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リモートワークでの「職場一体感」を意識しつつ、新人を育てよう

  • 2021.4.20
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出典:シティリビングWeb

4月です!満開の桜が散り、新緑が力いっぱい芽吹いています。新型コロナウィルスに翻弄され続けている世界ですが、日本のオフィスでも、まだまだ油断は禁物です。新入社員を迎えた職場もそうでない職場も、リモートワークでの「職場一体感」をどのように育むかについて、試行錯誤が続いています。

誰しも、「初めての場所」に対しては不安や緊張を感じますよね。終身雇用制度が崩れてきているとはいえ、まだまだ日本では、「就職=就社」意識が根強いです。やる気と希望に溢れているはずの新人が、職場を去ってしまうことほど悲しいことはありません。753現象と言われる、中卒7割、高卒5割、大卒3割は入社3年以内に離職する現象は、やや割合は下がったとはいえ未だにその通りです。

筆者は、新人も先輩も管理職も経営者も同等の「人」として真摯に寄り添い、各自の立場・役割で働く人の悩みに耳を傾けてきました。●●だからすべき、●●だからこうあらねばならない、という業界や組織ならではの規範やルール・法律は当然守るべきことだとしても、職場が「フェア」でなく、やりがいある持続的な社会に貢献するための居場所として機能していない環境で働く方も支援してきました。職場の課題は山積していたとしても、働く「個人」の成長、特に「何か一つの職務をやり抜く力を育むこと」は非常に重要な育成の観点でもあります。

これまでの仕事に誇りとプライドを持って新人に接する

メンバーシップ型雇用の典型である新卒一括入社によって迎える大切な仲間こそ、貴重な自社の「財産」です。事業を通して貢献し、給料を得て働いている大人の皆さんは、新人に「魅せる」ことを意識して、これまでの仕事に誇りとプライドを持って新人に接してください。

就職は、親から自立をした子どもにとっての人生のスタートラインです。“大人”である皆さんが、まだ何者にもなれるはずの“若者たち”を大切に教えずに、誰が教えるのでしょうか? 親は無くとも子は育ちますが、少なくとも職場において最初に何を指導するのかは、職場全体の責任でもあります。誰もが新人だったことはあるはず。これまでに培ったノウハウ、経験、仕事の価値、自分の苦労話も含めて、背中で語る、あるいはそっと関心を寄せる、何気なく見守る、オンラインでも気軽に話せる隙間時間を作るなどして、新人に関心を寄せてください。

「しなやかに強く生き抜く力」を育てながら、フレッシュな気持ちで成長する

人口減少社会において、働く人の不足が声高に叫ばれていますが、貴重な仲間を育てるか潰すのか、皆さんにかかっています。あなたが転職したら、次の職場ではやはり「新人」になるわけですし、自らの価値は自ら育んでいくことができるのが大人でありプロです。任された一つの職務をやり抜くことが後のあなたのキャリアの基盤となりますし、才能やIQや学歴ではなく、EQと呼ばれる感情の知能指数でもある「グリッド(やり抜く力)」こそ、社会的に成功を収める重要な要素なので、新人教育も職務として考えてみるとハッピーな成長に向けた好循環を職場全体に呼び込めます。

日本は「以心伝心」「一を聞いて十を知る」「察する」という言外のコミュニケーションが多用されるハイコンテクスト社会です。欧米型の数値や言語を介してのコミュニケーションや「監視社会」に置き換わるようなIT化に対して、居心地の悪さを感じている人も多く、「職場の一体感」が薄れていることも残念です。多忙で変化に富むストレスの多い4月ではありますが、リモートワークだとしても、笑顔が自分自身の心のバロメーター。「グリット」と同じく「レジリエンス(しなやかに強く生き抜く力)」も自分自身で育てながら、新人と共にフレッシュな気持ちで成長したいですね。

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