪華な食事を用意し、初めて本膳につかせる行事のこと。

この祝い膳には新しい茶碗やお箸を使い、お赤飯・尾頭付きの鯛・煮物・お吸い物・香の物・梅干しなどを用意します。とは言っても、それらの料理はもちろんまだ幼い赤子の口に入れて実際に食べさせるわけではなく、食べさせる真似をするのがしきたり。

また、初宮詣で神社から授かった「歯固め石」があれば、その小石も小皿に入れて添えましょう。これには「歯が丈夫になるように」という意味が込められています。

家族や親族はもちろん、近所の人を家に招くなどして盛大にお祝いするのも素敵です。きっと、赤ちゃんを囲んで賑やかに楽しく行う食事は、皆が笑顔いっぱいになれることでしょう。

「初節句」で成長の感謝を

赤ちゃんが生まれてから、初めて迎えるお節句のことを「初節句」と言います。
男の子の場合は5月5日の「端午(たんご)の節句」で、女の子の場合は3月3日の「上巳(じょうし)の節句」がその日に当たります。

「初節句」は、神様に子どものさらなる成長と厄除けを祈願する行事。

男児の初節句には鎧兜・五月人形や鯉のぼりなどを用意するのですが、これは父方の祖父母が贈るのが一般的とされています。また女児の初節句には雛人形を用意するので、これは反対に母方の祖父母が贈る場合が多いようです。(※地域やご家庭によっての違いあり)

この日もお食い初めと同様に、赤ちゃんを囲んで盛大にお祝いをするのが吉とされており、この節目にも神社で御祈祷をお願いすることもあります。

ちなみに、生まれて1ヶ月以内の間(初宮詣以前)に初節句を迎える場合は、お祝いを翌年に行います。

すべての赤ちゃんが幸せに生きられますように

赤ちゃんに関係するならわしをひとつずつ解説してきましたが、これ以降も神社の神様にまつわる「人生儀礼」は、人の一生の中で何度も節目としてやってきます。

私たちはそのたびに、この世に尊い命と肉体を授かって、神様に見守られながらさまざまな「魂の学び」を経験することに対して、感謝を思い出すことができるのではないでしょうか。

世の中には、もちろんさまざまな苦難や哀しみもありますが、それを懸命に乗り越えてこそ得られる心の成長や魂の輝きがあるものです。

誰もが神様に応援されて生まれてきたはずですから、日々の中に幸せや楽しみを見出しながら生きてゆくことができれば、きっと明るい心で人生を生き抜くことができるでしょう。

まずは、すべての赤ちゃんがこの世に生まれてくるに当たって、神様の御加護と素敵なお導きがあることを願ってやみません。

これから家族に赤ちゃんを迎えようという方はもちろん、身近で小さな命の輝きに触れた時には、どうかその幸せをそっと祈って差し上げてくださいね。

元記事で読む