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タワーマンション急増!その理由は?

  • 2021.4.15
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2000年以降、タワーマンションが増加し続けています。コロナ禍で日本の経済が悪化しているにもかかわらず、なぜタワーマンションの建築ラッシュが起こっているのでしょうか?また、タワーマンションの今後についても気になるところです。そこで、現在のタワーマンション事情や今後の展望について分析してみました。

■2000年以降タワーマンションが増加している

不動産経済研究所の「超高層マンション動向2020」によれば、2020年以降に完成予定のタワーマンションは全国で258棟。前年の調査時よりも27棟増加しています。その半数以上を占めているのが首都圏です。また、大阪市、福岡市などの大都市圏や地方都市でもタワーマンションの建築数は増えています。

2020年はコロナ禍の影響もあり、マンション販売数が大きく落ちこみました。そんな中でもタワーマンションの建築が増えているのはなぜでしょうか?その理由はタワーマンションの購入目的にありました。

■タワーマンションが増加している理由

マンション全体の販売数が減少する中でもタワーマンションの建築数が増加している理由は、投資目的の購入者が多いことにあります。

中古になっても値崩れしにくく換金しやすいタワーマンションは、以前から不動産投資家には人気の高い物件です。一時期その人気に多少陰りが生じたものの、ここ数年は大都市圏を中心に人気を盛り返しています。マンション全体の販売数が落ち込む中でも投資目的の購入は好調であり、それが建築数の増加につながっていることがうかがえます。

■タワーマンションの建築が多い立地条件

投資目的の購入者が多いタワーマンションは、その目的にマッチしている地域に数多く建築されています。

先述した「超高層マンション動向2020」によれば、2019年に全国で建築中のタワーマンション258棟のうち、約8割の117棟が首都圏に集中、東京23区だけで全国の5割を超える112棟が建築中です。また、大阪府を中心とする近畿圏や福岡県、北海道、愛知県など、大都市がある地域に多くのタワーマンションが建築されています。

その他の地域でも、政令指定都市では地方中核都市の主要駅に近い場所、主要道路に近い工場の跡地など、中古物件でも高く売れる場所がタワーマンションの建築地として選ばれる傾向にあります。

■タワーマンションの今後はどうなる?

現在人気のタワーマンション、しかし今後の展望は不透明だと言わざるを得ません。近年は投資目的の需要が増えていますが、同時に懸念材料も増えているからです。

最大の懸念材料として、近年増加傾向にある大きな自然災害が挙げられます。たとえば、震災や大型台風による住人のケガや死亡、建物の損傷による莫大な修繕費用の発生などです。また、コロナ禍の影響による完成の遅れや販売数の減少も大きな懸念材料となります。

素人がタワーマンションを購入する場合は必ずその道に詳しい専門家の意見を仰ぎ、その意見をもとに購入の是非やタイミングを慎重に判断することが望ましいでしょう。

文・大岩楓
元銀行員ライター。預金・為替業務に長く携わった経験をもとに、節約などの記事を多数執筆。現在はジャンルを広げて教育系の資格を生かした記事まで幅広く執筆。

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