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つみたてNISA口座を開設する前にチェック!失敗談に学ぶ注意点とは?

  • 2021.4.13
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毎月少額から投資ができるつみたてNISAは、投資で得た利益が非課税になるお得な制度です。投資初心者でも挑戦しやすいため、将来のためにつみたてNISAを始めようと考えている方もいるでしょう。

今回の記事では、つみたてNISAの基本と、体験談から学ぶ注意点をご紹介します。口座開設の前に、ぜひチェックしてみてくださいね。

つみたてNISAの口座を開設するには?

つみたてNISAは、20歳以上で日本に居住している方なら誰でも利用できる制度です。つみたてNISAでは最長で20年間、年40万円を上限に投資信託を購入でき、得た利益の非課税措置を受けられます。利用にあたっては、専用のつみたてNISA口座の開設が必要です。そこでまずは、つみたてNISA口座の開設方法を確認しておきましょう。

つみたてNISAの口座開設方法

つみたてNISA口座は、銀行や証券会社、郵便局のほか、生命保険会社やネット銀行、ネット証券会社などでも開設できます。
口座開設は店頭で申し込むこともできますが、インターネット上で申し込めるものも多くあります。なお、つみたてNISA口座を持つには総合口座の開設が必要ですが、つみたてNISA口座開設とまとめて申し込めるケースも増えているようです。

店頭申し込みの場合は、まず口座開設書類に必要事項を記入し、その他の必要書類と一緒に提出します。
ネット申し込みの場合は、書類のやり取りを郵送で行う方法もありますが、必要書類の画像を撮影してアップロードするだけで完結するケースもあります。

その後、申し込んだ機関を通じて税務署への申請が行われます。
この審査に2~3週間ほど要したのち、晴れてつみたてNISA口座の開設完了です。トータルで1~1ヶ月半ほどはかかると考えておきましょう。

つみたてNISAの口座開設に必要な書類

つみたてNISA口座の開設には、免許証や保険証などの本人確認書類と、マイナンバー確認書類の提出が必要となります。
なお、マイナンバーカードをまだ作っていない場合は、マイナンバーの通知カードと本人確認書類などを組み合わせて提出する方法でも構いません。この場合の組み合わせの詳細については、申し込みをする機関で確認しましょう。

知っておきたいつみたてNISA口座の基本

つみたてNISA口座を開設するうえで、知っておきたい基本事項も押さえておきましょう。

持てるのは1人につき1口座!NISAとの併用は不可

つみたてNISA口座は、1人につき1口座までで、一般のNISA口座との併用もできません。
なお、つみたてNISAは非課税投資枠が年間40万円で期間が20年間なのに対し、一般のNISAは年間120万円が上限で期間は5年と違いがあります。口座を開設する前に、まずは上限額などを考えて自分の希望に合うほうを慎重に選びましょう。

iDeCoと違って所得控除の対象にはならない

つみたてNISA口座を開設するうえで、もうひとつ覚えておきたいのが「つみたてNISAでは掛け金が所得控除の対象にならない」ということです。
つみたてNISAで非課税となるのは、あくまで投資で得た分配金や譲渡益のみと覚えておきましょう。

ここで区別しておきたいのが、個人型確定拠出年金、iDeCo(イデコ)について。iDeCoもNISAやつみたてNISAと同じく、資産運用でお金を増やすうえで便利な制度です。

iDeCoはNISAやつみたてNISAとは違い、掛け金が全額所得控除の対象となる点が魅力。その反面、60歳までは原則として資産を引き出せないという特徴もあります。資産運用を始める前に、これらの制度の違いも把握しておくとよいでしょう。

ここからは、筆者の知人3人から聞いた、つみたてNISA口座の開設での失敗談をもとに、口座開設で気をつけたいポイントをご紹介します。

体験談に学ぶ!つみたてNISA口座開設の注意点
店頭窓口で口座開設したらセールスも受けるハメに…

専業主婦のAさんは、お金のことなので信用できるところがいいだろうと、近所の銀行窓口でつみたてNISAの口座開設を申し込みました。手続きの際はとても丁寧に説明をしてもらえ、満足だったというAさん。
その反面、つみたてNISA以外の金融商品もいろいろと勧められたため、思った以上に時間がかかって面倒に感じ、やや後悔したそうです。

つみたてNISAの口座を作れる金融機関は数多くありますが、まず迷うのが店頭で申し込むか、手軽なネットサービスにするか、ではないでしょうか。投資の知識がまったくなく不安があるという方は、店頭申し込みが安心です。

ただし店頭申し込みの場合は、興味のない投資信託やつみたてNISA以外の金融商品などを勧められるケースもあります。こうしたセールスが面倒だと感じる人は、ネットでの口座開設のほうが合っているかもしれません。
利用する金融機関を選ぶ場合は、取り扱っている商品の数や内容なども比較検討するようにしましょう。

少しの変動で一喜一憂しすぎて気疲れしてしまった

ご主人と共働きのBさんは、数年前につみたてNISAをスタートしました。以前から投資に興味があったBさんは、つみたてNISAを始めてから毎日のように市場チェックを欠かさなかったと言います。

「価格が上がると嬉しくなり、逆に少しでも下がると売るべきか迷ってしまい、一喜一憂する日々が続きました」とBさん。これでは疲れてしまうと感じたうえ、少しの値下がりで不安になって資産を売り、結果的に損をしたケースなども発生し、考えを改めたそうです。

投資を始めたばかりの場合、少しの変化で「売りどきなのでは」「買いどきなのでは」と考える方は少なくありません。しかしつみたてNISAは、あくまで長期的にコツコツとお金を増やしていきたい方向けのシステムです。
つみたてNISAでは価格変動に一喜一憂して惑わされるより、基本的には長い目で見て気長に投資を続けることが大切だと心得ましょう。

つみたてNISA口座で損失が出て、なんだか損した気分

ひとり暮らしをするCさんは、つみたてNISAのほかの口座でも投資を行っていました。あるとき、つみたてNISAの口座で売却による損失が出たCさん。しかしその他の口座の取引では利益が出たため、利益の全額が課税対象となり、「つみたてNISA口座はマイナスだったのに、なんだか損した気分」と感じたと言います。

通常であれば、投資活動で損益が出た場合、損益通算と言って利益から損益を差し引いた分のみが課税対象になります。
ところがつみたてNISAの場合は、その他の口座で行った取引との損益通算ができません。つみたてNISA以外に投資をしている方や行う予定の方は、ぜひ覚えておきましょう。

つみたてNISAの特徴を理解したうえで確実な資産運用を

つみたてNISAは気軽に投資を始めやすい反面、1つしか口座を持てない、その他の口座取引と損益通算できないなど、通常の資産運用と異なる点がいくつかあります。あとから「知らなかった」「選択を誤った」と後悔しないためにも、まずはつみたてNISA特有の性質をしっかり理解したうえで、口座開設に挑戦してみてくださいね。

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