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【SHOCK EYEの神社習慣】パワースポットと呼ばれる前から通っていたパワースポット

  • 2021.4.8
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僕の神社巡りのルーツといえる場所

鎌倉の総氏神である鶴岡八幡宮。年間の参拝者数が全国5位という超有名神社だけど、小学校1年の時に引っ越してきて以来、大人になるまでずっと鎌倉で過ごした僕にとっては、ここは幼い頃から慣れ親しんだ”地元の氏神様”だ。

弟の七五三に初詣、夏祭り。流鏑馬をみんなで見に行ったりもした。今は出ていないそうなのだけど、昔は桜の季節には、参道の段葛(だんかずら)に提灯が出ていてね、その提灯の一つひとつにどうしていろんな名前が書いてあるんだろう? なんて、子ども心に不思議に思ったのを今も鮮明に覚えている。

行事だけじゃない。当時はまだ通ることができた太鼓橋の、子どもが登るにはきつい急な勾配を、長い助走を取って勢いよく駆けあがったり。向かって右手の源氏池には昔はすっぽんがいて、それをみんなで探したり……。子どもの僕にとっては、いつも行く楽しい遊び場でもあった。

鎌倉を離れた今でも、年に一度は必ず参拝している。神社は一度行って終わりじゃない、というのは僕がいつも言っていることだけど、ここに関しては、行かないとなんだか変な感じで落ち着かない。僕の中で唯一、他の神社と同じようには見ることができない、幼い頃からの思い出が詰まった特別な場所。そして、行くだけで心をほっとさせてくれる、自分を緩めるためのスイッチを押してくれる場所だ。

僕が「歩くパワースポット」と呼ばれるようになってまず神社に行き始めたのは、やっぱり僕の中に神社という原風景がもともとあったからだと思う。その神社は間違いなくこの鶴岡八幡宮だし、こんな立派な神社を氏神様に持ったことは、今の僕の活動のルーツといっていいだろう。

日本人は、人生の節目に神社がある

でも僕ほどではなくても、日本で生まれ育った人なら、神社にまつわる思い出の一つや二つ誰もが持っているんじゃないだろうか。七五三のような節目の行事もだし、毎年の初詣やお祭りもそう。それが大人になると、なぜかぱったり行く機会がなくなってしまうんだけど。

僕は今を生きる人にこそ、神社がもっと身近にあっていいんじゃないかなと思う。
自分を認めたり、頑張っていたあの頃の自分を思い返してみる。そういう作業が必要な時って誰にも訪れるものだけど、いきなりやろうとしても難しい。でもこういう時に、自分にとってなじみ深い神社で手を合わせると、幼い頃の記憶や、節目節目に感じた気持ちを全部思い出すことができるんだよね。それは日本人にとって神社が、七五三や合格祈願のように人生の節目の思い出と結びついているからだし、“手を合わせて祈る”という非日常の行為が、喧騒や雑念から切り離してくれるからなんだと思う。

最近、強く思うことがある。僕は活動の中で、東京の人に宮崎の神社をすすめるということはあるし、それでその神社を好きになってもらえたらもちろん嬉しい。でもどちらかというと、宮崎の人に宮崎の神社を好きになってほしいなということだ。僕が訪れたことで地元の価値を再発見したり、誇りに思ってもらえることがすごく嬉しい。

別に神社じゃなくてもいい、行きつけのごはん屋さんだっていいのだけど、自分を育ててくれたもの、支えてくれるものに誇りを持つのはすごく大事なことだ。なぜならそれが、現在の自分やこれまでの歴史を肯定する作業にも繋がるから。

手を合わせた時に浮かんでくるのは誰との思い出だろう。家族、友人、恋人、もしくは一人かもしれない。もしも今、何かに迷っているなら、その景色の中に自分が本当に大切にしたいものが隠されているかもしれないよね。

<column>地元で有名なパワースポット「旗上弁財天社」

源氏池の中之島に建つ旗上弁財天社は、僕が20代のころ、初めて旗を奉納した神社でもある。白黒の旗がカッコ良かったから、という単純な理由だけど(笑)、やっぱり当時から神社にはいい印象を持っていたんだろう。本殿裏手にある「政子石」は、北条政子の安産を祈願したことから夫婦円満、良縁、子宝などにご利益がある。ここも地元では昔からパワースポットとして有名だ。本宮にお参りした後に、ここにも立ち寄ってみて。「鳩サブレ」のモデルになった白い鳩が出迎えてくれるよ。

近くの木にとまっていた白い鳩が挨拶にきてくれた

<Data>
今回、参拝したのは……

【鶴岡八幡宮】
神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
HP:https://www.hachimangu.or.jp/
御祭神:応神天皇(おうじんてんのう)比売神(ひめがみ)神功皇后(じんぐうこうごう)

【SHOCK EYEプロフィール】
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNとともに「湘南乃風」を結成、2003年デビュー。2011年にはポルノグラフィティの新藤晴一らとTHE 野党を結成。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(ともに講談社)がある。インスタグラム上で、Shrinegramという、オンラインでの会員限定コンテンツも人気。新刊『SHOCK EYEの強運志向』が絶賛発売中!
Instagram:@shockeye_official
Twitter:@SHOCK_EYE_

撮影/大坪尚人(弊社写真部)スタイリング/渕上カン ヘアメイク/大島千穂 取材・文/山崎恵 企画/黒田剛

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