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『恋はDeepに』石原さとみ×綾野剛の愛は確かなものに 今田美桜×渡邊圭祐の恋路にも注目

  • 2021.5.20
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『恋はDeepに』(c)日本テレビ

「でも君に出会って、予定が狂った」「ここにいたい」

ツンデレ御曹司・蓮田倫太郎(綾野剛)と海洋学者・渚海音(石原さとみ)が互いへの好意を確認し合った『恋はDeepに』(日本テレビ系)第6話。「海中展望タワー」建設を巡って正反対の立場を取る2人の出会いはまさに運命的で、互いが互いの予定を、運命をも大きく狂わせるほどの威力を持っていたのだ。それは嬉しい誤算であり、神様のいたずらでもあり、切なくほろ苦い悲運とも言える。海音と一緒にいる時間が長くなるにつれ、倫太郎の眼差しがとても優しく柔らかいものへと変化し、海音が初めて彼を見かけた際に遭遇した水槽内の魚を愛おしそうに見つめる視線そのものになった。

海音と一緒に塩水(海水に近いほどの高濃度水でキスをした後の感想も「しょっぱい」になるほどの)を飲み、味付けなしのわかめサラダを食べ、加湿器のスチームを浴びる倫太郎の姿がなんとも愛らしい。

藍花(今田美桜)ら鴨居研究室メンバーと蓮田家で過ごす時間は、海音には持ち合わせていなかった、他人の話を聞いてでしか知ることのできなかった“仲間との思い出”をまさに追体験している、貴重なきらめく時間の最中なのだろう。

同じように海音も亀のカメダくんの力も借りて、兄・光太郎(大谷亮平)が星ヶ浜の海底資源の開発を進めるためにまたしても言いなりになってくれる研究者を携え、研究結果の改ざんを図ろうとしていることを倫太郎に伝える。また、光太郎と倫太郎のどちらを開発リーダーにするかの最終ジャッジのプレゼンの場でも、水族館でのPRイベントに参加した子どもたちからの寄せ書きや手紙をそっと届け援護射撃する。

会長も「リゾートに来る人々の幸せ、その記憶は親から子へ、子どもから孫へ何世代にも渡って引き継がれていくもの。目先の利益よりも、より長く続く価値に懸けてみたい」という想いから、倫太郎が見事にマリンリゾート開発プロジェクトリーダーに返り咲く。

しかし、光太郎と倫太郎はどうしてこうもいがみ合っているのだろうか。光太郎も母親を亡くした事故死について倫太郎のことはとっくに許していると言う。倫太郎は倫太郎で「父さんは俺には何も期待していなくて、居場所がなかった。だから逃げたようなもの」だとイギリス留学の理由を打ち明けていた。何か大きなボタンのかけ違いがあったのだろうか。光太郎はもしかすると家を出て行った(も同然の)倫太郎をいざというときに呼び戻した父親への反骨心や父親に認められたい一心で、倫太郎にきつく当たってしまうのだろうか。

三男・榮太郎(渡邊圭祐)も「あんなにいがみ合うなら星ヶ浜リゾートなんてなくなればいいのに……」とこぼしていたが、どうやら鴨居研究室の椎木(水澤紳吾)らと画策し、蓮田トラストの株式を買い占める暴挙に出たようだ。その打ち合わせのオンライン会議の画面は5分割されていたが、残り3人の協力者が一体誰なのかも気になるところだ。

そんな榮太郎と付き合い始め、彼の“隠し事”にいち早く気付いていたのが今田美桜演じる藍花だ。今田はまさに“等身大”という言葉がしっくりくる真っ直ぐな演技が魅力的で、どの作品でも歯に衣着せぬ物言いの、それでいて許されてしまうような裏表のない役どころが特にここ最近は続いているように思う。本作でも年下だがちゃっかりしつつも、どこか達観している節もあるような勘の良い後輩役を好演している。適度なゆるさと、それでいながらガッツも上手く共存して見せられる彼女が演じる女性像は非常にリアルで、親近感を抱きやすい。連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK総合)への出演も決定しており、今後控えている出番が楽しみだ。

「星ヶ浜の海も、どんな事情を抱えてようが海音も絶対に守るから」と宣言した倫太郎は、人間の姿形でいられるタイムリミットが近づく海音との時間をどう過ごし、その中で彼自身もどうやって自分を取り戻していくのか。ラストに海音が相棒のウツボの言葉が聞こえなくなる現象が描かれていたが、これは何の予兆を意味するのか。海音が“ここにいたい”と“人間のままでいたい”と願ってしまったからなのだろうか。次回予告では「人魚姫」を思わす掛け軸のようなものが出てきて、ますます海音の正体が明かされていくようだ。

磁石のS極とN極のように近づこうとすればするほどどうしたって反発し合ってしまう、くっつくことができない宿命を背負った2人が、それでも手と手を取り合おうとしたときにどんな未来が待ち受けているのか。倫太郎の表情が和らげば和らぐほど、海音がこの世界に居場所を見つければ見つけるほど、どちらかが欠けてしまうような未来予想図はどうしたって辛いのだ。 (文=佳香(かこ))

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