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【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

  • 2021.5.9
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那覇から船で約2時間、沖縄本島の西の海に浮かぶ小さな離島「粟国島(あぐにじま)」は、観光地として有名とは言えませんが、映画のロケ地に選ばれるほど魅力に溢れた、知る人ぞ知る美しい島です。今回は、そんな粟国島を楽しむためのポイントを紹介。サイクリングで島を一周しながら魅力あるスポットを巡ってみましょう。

レンタサイクルで島を一周

粟国島は周囲が約12kmのかなり小さな島。歩いての観光も可能ですが、島の西側はかなり起伏が激しいので、レンタサイクルでの移動がおすすめです。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

港から歩いて7分ほどの場所にある「ビジターセンター」で電動アシスト付き自転車をレンタルして島巡りをスタートしましょう。自転車だと、島をゆっくり一周して3時間程度の所要時間となります。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

島中に点在する粟国島の見所。特に、海側には訪問すべきスポットが多くあります。通常そういった場合は、地図を見ながら観光するものですが、粟国島では地図を確認しなくてもOK。というのも、道路の端に観光用のラインが引かれていて、これに沿って走っていれば、島の主な観光スポットを網羅できるのです。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

南国の風を感じながらのサイクリングは、それだけでも気持ちのいいアクティビティ。粟国島に流れるのどかな雰囲気に癒されること間違いなしです。しかも、道路のすぐそばで牛が草を食んでいる、なんて光景にも出会うことができます。都会では決して味わえない遭遇を愉しみながら、島を一周してみてくださいね。

「ヤヒジャ海岸」や「長浜ビーチ」など海側の見所が満載

そんな島の一周コースの中でも、特に見逃し厳禁なスポットが2つあります。まず1つ目が「ヤヒジャ海岸」です。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

島の南西部にあたるこの海岸では、沖縄では珍しい赤い地層や黒い岩石のようなものが見られます。これは、粟国島が昔は火山の島だった印。赤いものは溶岩の熱で酸化して変色した凝灰岩、黒いものは玄武岩質の溶岩石で、海外を思い起こさせる景色を形成しています。

そんな赤や黒とは対照的に、海岸を見下ろすようにそびえ立つ断崖絶壁は、白さが目立ちます。これは白色凝灰岩の壁で、これほどの規模のものは沖縄では粟国島にしかありません。赤・白・黒と三色のコントラストを持つ自然風景は、まさに粟国島ならではの絶景と言えるでしょう。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

また、透明度の高い海が見られることも、ヤヒジャ海岸の大きな魅力。周辺の自然景観とも相まって、海外にいるかと錯覚しそうになります。海岸までは長めの階段を降りなければたどり着けませんが、その価値は十分と言えるでしょう。

他にも、島の東部に位置する「長浜ビーチ(ウーグ浜)」は海水浴に適した広いビーチを愉しめる人気スポット。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

ちょっと異国情緒を感じるヤヒジャ海岸に対して、こちらは沖縄の一般的なイメージに近い景色が見られます。白い砂浜から広がる青のグラデーションは、さすがは離島と思える美しい絶景なので、ぜひ立ち寄りましょう。なお、シャワーなどの設備に加えて、2021年にはオートキャンプ場が海岸からすぐそばの場所に誕生(施設の利用開始日は、現在のところ未定)。自然を満喫する滞在にはもってこいのスポットとなっています。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

島の外周付近を走っていると、随所に美しい海を望めるスポットが。自転車を走らせながら、あなた好みの絶景を見つけてみてくださいね。

島の食材「もちきび」も要チェック

最後に紹介するのは、粟国島のご当地食材「もちきび」です。黄色い雑穀でミネラルやタンパク質を多く含み、粟国島では「まーじん」と呼ばれることも。麺の生地やお米に混ぜ込むこともあれば、「もちきびかりんとう」という島のお菓子に使われることもあります。

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上写真の沖縄そばも、麺はもちきび入りのものが使われています。もちきびを使うことで、栄養の面だけでなく、食感の面でもモチモチ感が増しているので、ぜひ本島の沖縄そばと比べてみてください。

また、島の味覚として有名なのが塩。近海の水を使って作った「粟國の塩」は島のお土産として高い人気を誇っています。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

粟国島の北部には沖縄海塩研究所があり、ここで20年もの歳月をかけて研究され完成したのがこの塩なのです(以前は工場見学もできましたが、コロナウイルス感染予防のため、2021年4月現在は中止されています)。

そんな粟国島の食材を使って作られたアイスクリームにも注目です。「コクうまっ!AA(エーエー)アイス」という名前で商品化されていて、ビジターセンターでも買うことができます。

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もちきびかりんとう(黒糖味)が入っていることで香ばしさがアップしている上に、塩味が加えられているので、さっぱりとした後味が特徴の逸品となっています。地元の中学生が開発に関わった商品ということで子供に好まれる味かと思いきや、大人にもおすすめできるスイーツ。沖縄以外ではなかなか食べられない味なので、島に訪問の際にはぜひチェックしてみてくださいね。

離島ならではの海の魅力や、島の味覚をご紹介しましたが、美しい海はもちろんマリンアクティビティにも最適。初夏には、多くのダイバーがギンガメアジの大群を見にやってくる島でもあります。

【沖縄・粟国島(あぐにじま)】海風を浴びるサイクリングで味わう情緒満点の旅

那覇からの船は1日1往復しかしない(夏季の月金のみ2便出ています)ので、基本的に日帰りでの観光はできません。島内には泊まれる場所がそれほど多くなく、予約を取っていないと、とんぼ返りをする羽目になる可能性も。

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なので、日程が決まった段階でできるだけ早めに宿泊場所を確保するようにしましょう。また、船は天気によっては、かなり揺れるので船酔いにも注意が必要です。ちょっと沖縄らしくない景色も楽しめる粟国島。ぜひゆっくりと滞在する時間を作ってみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>

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