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【SHOCK EYEの神社習慣】一目惚れした、知る人ぞ知る「黒い神社」

  • 2021.5.6
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思い出の神社には、新しい発見と再会が待っていた

鶴岡八幡宮に取材で訪れたのは、実は今回が初めてだ。慣れ親しんだ地元の氏神様を「どうしたら良さを伝えられるか」という視点で見てみると、やっぱり見方が変わってくる。今まで参拝する時は自分の中でコースが決まっていたから、知っているつもりで意外と見落としていたな、というところにも気付けた。改めてすごい神社だなと思ったし、自分の実家の氏神様ということも、本当にありがたいことだと思った。

一番の発見は、本殿向かって東側の参道の途中にある白旗神社だ。真鍮製の黒い柱と近代的な造りが特徴で、僕の中の「かっこいい社殿ランキング」にも堂々ランクイン。前の参道はいつも通っていたはずなのに、なぜ今まで気づかなかったんだろう?! なじみ深い場所ほど、見逃してしまっているものも多いのかもしれない。

全体的に黒がきいた配色。渋めの朱色とゴールドとのバランスがかっこいい

振り返ると、今回は「再会」がテーマだったように思う。大銀杏に『津久井』のご主人、案内してくれた神職の方もそうだし、何より、忘れていたたくさんの記憶と再会することができた。

前回の話もそうだけど、バイト先のお好み焼き屋さんに鶴岡八幡宮の神職の方達が来ていたことはバイトをしていたその日以来忘れていたし、正直、今日の今日まで一度も思い出したことがなかった。でも思い出せたということは、記憶を取り出さなかっただけで自分の中にはずっとあったということ。それが鶴岡八幡宮に着いた瞬間に、記憶のフタが開いたんだ。

懐かしい場所が、心の奥の記憶を蘇らせてくれる

人は道に行き詰まったり、自分を見失ってしまいそうな時、未来を見ようとする。それはもちろん大事だけど、一方で、過去を振り返ることもすごく大事だ。でも人というのは過去にあったことを都合よく覚えていたり、もしくは肝心なことを覚えていなかったりするんだよね。

結局、自分がその時必要な記憶だけを手前に置いていて、それ以外の記憶は奥にしまってあるんだと思う。でも普段は忘れているものの中にこそ、自分を支えてくれる、もう一度立ち上がる力を与えてくれる記憶というのが絶対にあって、でもそれって自力で引っ張り出せないことが多い。

それが、懐かしい人に会ったり、昔よく行っていた場所を訪ねることで、奥にしまい込んだ記憶も一気に思い出すことができるんだ。逆に言えば、この瞬間もいつか過去になるのなら、今からそういう出会いや場所を作っておくことも必要なんだろう。

僕は今住んでいる街に、10年後、20年後も住んでいるかは分からない。でも、もしも違う街へ移り住んだとしても、今の街や氏神様には何度となく訪れると思う。その時に思い出すことがいっぱいあるし、それがまた、将来の自分を支えてくれるはずだ。

人生は何があるか分からない。だからもしも行き詰まってしまった時のために、日頃から、いつか自分の支えとなってくれる思い出のタネを植えておこう。そんなことを改めて思った1日だった。

<column>黒塗りの社殿が印象的な「白旗神社」

名前の由来は源氏の旗の色から。源頼朝・実朝を祀ることから、必勝祈願や学業成就のご利益で篤く信仰されている。僕が一目惚れした理由は、とにかく社殿のカッコよさ。黒塗りの社殿に効果的に白と朱が配された近代的な雰囲気で、僕の中のかっこいい神社の定義の一つ“オリジナリティがあるかどうか”というポイントも見事にクリアしている。流造(ながれづくり)の特徴もよく分かるから、訪れた際はぜひ横からも眺めてほしい。

<Data>
今回、参拝したのは……

【鶴岡八幡宮】※写真は敷地内にある白旗神社
神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
HP:https://www.hachimangu.or.jp/
御祭神:応神天皇(おうじんてんのう)比売神(ひめがみ)神功皇后(じんぐうこうごう)

【SHOCK EYEプロフィール】
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNとともに「湘南乃風」を結成、2003年デビュー。2011年にはポルノグラフィティの新藤晴一らとTHE 野党を結成。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(ともに講談社)がある。インスタグラム上で、Shrinegramという、オンラインでの会員限定コンテンツも人気。新刊『SHOCK EYEの強運思考』が絶賛発売中!
Instagram:@shockeye_official
Twitter:@SHOCK_EYE_

撮影/大坪尚人(弊社写真部) スタイリング/渕上カン ヘアメイク/大島千穂 取材・文/山崎恵 企画/黒田剛

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