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茶ムリエが教える美容&老化防止のために飲みたいお茶3つ

  • 2021.5.21
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身近な東洋のお茶は全体的に抗酸化力が高く美容やアンチエイジング効果にすぐれている物が多いので、実は40代以降の女性にとてもおすすめです。

どのお茶がどんな特徴や働きをもっているかを知っておくと、美容や健康に役立ちます。

美容エディター&ライターの筆者が、茶ムリエの宮原昌子さんおすすめのお茶とその特徴をご紹介します。

■お茶の色で効能が違う

世界にはさまざまなお茶が存在しますが、茶ムリエの宮原さんによると「お茶のなかでも“日本茶”や“中国茶”には、美容やアンチエイジングにつながる良い成分が含まれているお茶が多数あります」とのこと。それぞれのお茶の特徴を知っていると、自分の体調や目的に合わせて飲み分けることができます。

宮原さんによると「お茶の水色(すいしょく)によって特徴や効能が違うことを覚えておくと便利です。主な色は、緑、白、黄、青、紅、黒の6種類。製造過程で加熱や発酵が入るものほど、黒に近くなっていきます。緑のお茶になるほど身体の熱をとり、黒のお茶になるほど身体をあたためる作用があります」とのことです。

それぞれの色の代表的な日本茶と中国茶は以下の通りです。

緑茶全般:煎茶、玉露、抹茶、釜炒り緑茶など

中国産白茶:白毫銀針(はくごうぎんしん)、白牡丹(しろぼたん)など

黄茶:君山銀針(くんざんぎんしん)、霍山黄芽(かくざんこうが)など

ウーロン茶、鉄観音茶、凍頂烏龍茶、東方美人など

紅茶:ダージリン、アッサム、アールグレイなど

黒茶:プーアール茶、碁石茶、バタバタ茶、阿波番茶など

■緑茶は全般に美容や健康によい働きが期待できる

宮原さんによると「そもそも東洋のお茶は全般的に、“ビタミン類”や“カテキン”などの成分が豊富に含まれているものが多く、美容や健康におすすめです。日本人にはなじみの深い緑茶には、カテキンという抗酸化力の高い成分が豊富に含まれていることはよく知られていますね。カテキンの含有量は緑茶が最も多く抗酸化力が高いため、体内の活性酸素を除去するなどのアンチエイジングの働きが高いといえます」とのこと。

また、宮原さんは以前から、感染症や風邪対策の一環としてお茶でうがいをしているそうです。宮原さんは緑茶を淹れて飲む機会があれば1杯をうがい用に必ず置いておき、外出する時は外出から戻ってすぐにうがいができるように1杯のお茶を急須の中やコップの中に置いて出かけます。緑茶の場合は沸騰したお湯より少し低い温度の方が美味しく飲めるそうですが、温度が高い方がカテキンが抽出されやすいので、うがい用のお茶は高い温度で作っているそうです。

特に、お茶に詳しくなくても、まずは毎日緑茶をとり入れてみると自然と老化対策や健康のためになるといえます。

■40代以降の女性におすすめのお茶

「美容」という観点で考えた時に、宮原さんにおすすめの東洋のお茶を3つ挙げていただきました。

(1)プーアール茶

プーアール茶は製造工程によって大きくふたつに分けられます。作る過程で人工的に微生物発酵をしているタイプが「熟茶」、自然発酵させるタイプが「生茶」と呼ばれます。

宮原さんに美容という観点でプーアール茶について伺うと、「おすすめなのは“熟茶”。麹カビ菌によって茶葉が発酵される過程でさまざまな栄養素を含むため、腸内環境を整えて便秘解消にも役立ち、脂を落とす働きももっています。身体を温める作用もあるので、冷えで悩んでいる人や寝る前にもおすすめです」とのこと。

東洋のお茶のなかでも色はかなり黒いけれど、苦みは少なく飲みやすい味で香ばしい香りが特徴です。

雲南省 黒茶 宮廷プーアル茶/リムテー

筆者は画像の商品を飲んでみて、味のふくよかさや豊かさ、美味しさにおどろきました。

「プーアール茶は味が好きじゃない」という人にも、ぜひ試してもらいたいと思います。
(50g 筆者購入税込価格1,200円 問い合わせ先:リムテー)

(2)白茶

日本ではなじみの薄い白茶は、中国茶の一種で希少なものです。宮原さんによると「製造過程でほとんど熱が加えられないため、お茶が持っている“ビタミンC”や“カテキン”などの成分を多く含んでおり、抗酸化力やアンチエイジング力が高く、美肌という面でもかなりおすすめなのが白茶です」とのこと。

水色(すいしょく)はほんのり淡い黄色で、甘みを感じるようなふくよかな味。渋みや苦みがなく、高級な出汁にも通じるまろやかさがクセになります。

特級白毫銀針/遊茶

本場の中国で肌荒れの治療のためにも飲まれているお茶です。

宮原さんに伺ったところ「お茶を摘む時は“一芯二葉”という柔らかく栄養分の多い先端の部分を摘むのですが、このお茶はさらに芯と呼ばれる産毛に覆われたとがった部分のみを摘む贅沢なお茶です。銀色の産毛に覆われているので“銀針”と呼ばれます」ということです。
(25g 税込価格2,052円 問い合わせ先:遊茶)

(3)抹茶

抹茶は茶会などで飲む特別な物と思ってしまいがちですが、宮原さんによると「抹茶は茶葉を砕き石臼で挽いて粉末にしたものなので、茶葉そのものを食べているのと同じ。“カテキン”や“ビタミンC”、“ビタミンE”などの成分を丸々とることができるので、実は美容の観点でもすぐれた日本茶なのです。ぜひ、気軽に飲んでいただきたいお茶です」とのこと。

MATCHA HEAVEN有機宇治抹茶 ORGANIC UJI MATCHA/MATCHA HEAVEN

標高の高い場所で無農薬、無化学肥料で栽培された茶葉から作られる抹茶で、本来の甘みや旨みを味わえます。「これぞ抹茶」というような濁りのないグリーンがきれい。

抹茶らしい苦みやコクもしっかりあるので、ホットでもよいのですが、アイスにしたりミルクや甘みを足したりするなどのアレンジをしても美味しく飲めます。
(30g 税込価格2,484円 問い合わせ先:MATCHA HEAVEN)

毎日の生活にこれらのお茶をとり入れて、美味しく身体の内側からも老け対策をしていきましょう。

【宮原昌子(みやはら まさこ)さん プロフィール】

日本茶、中国茶、紅茶のエキスパートである茶ムリエ。中国・上海で中医学と中国茶について学ぶ。

薬日本堂 漢方スタイリストでもあり、中医学と茶の理論に加え、心理学とコーチングを掛け合わせた独自のメソッドで、ホリスティックな視点で自己治癒力を高める方法・セルフケアのアドバイスを行うとともに、「美と健康」をテーマに体質にあった茶の選び方を提案している。『日本茶の教科書』(枻出版刊)をはじめ、お茶の専門書などの監修多数。

(美容エディター&ライター 斎藤 真知子)

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