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佐藤二朗、山田孝之とのタッグに「“(勇者)ヨシヒコと仏”と思う人たちは一人残らずこの映画を見やがれ!という作品です」

  • 2021.4.29
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4月28日、映画「はるヲうるひと」の完成報告会見が東京・ホテル インターコンチネンタル東京ベイで行われ、山田孝之、坂井真紀、今藤洋子、笹野鈴々音、佐藤二朗が登壇した。同作は、佐藤が主宰する演劇ユニット「ちからわざ」で2009年に初演、2014年に再演された舞台を映画化したもの。主演は山田で、佐藤は原作・脚本・監督を担当し、自らも出演している。

【写真を見る】山田孝之&佐藤二朗を筆頭に個性豊かなキャストがそろった

佐藤は最初のあいさつで「妻から『作品の内容を考えて、一切おちゃらけるな』と言われて出てきましたので、おちゃらけることなく、監督らしい感じで進めていけたら」と、出掛けにくぎを刺されたことを明かした。

作品については「書いたのは10年前なんですけど、初演か再演かは忘れましたが、舞台を見に来た知人から『これ、職業作家だったら書くのに二の足を踏むような題材だけど、二朗は極限に追い込まれた役者の芝居が見たい、顔が見たい、あるいは自分が演じたいっていう欲求が勝っちゃってるから、その一線を越えちゃうんだね』って言われたのを3日ぐらい前に思い出しました。そうなんです。ものすごい魂を入れる状態を演じられなくて何が俳優だ!という思いがあって、これを書いたんです」と熱く語った。

主人公・得太(とくた)を演じる山田は「脚本を読んで、本としてめちゃくちゃ面白かった。得太がかわいそうで仕方がなかったから、誰かが寄り添ってあげなくちゃと思いました」とオファーを受けた理由を答えたが、「全編通して関西の喋りをしていたので、方言指導の方に付いてもらって(関西弁を)意識しながら演じるのでは、得太は無理だと思った」という理由で一度はオファーを断っていたことも明かした。

佐藤は山田との共演作「50回目のファーストキス」(2018年)の米・ハワイでの撮影時を振り返り、「『関西人の役は関西の俳優がやるべきだ』という孝之らしい考えだから、僕も『分かった』と答えたんです。でも、撮影の終わり頃、孝之がやってきて『これ、標準語じゃダメですか?』って。山田孝之は日本最高級の俳優だと思ってるから、『孝之がやってくれるなら変えるよ』ってすぐにプロデューサーに国際電話をしました」というエピソードを披露。他のキャストのセリフにも影響したことについて山田は「僕のせいですみません」と謝罪した。

坂井は劇中では、佐藤が造ったオリジナルの方言を話している。「脚本を読んだ時、佐藤さんがこだわって書かれていることと感じたので、絶対に覚えたいなって」と、佐藤の脚本に感銘を受け、一言一句違わずに記憶したと話した。

質疑応答で、「佐藤監督から言われて印象に残っていることは?」と質問され、山田は「金髪にして」と返答。それを聞いた佐藤は「金髪とドカジャンは“どうしようもないチンピラ”の象徴として、舞台版と同じようにしたかったんです」と説明し、「他にない? 記事にしやすいこととかさ。『金髪にして』って5文字だけだよ」と山田を促すが「何か適当にある事ない事書いてもらって大丈夫ですから」と真顔で返され、佐藤が「冗談ですよ、皆さん!真顔で冗談言うんだから(笑)」とすかさずフォローして場を和ませた。

最後に佐藤が「この期に及んでは『見てくれ!』という気持ちです。朝から孝之と取材を受けていて、孝之が言ってた『見といた方がいい映画だと思います』というのと僕も同じ意見です。山田孝之と僕を見て、“ヨシヒコと仏”と思う人たちは一人残らずこの映画を見やがれ!という作品です」とメッセージを送り、会見を締めくくった。

映画「はるヲうるひと」は、6月4日(金)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー。

◆取材・文・撮影=田中隆信

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