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7人に1人が「相対的貧困状態」…コロナ禍でさらに困窮する「子どもの貧困」今、私たちにできること

  • 2021.5.12
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青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMの新番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。5月9日(日)の放送では、内閣府 子どもの貧困対策担当参事官・飯田剛(いいだ・ごう)さん、NPO法人キッズドア 理事長・渡辺由美子さんに「貧困のない世界へ 子どもの未来をサポートしよう」をテーマに話を伺いました。

青木源太、飯田剛さん、渡辺由美子さん、足立梨花

◆日本の子どもの7人に1人が相対的貧困状態

厚生労働省が実施した調査で、「相対的に貧困の状況にある子どもの割合を表した指標」(2018年)によると、日本の子どものおよそ7人に1人が相対的貧困状態にあることがわかっています。

キッズドアでは、東京や千葉、埼玉などの首都圏、さらには宮城県で年間およそ2,000人の貧困家庭の子どもたちを対象に学習支援をおこなっています。渡辺さんによると、キッズドアがサポートしている子どもたちは、小学生から高校生、高校を中退した人や浪人生などさまざま。キッズドアの活動エリアだけでこれだけの人数がいることからも、全国には支援を必要としている子どもがたくさんいることが予想されます。

現に、文部科学省が実施した2019年度の調査によると、給食費や学用品費、修学旅行代の支払いが困難な家庭も多く、これらの就学にかかる費用の援助を受けている家庭の小中学生は、全国に約134万人とされています。

こうした状況にありながら、子どもの貧困が身近に感じられない要因の1つとして、飯田さんは「お子さんや親御さん自身が貧困であるという自覚がない場合は話が出てきませんし、自覚はあっても言い出しにくいことから、子どもの貧困は見えにくく捉えづらい。貧困の一番の問題は、貧困は繰り返されること。貧困は連鎖を引き起すことがわかっているので、貧困対策をしっかりとしなければならない」と声を大にします。

貧困の連鎖で未来を担う子どもたちの成長を妨げることは、日本の社会にとっても大きな損失となりかねないだけに、政府は教育費用の負担を軽減する取り組みを推進。幼児教育・保育の無償化、高校生の授業料の実質無償化などをおこなっているほか、大学生や専門学校生には、授業料などの減免や返還の必要のない給付型奨学金で支援を実施しています。

また、昨年末に労働政策研究・研修機構がおこなった調査によると、年末に向けて暮らしが「苦しい」と答えたひとり親家庭は約61%。直近1ヵ月間に「お金が足りず必要とする食料が買えないことがあった」と回答したひとり親家庭は約36%になりました。こうした現状からも、飯田さんは「新型コロナウイルスの影響が長引いているなかで、収入の少ない子育て世帯などは経済的に非常に厳しい状況に置かれているのではないか」と案じます。

現在、コロナ禍で経済状況が厳しい家庭への公的な支援もおこなわれていて、収入の少ない子育て世帯に子ども1人当たり一律5万円の給付、コロナの影響により収入が減少し、生活資金で悩んでいる方に対し、必要な生活費用などの貸付もおこなっています(詳細はお住まいの市区町村の「社会福祉協議会」までお問い合わせください)。

私たちにできることとして、飯田さんは「まず、みなさんの身近に貧困の状況にある子どもがいるということを知り、関心を持っていただければ」と訴えます。そして、全国には子どもに無料や低価格で食事を提供したり、塾に通えない子どもに勉強を教えたり、さまざまなスタイルで子どもの居場所づくりを運営しているNPOなどがあることを挙げ、「ぜひ、そうした場所にボランティアとして参加したり、物資を提供したりして、まずはできる範囲でご協力いただきたい」と呼びかけます。

なお、内閣府では貧困に苦しんでいる子どもに対し、私たち一人ひとりの“なにかをしたい”という思いをつなげ、行動に変えていくことを目的としたプロジェクト「子供の未来応援国民運動」をスタートさせました。このプロジェクトでは、企業や個人から広く寄付を募る「子供の未来応援基金」で、NPOなどへの支援や、企業とNPOなどとのマッチング、さらに「子供の未来応援国民運動」のWebサイトでは、子どもの居場所づくりで実績のあるNPOの紹介など、さまざまな情報を掲載しています。

キッズドアを運営する渡辺さんは、「貧困家庭の子どもたちは、経済的に厳しくて塾に通えないから学力が低いと思われがちですが、実は足りないのはそれだけではありません。例えば、(家に本が10冊以下しかない、家族で旅行に行ったことがないなど)文化資本が少ないため、さまざまな体験活動をすること(が必要)。大人とのつながりがすごく少ないので、いい大人と出会っていろいろな話をして、勉強をして自分の未来に向かっていけるようになると(子どもたちにとって)最高なので、関われる方が、関われる形で入ってくださるといいと思います」と訴えかけます。

コロナ禍でさまざまな悩みを抱えている子どもたちに向けて相談体制の充実を図るべく、通話料無料の「24時間子供SOSダイヤル」を設置するなど公的な支援もあります。電話番号は「0120-0-78310(悩み言おう)」です。

そのほか、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室のWebサイト「支援情報ナビ」では、記載されている質問項目にチェックを入れていくと、悩みに適した支援制度が見つけやすくなっています。

渡辺さんは、「コロナの影響が長引き、1年以上経済活動が滞っているなかで、本当に大変な方が増えている。お困りの方は、1人で悩みを抱え込まずに、ぜひいろいろな支援策、行政に助けを求めてほしい」と話し、飯田さんも「厳しい経済状況にあるお子さんの未来、夢を閉ざさないようにするためにも、子どもの貧困に関心を持っていただき、できることからご協力をお願いします」と続けました。

パーソナリティの足立は、日本の子どものおよそ7人に1人が相対的貧困状態にあるという事実に「今回、身近に“貧困”があることを初めて知りました……」とコメント。一方、青木は「子供の未来応援国民運動」について触れ、「自分になにができるのか、私自身もしっかりと考えたい」と話していました。

足立梨花、青木源太

<番組概要>

番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection

放送日時:毎週日曜 7:30~7:55

パーソナリティ:青木源太、足立梨花

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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