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「茜色に焼かれる」尾野真千子の鬼気迫る演技にオダギリジョー「大変素晴らしかった」 尾野作品ベストと宣言

  • 2021.4.28
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「茜色に焼かれる」尾野真千子の鬼気迫る演技にオダギリジョー「大変素晴らしかった」 尾野作品ベストと宣言

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“同期”の絆を見せた尾野真千子&オダギリジョー

尾野真千子が主演し、石井裕也監督がメガホンをとった「茜色に焼かれる」の完成報告会が4月27日、東京・スペースFS汐留で開催された。尾野をはじめ、和田庵、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏、石井監督が登壇した。

石井監督が脚本、編集も兼ねた物語の軸となるのは、悲しみと怒りを心に秘めながら我が子への溢れんばかりの愛を抱えて気丈に振舞う母・田中良子(尾野)と、その母を気遣い、いじめに耐える中学生の息子・純平(和田)。果たして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは何だったのか――。弱者ほど生きにくいこの時代の歪みに翻ろうされながらも、たくましく生き抜こうとする親子の姿を描き出す。

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自身が演じる良子の勝負カラーにちなみ、赤色の衣装で登場した尾野。本作は「いつまた、君と 何日君再来」以来、約4年ぶりの単独主演映画となる。出演の決め手を問われた尾野は、「台本を読んで、『自分が伝えなきゃ』と思うことがたくさんつまっていました。現場では精神的に辛い時もありましたが、そうやって自分の気持ちが変化していったのが楽しい現場だったなと思いました」と振り返る。また石井監督はコロナ禍に寄せ、映画にかける思いを吐露した。

「こういう大変な状況ですが、明らかに置き去りに、蔑ろにされているのは人間個人の感情だと思います。映画監督としては、そのあたりを描かなければいけないなと思い、この映画を作りました。僕も含めてほとんどの方はいま、心のなかがボロボロで。マスクで隠されてはいますけど、内面からズタボロになっているんじゃないかなと。加えてこの世の中のすさまじい理不尽な状況への激しい怒りもあると思いますし。そうした状況を前提にして、いまの時代にしか描けない愛や希望を映画にしたいと思いました。今後また映画館も営業できない可能性があり、不確かな状況ですが、ご登壇頂いた皆さんと一緒に、良い映画を作れたという自負だけはあります。特別な映画になりました」

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尾野と親子役を演じたのは、オーディションで選ばれた和田。石井監督は「『こんにちは、和田庵です』という一言で決めました。独特で、文字に起こしても伝わらないであろう誠実さ。あといまはもう終わってしまったけど、当時は良い変声期だったんですよね。一生に1回しかない時期だったので、それを映画にできるなと思いました」と、抜てきの理由を語る。

そんな和田は当初、まだ会ったことのない尾野に「怖い人」というイメージを抱いていたと明かし、共演陣の笑いを誘う。「初めてご挨拶した時にすごく緊張していたんですが、実際はすごく優しくて明るくて面白い人だなと思いました。一緒に自転車ふたり乗りで、土手沿いを走るシーンがあったんですが、カットがかかって(元の場所に)戻る時も、そのままふたり乗りで戻って下さって。『悪いので、降りますよ』と言っても、『そのままでいいよ』とおっしゃって、本当の親子のように接して下さいました」と感謝を伝える。そんな和田の姿を、この日も実の母親のように見守る尾野の姿が印象的だった。

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本作で、鬼気迫る演技を見せた尾野。オダギリは「10年以上前から共演する機会もあって、尾野さんとは大げさに言うと同期、同じ時代を歩んできた仲間のような気がするんですよね」と印象を述べる。そして「今回の尾野さんは大変素晴らしかったですね。いままでの尾野さんの作品を全部見ましたが、これが1番ですよね。あんまり本人にはこういうことは言わなかったんですが、(記者の方たちに)書いてほしいので(笑)。ただひとつ申し上げたいのは、尾野さんの作品を全部見たというのは嘘です(笑)。でもこの作品は1番、ダントツでしょうね」と、笑いを交えながら賛辞をおくる。

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逆に尾野の気になる点を聞かれ、オダギリは「どうしても眉間にシワが寄る癖があるんですよ(笑)。眉毛がちょっと低めに流れて、マスクをしているとより目立っちゃうんですが。その癖がちょっと気になるかな……」と暴露する。しかし直後に、「この作品においては、それが戦う表情に見えるので、良かったかな。なので、尾野さんの悪いところはないです」とフォロー。尾野は「(オダギリさんは)先輩やと思ってたんですけどね(笑)。でもお仕事もさせて頂いて、近い存在に感じていました」と笑顔を浮かべ、「周囲は眉間のシワのことを言ってくれないから、言ってくれると、なんだか良いのよ(笑)。もうちょっと、後で聞くから」と、嬉しそうに声をかけていた。

「茜色に焼かれる」は、5月21日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

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