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『おちょやん』一平と灯子に何があったのか? 千代の鋭い一言に心苦しい結末を予感

  • 2021.4.19
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『おちょやん』(写真提供=NHK)

鶴亀新喜劇が道頓堀で旗揚げしてから1年が経った。昭和25年、鶴亀新喜劇は1周年の記念興行を行うことになるのだが、突然、歌劇団出身の灯子(小西はる)が劇団を辞めると言い出した。NHK連続テレビ小説『おちょやん』が第20週初日を迎え、灯子と何かあったと思しき一平(成田凌)の表情が印象的な回となった。

千代(杉咲花)が懸命に説得するも灯子は聞く耳を持たない。思い返すと、この辺りから一平の様子に違和感を感じる。千代は「あんたは見込みある」と灯子を励まし、「なあ、一平」となげかけるのだが、一平は「ああ」としか言わない。それなのに一平は、灯子を追いかけようとする千代を引き止め、「俺が行く」と言ってその場を立ち去った。一平が「俺が行く」と言った時、その表情は、いち劇団員に対するものとは異なる情が感じられた。灯子を追う一平の表情がどこか色っぽく、妙に引っかかっていたのだが、その理由は物語終盤に明かされる。

一平と灯子が二人きりで話している時、一平は「悪いのは俺や。千代に全部話して謝るわ」と口にするが、灯子は話さないでほしいと頼む。灯子から「そんなん自分の後ろめたさに負けて打ち明けたいだけや」と言われ、一平はばつが悪そうな顔をしていた。自宅に戻った一平は、灯子の思いを汲みたい感情と“後ろめたさに負けて打ち明けたい”感情に挟まれて気を揉んでいるように見え、「灯子に嫌われてしもた」と話す千代の声の半分も耳に届いていないようだった。

寛治(前田旺志郎)が、一平と灯子の関係を疑う千兵衛(竹本真之)と喧嘩して帰ってくると、寛治をなだめる天晴(渋谷天笑)とそんなわけないと一平を信じる千代の横で、一平は静かに姿勢を正していた。千代のまっすぐな目を見て、後ろめたさに負けたのだろう。

卓袱台をどけ、一平が「堪忍!」と土下座をすると、寛治は固まり、天晴は首を横に向ける。寛治は事態が飲み込めない様子だが、もしかすると初代・天海天海(茂山宗彦)の時代からの劇団員である天晴は、一平と灯子の関係に薄々気づいていたのかもしれない。だが、そんなことは千代にとって関係ない。千代の「はあ?」という鋭い一言で幕を閉じた第20週初日。第20週のタイトル「何でうちやあれへんの?」が、心苦しい結末を予期させるが、まずは明日の放送で、一平の口から真実を聞きたいところだ。

(片山香帆)

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