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仕事&投資に役立つ!業種別「コロナ禍で勝った企業と落ちた企業」一覧

  • 2021.5.9
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5G、料金値下げが話題。キャッシュレスも加速

2020年の通信業界はコロナの影響で、テレワーク推進、外出自粛要請の結果、巣ごもり消費が増え恩恵を受けた。「通信量が大幅に増え大手通信企業の通期の業績は増益の見込みです」(マネックス証券 マーケット・アナリスト兼インベストメント・アドバイザー 益嶋裕さん。以下同)

より高速、大容量の5G(第5世代移動通信システム)サービスの普及本格化、大手通信会社の格安スマホ並みの携帯電話料金の値下げが二大トピックスだったと益嶋さんは語る。

NTTは20年9月、傘下のNTTドコモの完全子会社化を発表した。また、菅政権の携帯電話料金の値下げ要請を受けて、同年12月に月間データ容量20ギガバイトで月額2980円(税抜き)という激安のプランを発表して、世間を驚かせた。ソフトバンクやKDDIも追随した。

一方、政府の推進施策や、コロナで現金の扱いを回避する心理も手伝って、電子マネーなどのキャッシュレス決済の導入が加速している。

電子マネーでは、スイカやパスモなどの交通系が先鞭せんべんをつけたが、通信キャリア系でシェアトップ、ソフトバンク系のPayPayを筆頭に、NTTドコモのd払い、KDDIのauPAYなどで、ポイントの還元や、それぞれの電子マネーにひもづいたクレジットカードの発行や提携サイトの利用誘導で、囲い込み競争も激化している。

▼【通信】“テレワークや巣ごもりでITビジネス活況”
NTTグループ/KDDI
7割以上のテレワーク率、人事制度変更も
インターネット関連の新興企業が大躍進

インターネット、クラウド、AI(人工知能)関連などの、新興企業の大躍進も目立つ。マネックス証券の調べでは、東証1部上場企業で、20年にもっとも株価が上がった企業の上位をインターネット関連の企業が占めていたという。

「企業のIT化をサポートする『チェンジ』は1年で5倍近くも株価が上がりました」。国産のウェブ会議ツールのシェアで存在感を見せるブイキューブや、クラウドサービスを手がけるサイバーリンクスも株価が4倍近くに。以上の3社は20年の三大株価上昇企業だ。

企業が業務のデジタル化を本格化する、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していることからも「通信業界は21年も好況が続くと考えられます」。

ネット新興企業が大躍進
株取引で証券が恩恵。フィンテックビジネスが広がる

コロナによる予想を上回る株高で好況に沸いたのが金融、証券系の業界だ。

日経平均は21年2月15日には、約30年ぶりに、バブル崩壊後3万円台を突破した。

マーケットで金融取引がさかんになり、大幅に業績が向上した。

「ただし大手銀行や地方銀行などは、金融商品取引関連収益が収益全体に占める割合が小さいので、株価の変動の恩恵をあまり受けていません。また、コロナに伴う取引先の業績悪化による与信関係費用が増加し減益となりそうです」

近年、金融サービスと情報技術を結びつけたフィンテックビジネスが広がっている。一例としては、大手銀行などのデータを、ソフトウェアの機能を共有する「API連携」という手法で、他の企業が活用する。「電子決済や経理処理のデジタル化などが今後もさらに大きく進むとみられます。関連企業の1つであるマネーフォワードの売上高は大きく増加し、コロナ禍で株価が2倍以上に上昇しました」

▼【金融】“ネット証券は絶好調、銀行は与信関係費用が苦に”
野村ホールディングス/三菱UFJファイナンシャル・グループ
テレワークを推進。出社月間4割ルールも
ブランド力の強みとECが鍵。中高価格帯アパレルは撃沈

小売業では急速にEC化が進んでいるが、「コロナはEC戦略を先行し確固たる自社ブランドを構築してきたZOZOやファーストリテイリング、ニトリホールディングスなどには追い風となりました。巣ごもり中にオンラインで服を買うとき、消費者がまっ先に思い浮かべたZOZOのひとり勝ちです」。

逆に対面販売が主流の百貨店はインバウンド特需が完全に消失し、打つ手がない。年末年始に感染拡大の第3波が到来、緊急事態宣言が再び出されたのも大きな痛手となった。

アパレル業界の苦境を象徴するのが、負債総額約139億円のレナウン倒産。「ECチャネルの自社育成に加えて、価格帯の差が業績悪化に直結しています。低価格帯のユニクロやしまむら、西松屋チェーンは絶好調ですが、中価格帯のユナイテッドアローズやワールド、高価格帯のオンワードホールディングスはかなり厳しいといえます」

▼【小売】“EC戦略の差が結果に。厳しい対面販売”
三越伊勢丹ホールディングス/ZOZO
コロナ禍でも強みを発揮したユニクロ、ニトリ
国内宅配は過去最高の増収増益を記録

コロナで国際物流は落ち込んでいるが、「国内では巣ごもりで高まったEC需要の影響で宅配は絶好調です」。大手2社のヤマトホールディングス、SGホールディングスともに高い水準で増収増益となっている。一方で、ドライバーの過重労働問題の再燃リスクがある。ヤマトは積極的にDXを進めて不在配達の解消に、SGも在宅勤務が増える企業向けのDX支援に乗り出している。

▼【物流】EC需要増で国内宅配は絶好調
ヤマトホールディングス/SGホールディングス
▼【医薬品】“新型コロナワクチンや新薬開発などに期待”
武田薬品工業

社名横の矢印は前年比で営業利益が増えていれば上向き、前年比で営業利益が減っていれば下向き。業績はとくに注記のないものは、2021年3月期通期予想。黒字、赤字などの利益は営業利益(2021年3月1日時点)。グループ会社がある場合は連結。売上高、営業利益以外の表記の企業は両者の代わりに用いる指標で比較。金融は一部通期予想がないため中間決算で比較。

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