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旬のよもぎを取り入れた、すこやかな暮らしづくり|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

  • 2021.4.8
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皆さん、こんにちは。二十四節気は立春から数えて五番目、清明を迎えました。清明は「清浄明潔」を短くした言葉です。大気が清々しく、温かさが安定し、あらゆる命が明るさで満ちていく時。私たちも毎日の中になにかひとつでも、澄んでいる部分を見つけられたらいいですね。

この時期は、中国や台湾などの中華圏では「清明節」といい大切な祝日です。日本でいうお盆のようなもので、お墓を掃除して先祖たちの供養をするのだそう。この清明節が大陸から伝わり、沖縄でも「シーミー」という行事があります。お参りしたあとにお墓の前で宴会をするのだそうです。

世界中で愛されている野草よもぎ

今日は身近な野草のひとつ、よもぎのお話。都市生活を送っていれば馴染みのないものかもしれませんが、この季節の日本の里山には沢山のよもぎが勢い盛んに生えていきます。古来から生のよもぎは怪我をした際の止血や殺菌に、また乾燥よもぎはさまざまな体の疾患や不調を治す万能の薬草として、人びとに永く大事にされてきました。

よもぎというと日本の野草のイメージがあるかもしれませんが、実は世界中に生えている野草です。中国や韓国、古代インドやエジプトから西洋でも、生活に欠かせない重要なハーブの一種として自然療法で使われてきた歴史があるのです。

たとえば中国の伝統療法であるお灸は「もぐさ」という原材料からできていますが、このもぐさはよもぎのこと。よもぎの葉の裏側は産毛が生えており白くなっていますが、この白い綿毛の部分を使うのがお灸です。もぐさが燃えることによってよもぎの有効成分が体の深部まで届くため、食事や鍼よりも効果が絶大といわれます。お灸の原材料は、はるか二千年以上も昔からずっとよもぎ。よもぎに変わるもの、よもぎを超えるものが他にはないということですね。

よもぎの成分と効能

よもぎは繁殖力がつよい多年草です。食物繊維や酵素、鉄分をはじめビタミン類、ミネラル、マグネシウム、カルシウムを含むなど栄養価が特に優れており、その高い生命力のおかげで効能は多岐にわたります。良い血をつくる造血作用、血液浄化作用、ケガをしたときなどの止血作用など「血」をめぐるもの。殺菌や抗菌の力も持つため、炎症にもよく効きます。冷え性改善、子宮の病気の予防や改善、そして皮膚トラブルの改善にも効果を発揮します。

私はよく、じっくり煮出したよもぎを浴槽に入れてよもぎ湯を行いますが、芯から温まる上に肌や頭皮やなめらかになり、子宮のあたりやお腹の底からじわじわとエネルギーが湧いてくるような感覚を毎回感じています。婦人科系に効果てきめんといわれるのも納得できます。

よもぎの摘み方と時期

よもぎは根っこからではなく、茎の辺りに爪を立てて摘んでいくのが良いとされます。公道やペットの散歩道になっているような場所に生えているよもぎは衛生面からいうと適さないので、普段はあまり人が立ち入らないような里山にのびのび生えているものを摘むことをおすすめします。

三月のよもぎは新芽で柔らかく、またアクもないためそのまま薬味として使ったり、さっと湯がいたり味噌汁に入れても美味しいのですが、四月のよもぎは料理全般やお茶にするのに適しているといわれます。五月以降の大きくなったよもぎは硬くなりアクも強くなるので、食用というよりはセルフケアやお手当て用に向いています。

暮らしによもぎを取り入れよう

料理やよもぎ茶も手軽でおすすめですが、よもぎの効果を全身で味わえるよもぎ湯やよもぎの腰湯を、ぜひ養生法の一つとして試してみてください。天日でよく乾燥させたよもぎを大鍋でじっくり煮出し、深い茶色になっていい香りがしてきたら熱々の湯舟に注ぎます。髪の毛もそのお湯で洗ってみてください。一晩で艶やハリを取り戻すはずです。お風呂から出るときはせっかくよもぎの成分が肌に浸透しているので、洗い流さないでくださいね。芯から温まり血の巡りが改善されますので、不眠症にもよく効きます。

また、手作りのよもぎエキスもおすすめ。乾燥よもぎを刻んで煮沸消毒済みの瓶に詰め、35度の玄米焼酎をひたひたに注いで蓋を閉じたら一ヶ月程度待ちます。できあがった琥珀色の液体は別の容器に入れて数年保存ができます。アトピーやあせも部分につけたり、全身の凝りのあるところや頭皮のかゆみにも効果がありますよ。是非旬の野草よもぎの力を大いに借りて、健やかな毎日を創っていってくださいね。

関根愛

俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。

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