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【相席スタート・山﨑ケイ連載vol.4】『そもそも結婚ってなんでするの? 20代〜30代にかけて変わってきた結婚感』

  • 2021.5.2
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お笑いコンビ<相席スタート>として活躍する傍ら、『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の 友社)をはじめとした恋愛にまつわるエッセイを多数執筆。「自分のことを〝ちょうどいい〟ブスと仮定してみる」という、衝撃の恋愛メソッドで話題となった、山﨑ケイが昨年ついに結婚を発表! これまで多くの恋愛テクについて語ってきたケイが、本連載で は、そこから少し踏み込んで、「〝ちょうどいい〟婚活とは?」そしてその先にある、「〝ちょうどいい〟結婚のカタチって?」といった女性の悩みに挑みます!!

「元カレ漁ってみる?」なんて血迷った 20 代後半

でも、そもそも結婚ってしたかったんだっけ?

いつだったか、結婚前に夫からの告白を、 「私、これからモテ期がくる予定だから、ごめんね」

と断ったことのある私。え?その後モテ期はきたのかって? まあそれについては後でお答えすることにして・・・そもそも〝結婚願望〟とはなんなのかについて、今日は考えてみたいと思います。

まず、結婚願望あるかどうかなんて子供の頃に考えたことのある女性はいるのでしょうか?

きっといないと思うんです。というのも幼いころは、

〝時期がくれば、結婚は自然とするもの〟

だと思っていませんでしたか? 自分が思い描く未来には旦那さんと子供が当たり前のようにいて、女子が集まれば「子供は何人欲しい?」、「1人じゃ寂しいし、2人は欲しいよね〜」

なんて会話がセオリーで。誰もが気づいたら奥さんになり、母親になると思っていませんでしたか?子供の頃は、結婚したいけどできるかな?なんて考えたこともなかったはずです。

それが、20代後半になると

「30 歳になるまでには結婚したいよね〜」

なんて結婚願望とも焦りともつかない言葉を口にするようになり、それが叶わず 30 代になると、 今度は逆に「仕事楽しいし、いま結婚しちゃったらこうやって飲むこともできなければ、女同士で旅行にも行けないじゃん」と目先のぬるま湯にどっぷり浸かって、結婚感がグラグラしはじめて。そうして過去の自分との自問自答が始まるわけです。

あれ?そもそも私、結婚ってしたいんだっけ?

もちろん頭のどこかには、いつかするはず.・・・と思ってはいるけれど、よくよく考えてみてめちゃくちゃしたいのか?と聞かれたら正直ちょっとわからない。

結婚というものが「いつかする」ものから、「できないかもしれない」ものに、さらに「しなくてもいいかもしれない」ものに私の考えは変わっていきました。

でもね・・・「しなくても」「いいかも」「しれない」と3つも保険をかけてるんですよ。

結局、結婚 に向き合ったり考えたりすることが面倒くさくなってしまったんだと思います。

気がつけばそんな私に、30代がものすごいスピードで迫ってきていました。そして

「本当にそうなん?!しかもそんなに?!」と驚くほど

周りの同級生たちが30歳を目前に〝駆け込み婚〟をしていきました。

さらに我が耳を疑ったのが、元カレと急に寄りを戻した子が2人もいたこと。

まじか!まあ確かに新たな彼を探すよりも、元カレとよりを戻す方が話は早いし、結婚もイメージしやすいよな。

瞬時に気持ちを立て直した私も、元カレ漁るか!

なんてちらっと血迷った時期もありました。でもそうこう血迷ってるうちに時は着実に進み、30代に入っていた。

そうなると今度は、仕事が楽しくなってきちゃうんです。

いつの間にか、ある程度自分のやりたい仕事を選べるようになってきたりして、なんだかとっても居心地のいい状況。しかもお金がなかった 20代とは違い、30代は収入だってそれなりに増えてきます。

自由な時間と自由なお金を手にした大人は、正直とても楽しい!

若手の頃は何があっても仕事が最優先で、どんなに急に入った仕事でも断る権利なんてありませんでした。楽しみにしていた親友の結婚式に出られなくなってしまったこともありました。

でも歳を重ねて、仕事って休みを取ってもいいんだとか、友達と海外旅行に行くのがこんなに楽しいんだ、なんて知ると、完全に新しい扉を開いちゃったよねって感じ。もちろん、20代でがむしゃらに仕事をしてきたことが、この30代につながっているんだとは思うけど。

いちど扉を開けてしまうと、いまの楽しい毎日は、結婚して子供ができたら送れないんだよね・・・なんて後ろ髪引っ張られっぱなし。

そこでまた結婚について考えるわけです。

なぜ私は、20代で結婚しようと思っていたんだろう、と。

いまになって考えてみると、私の場合は社会的に誰かの扶養に入りたかっただけなんじゃないかなって思うんです。そもそも芸人って不安定な職業だし、もしこのまま売れなかったら・・・と思うと、保険をかけておきたかった。保険=結婚していれば、もし仕事辞めたいと思ったとき辞められるかもって。はっきり言って、結婚に逃げようと思っていた感は否めません。

その後の私は、逃げることもすっかり諦めて独身時代を自由に謳歌しつつ、30代半ばで夫と付き合うことになったわけですが、それでも子供の頃のように結婚に夢を抱いたり、20代後半の頃のような結婚に対しての焦りは全然生まれませんでした。

その理由のひとつに、子供ができたわけでもないというのがあったと思います。

もちろん、子供が結婚の全てではありません。ただ、お互い好きという気持ちがあるなら一緒にいるだけでいいわけで、別に結婚という形にこだわらなくてもいいんじゃないかな、と思いはじめるというか。

きっと、結婚できる相手はいるけれど、子供がいないならわざわざ結婚しなくてもいいんじゃない?なんて思っている女性も多いんじゃないかな。

では、そんな私が夫と出会い猛アタックを受けた結果、結婚を選んだのはどうしてなのか?①来るはずのモテ期が来なかったから②子供がいなくても、この人となら一緒にいて楽しい人生が送れそうだなと思ったからそしてもうひとつは、また次回お話ししますね。

■次回は 『私が結婚を選んだ最大の理由。そして〝あれじゃないのが結婚〟だと確信した出来事』をお送りする予定です。

Profile

山﨑ケイ

やまざき・けい 1982年 6月13日生まれ、千葉県出身。吉本興業に所属するお笑い芸人で、山添寛と 2013年に〝相席スタート〟を結成。2016年には『M-1グランプリ』のファイナリストになる。ネタでもある〝ちょうどいいブス〟目線で書いた著書『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の友社)などがある。

イラスト/サヲリブラウン 取材・構成/若山あや

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