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美しい日本の二字熟語15選。響きが素敵な和・幻想的な言葉をまとめました

  • 2021.5.27
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美しい日本の二字熟語大特集!

日本語の美しさを象徴する二字熟語。古い言葉の中には難読な漢字もあり、その奥ゆかしさを感じられます。

また、独特な響きや深い意味を持つ言葉も多く、子供の名付けや書道の題字、創作などの参考にするのもおすすめです。こちらでは、そんな美しい日本の二字熟語をたっぷりご紹介していきます。

和を感じる・幻想的・華やかなど、響きのインスピレーションに分けて二字熟語をピックアップ。美しい日本語に触れ、心を研ぎ澄ませてみませんか。

和を感じる美しい二字熟語

和を感じる美しい二字熟語
出典:https://www.pexels.com/(外部リンク)和を感じる美しい二字熟語

二字熟語には、昔の人が風景や季節から感じとったものを表現したものがたくさんあります。言葉が耳に入るだけで、不思議とその情景が広がった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。まずこちらでは、和を感じる美しい二字熟語をピックアップしていきます。

日本人ならではの繊細で美しい描写が、たった二文字に込められていますよ。「子供に古風な名前を付けたい」という人は、和を感じる二字熟語から好きな響きや意味のものを選んでみてはいかがでしょう。

①朝朗(あさぼらけ)

「夜明け・朝の明るくなるころ」を意味する「朝朗(あさぼらけ)」。百人一首や古典で多用されている、和を感じる美しい二字熟語のひとつです。ぼやっと夜が明け、明るくなっていくさまを表現していて、どこか心地よい朝の静寂やみずみずしさを感じます。

この言葉のルーツははっきりと分かっていませんが、「朝開き(あさびらき)」「朝びらけ(あさびらけ)」が変化していったという説が代表的。早起きをしたら、「朝朗」の美しい景色をぜひ感じ取ってみてくださいね。

②弥生(やよい)

あなたは、1月から12月までの和風月名をすべて言えますか。「弥生(やよい)」は「3月」を示す二字熟語です。日本には、昔の人が名付けた月の和名があり、またそれぞれに美しい意味が込められています。

例えば弥生は、暖かい春の気候に移り変わり、草木がいよいよ茂るという様子を表現。言葉ひとつで季節の情景が浮かび、その頃の日本人がいかに四季を大切にしていたかが分かりますね。生まれ月の和名を、子供の名前にするケースも多いようです。

③時雨(しぐれ)

和を感じる二字熟語には、「雨」を表す美しい言葉もたくさん。「時雨(しぐれ)」は、「秋から冬にかけて起こりやすい一時的な雨」のことを意味しています。冬の季語でもあり、短歌などで用いられることが多い二字熟語です。

また、一瞬の出来事を表していることから、古典では儚い恋の比喩に使われることも。繊細な言葉の響きは、冷たい雨がしとしとと降るどこか切ない様子が思い浮かびます。「雨」が付く二字熟語はいくつもあるため、好きな「雨」を見つけてみましょう。

④斑雪(はだれ)

「斑雪(はだれ)」は、「春先のはらはらと降る雪」や「山に降り積もった雪がまだらに残った状態」を表した二字熟語。儚げで哀愁漂う雰囲気が、和を感じる美しい言葉といえるでしょう。この二字熟語は「まだらゆき」「はつれゆき」という読み方もあり、短歌でそれぞれ多用されていたようです。

また、「雪」が入る二字熟語は、淡雪・白雪・衾雪など数え切れないほどあります。冬の美しい風景を繊細に表現したいときに、ぜひ活用してみてくださいね。

⑤刹那(せつな)

「ほんの一瞬」「きわめて短い時間」を意味する「刹那(せつな)」。「切ない」という言葉と間違われやすいですが、まったく違う意味をもつ二字熟語です。昔は仏教用語として使われていた言葉でもあり、一瞬の時も尊く感じる日本人ならではの美しい感性がここに詰まっています。

日常会話ではなかなか登場しないものの、歌の歌詞や小説などで目にしたことがある人も多いはず。ほんの一瞬を、よりドラマチックに表現するときに用いられることが多いでしょう。

幻想的な美しい二字熟語

幻想的な美しい二字熟語
出典:https://www.pexels.com/(外部リンク)幻想的な美しい二字熟語

二字熟語の中には、幻想的な世界観を表現した言葉も。独特な響きが美しく、表現にインパクトを加えたいときや想像を膨らませたいときに活用されることがあります。こちらでは、そんな幻想的な美しい二字熟語をピックアップ。

難しい漢字が多いため、合わせて読み方もチェックしてみてくださいね。これらの言葉を知っているだけで、あなたの表現の幅がぐんと広がるはず。これまで言い表せなかった感動的な風景や出来事を、美しい二字熟語を使って伝えてみませんか。

⑥黄昏(たそがれ)

「薄暗くなった夕方」「日没直後」を意味する「黄昏(たそがれ)」。耳にするだけで、日が落ちた後の幻想的で美しい空の色が思い浮かびますね。そもそも正しい読み方は「こうこん」なのですが、日が垂れるという意味をもつ「昏」に「黄」を加えて当て字にしたことが語源なのだそう。

また、ほかにも「最盛期が過ぎ、勢いが衰えていく様子」を表す言葉として使われることもあります。思いにふける夕暮れどき、この美しい二字熟語を思い出してみてくださいね。

⑦開闢(かいびゃく)

「開闢(かいびゃく)」は、「天と地が初めてできたとき」を意味する美しい二字熟語。耳に残る響きがどこか神秘的で、時空を超えた世界観を感じます。

使い方としては、とても珍しいことが起きたときに「~は開闢以来の出来事」というように表現。物事を大袈裟に伝えたいときに活用できそうですね。「開闢」の漢字はどちらも「開く」という意味をもち、その語源はひとつのものが二つに分かれ天と地が創造されたという、古代中国の言い伝えが関係しているといわれています。

⑧玉蜻(たまかぎる)

古文の枕詞にも使われている二字熟語の「玉蜻(たまかぎる)」。「淡い光」という意味をもつ美しい言葉です。昔から「蜻」という漢字自体に「ほのかに光る」という意味があり、さらに「玉」を通すことでより光が淡く繊細になるのです。

イメージとしては、海底に沈む水晶玉に日の光が差し、淡く美しい光を放っているような様子。どこか儚げで幻想的な雰囲気を表現。尊い命の輝きや揺れる恋心などに比喩されていることも多く、昔の日本人の奥ゆかしさが感じ取れますね。

⑨銀湾(ぎんわん)

「天の川」や「銀河」の別名である「銀湾(ぎんわん)」。秋の季語でもある美しい二字熟語です。澄みきった秋の夜空に輝く無数の星の帯が、まるで川や湾のように見えたことが語源とされています。

また天の川を示す二字熟語はいくつも存在。同じ星空を眺めた人が、それぞれの言葉で表現したからなのかもしれませんね。昔の日本は天文学で後れを取っていたと言われていますが、幻想的で美しい夜空にインスピレーションを受けていたことは、間違いないでしょう。

⑩言霊(ことだま)

現代でも使われている「言霊(ことだま)」という二字熟語。「言葉に宿ると信じられている霊力」を表しています。昔の日本人は、言葉一つひとつに霊が宿り、その霊の力によって言葉が表すことを実現すると考えていました。現代でもその風潮は残っています。

ネガティブな言葉を発するとそれが本当になってしまうと助言された経験がある人も多いはず。幻想的な二字熟語の中には、言葉の力を重んじていた日本人の美しい心が感じ取れますね。

華やかで美しい二字熟語

華やかで美しい二字熟語
出典:https://www.pexels.com/(外部リンク)華やかで美しい二字熟語

昔の日本人は穏やかで慎ましいイメージですが、実は華やかで綺麗な世界観も好きだったようです。例えば、時代劇でよく目にする豪華な着物や城内を彩る美しい装飾などなど。また、二字熟語にも煌びやかな物事を表す言葉がたくさん存在していました。

そこで、こちらでは華やかで美しい二字熟語をご紹介。現実離れした美しいものを目にしたとき、これらの言葉がパッと出てくるとかっこいいですね。お気に入りの二字熟語を語彙の引き出しに加えておきましょう。

⑪飛翔(ひしょう)

縁起の良い場面で使われることが多い「飛翔(ひしょう)」という美しい二字熟語。「空を羽ばたく」「高く飛び立つ」といった意味をもっています。

昔の日本人は、空を飛ぶ鳥や虫たちに憧れがありました。今では飛行機で当たり前のように空を飛び回れますが、それができなかった時代では、空は華やかな存在だったよう。「飛ぶ」「翔る」という、力強く前向きなメッセージが込められていることから、男の子の名前に用いられることも多くなっているようです。

⑫美麗(びれい)

「美しい」「艶やか」という意味をもつ二字熟語の「美麗(びれい)」。「華麗」と似た言葉ですが、主に花や人の見た目の美しさを表現するときに用いられることが多いです。漢字からも、その華やかで美しい雰囲気が感じ取れます。

また平安時代、武将の源頼朝が数々の偉業を成し遂げた梅津氏を称え「美麗」という名を贈ったとも言われ、その言葉の価値が大きなものだったと考えられます。「美」の表現にも、あらゆる二字熟語を使い分けることで、より繊細に伝えることができますね。

⑬月虹(げっこう)

「月の光によって生じる虹」を意味する「月虹(げっこう)」。虹という言葉に華やかで美しい印象をもちますが、月の弱い光から成る月虹は、淡く濁って見えるのだそうです。昔の日本には月を比喩に用いた短歌が多く、その美しさに魅了されていたことが分かります。

一方、美しい月虹が頻繁に観測されるハワイでは「幸せをもたらす」「先祖が月虹の橋を渡り幸福を運び込む」という言い伝えもあり、時代や国境を越えて素敵なエピソードをもつ二字熟語と言えそうです。

⑭玉鬘(たまかずら)

昔の日本女性の「髪の装飾」や「美しい毛髪」を示す二字熟語「玉鬘(たまかずら)」。独特の言葉の響きが、その時代の女性の華やかさを物語っていますね。とくに平安時代では、女性の長く美しい髪はその人の美を象徴するものでした。

一方で、自分の意に反して伸び続けることから、「どうにもならないこと」「運命」を表すときにも使われています。また、源氏物語では、数奇な人生を送った夕顔の娘の名としても登場。その美しさで求婚者が絶えない女性だったそうです。

⑮絢爛(けんらん)

「豪華絢爛」という四字熟語でもお馴染みの「絢爛(けんらん)」は、「目がくらむほど美しい」「贅沢で煌びやかなさま」を意味する二字熟語。まさに、華やかさを表したいときにぴったりの言葉です。

使い方は「絢爛たる~」「絢爛な~」となりますが、今では二字熟語で用いられることはほとんどありません。類義語に「燦爛(さんらん)」という言葉もありますが、こちらは主に「光輝く美しい様子」を表現したもの。昔、これらの表現を巧みに使い分けていたかと思うと驚かされますね。

美しい日本の二字熟語まとめ

美しい日本の二字熟語には、想像を遙かに超える深い意味やエピソードが詰まっていました。漢字の雰囲気や音の響き、意味を繋ぎ合わせると、どんな様子を表現しているかが自然と思い描けます。

また、今では使われていない言葉も多く、私たちの表現の幅がどんどん狭まっていることも分かります。

読書をきっかけに、辞書を開く習慣を付けると、より多くの二字熟語に出会うことができるでしょう。豊かな表現力をもつ美しい二字熟語を、日本人として大切にしていきたいですね。

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