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【bills】ビル・グレンジャーによる ロックダウンを乗り切るアイデアとは

  • 2021.5.6
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●コロナ禍を転じて福となす

七里ケ浜や表参道など日本だけでも8店舗、世界では19店舗を展開するオーストラリア・シドニー発のオールデイダイニング「bills」。

オーナーでレストランターのビル・クレンジャーに、“コロナ禍を転じて福となす”コツを伝授してもらった。


●とにかく続けることが大事

まず僕が言いたいのは、日本に行けないことが一番寂しいということだね。

日本は僕に大きな影響を与えた場所。食文化はもちろんだけど、日本人の謙虚さ、茶道などの、伝統工芸にも見られる細部にわたるこだわりが大好きなんだ。

完璧なものを求めながら、到達を目指さない。世界の中でもユニークな文化。洗練されたものとそうではない真逆なもの、かわいいものが同居している、そんな日本が懐かしいよ。

今、僕はロックダウン下のロンドンにいる。コロナ禍は、レストラン経営者にはかなりハードな出来事。

飲食店で働く私たちは、コミュニケーションが好き、人を喜ばせるのが好きだから、その機会をコロナ禍によってまるごともっていかれた状況には、げんなりしているよ。

ロンドンでは、私の店も含めて、いま飲食店はまるで消滅してしまったような状態で、閉店してしまう店も多い。

しかし、これまでを振り返っても、飲食業界にはアップダウンがあったよ。いい時も悪い時もあり、人生はジェットコースターのようなもの。

とにかく続けるということが大切なんだと思う。みんなで力を合わせて乗り切るしかない。

パンデミックが終われば、この状況は必ず終息するのだからね。

●地元の人を大切にする

コロナ禍が終息するまで、少しビジネスの方法を工夫する必要があるね。

billsでも、今まではやっていなかったテイクアウェイやデリバリーのサービスを始めたよ。

またロックダウン中、僕はレシピの開発に時間を使ったり、レストランチームのサポート役にまわっているんだ。

地元のコミュニティを大切にすることはとても大切なことだと思うんだ。地域の人とコミュニケーションをとることは、乗り切る力にもなる。

また全世界のbillsは、その場所からインスピレーションを受けてレストランの空間をデザインしているから、ローカルのコミュニティはとても大切だね。例えば、七里ヶ浜はシドニーのようなビーチライフが感じられたり、銀座は日常からエスケープしたグラマラスな空間に訪れることができる。

私の住むチェルシーでも、それこそ人生をかけて作ったレストランを営む個人店主がたくさんいて、いまは彼らと今後のことについてよく話し合っているよ。

●食事は楽しまないと意味がない

コロナ禍で一番変わったのは、なんといっても旅ができなくなったこと。これまではほぼ旅が日常だった。

コロナ禍前は、家族の食事は日に2度作っていたのですが、いまは3食すべて僕が作っている(笑)。家族のために料理をする機会がさらに増えたね。

そして、ロックダウン中は健康についてよく考えるようになった。乗り切るためにも、健康を保つことはとても大切だね。

僕が実践しているのは基本的なこと。都会に住んでいるので、毎日公園を散歩し、木や鳥など自然を感じるようにしている。週に3回はジムに行って、体を鍛えてもいるよ。今日はジムに行きそびれたけどね(笑)。

そして、自然なものを摂るよう心掛けてもいるね。野菜をたくさん、加工食品は避け、肉は少なめに、お魚は多めに。とはいえ僕は甘党だからチョコレートなど甘いものも大好き。食事は楽しまないと意味がない。バランスよくなんでも食べるよ。

味噌、キムチ、ハリッサなど、世界中を旅して知った発酵食品も積極的に取り入れているんだ。

世の中にはいろいろな食のトレンドがあるけど、バランスよく適度に、そして何よりも食べることを楽しむことが一番大切だね。

ヘルスコンシャスな食事を意識して、コロナ禍を乗り切ろう。

レストランが再開したら行きたいと、首を長くして待っている人がたくさんいるからね。

ビル・グレンジャー

レストランター。1993年、シドニーにて「bills」を開業。
アボカドトーストやリコッタパンケーキなどシンプルで素材を活かしたメニュー、オーストラリア人らしい気取らないビルのユニークなダイニングスタイルが話題となる。ニューヨークタイムズは「シドニーのエッグマスター」、ワシントンポストが「アボカドトーストを作った男」とキャッチコピーを付けるなど、ワールドワイドに注目を集める存在に。billsはシドニーに3店舗、ロンドンに4店舗、ソウルに2店舗、ハワイに1店舗を構えるまでに。2021年、処女作から20周年を記念する「オーストラリアン・フード」(英語版)を出版。現在はロンドン在住。

bills

https://billsjapan.com/

レストランター、ビル・グレンジャーが代表を務めるオーストラリア・シドニー発のオールデイダイニングレストラン。
国内では、七里ヶ浜、お台場、横浜赤レンガ倉庫、表参道、二子玉川、福岡、銀座、大阪の8店舗。世界では19店舗を展開する。

bills 銀座

https://billsjapan.com/jp/銀座

bills 七里ガ浜

https://billsjapan.com/jp/七里ヶ浜

bills 赤レンガ倉庫

https://billsjapan.com/jp/横浜赤レンガ倉庫

文=CREA編集部

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