1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 「夏」にまつわる言葉8選。日本ならではの美しい季節の表現をまとめました

「夏」にまつわる言葉8選。日本ならではの美しい季節の表現をまとめました

  • 2021.4.8
  • 4633 views

日本の夏にまつわる言葉をご紹介!

夏にまつわる言葉をご存知ですか?日本語には、夏を表せるおしゃれな言葉が多くあります。特に季節を感じられる季語は俳句などでも使われ、日本語の美しさを感じられます。

今回はそんな夏に関する言葉を紹介します。夏を違う単語に置き換えるだけで、風流を感じることができます。また初夏なのか、夏の終わりなのか、涼しげな夏なのかなど多くの情報が得られ、その場のイメージを膨らませられます。

夏に関する言葉を知って、手紙や普段の会話で使い、美しい日本語の趣を感じてみましょう。

日本の夏にまつわる言葉《自然》

日本の夏にまつわる言葉《自然》
出典:https://pixabay.com/(外部リンク)日本の夏にまつわる言葉《自然》

まずは夏を表現する言葉で自然に関わる単語を紹介します。夏は緑が生い茂り、自然が生き生きと育つ季節です。夏を表す言葉の中にも、生命力が漲るイメージのある、おしゃれな表現が多くあります。

また、自然に関わる日本の夏を表す言葉には、滝など涼しさをイメージできる単語もありますよ。自然に関わる夏の言葉は、日本語の美しさを感じられるだけでなく、日本という四季を楽しめる地形ならではのおしゃれな単語がたくさんあります。

自然に関する夏の言葉を知り、日本語の美しさを感じてみましょう。

山が緑で覆われている様子を表す「山滴る」

「山滴る」は、「やましたたる」と読みます。この言葉は、山全体が木々などで緑に覆われていて、緑が滴っているように見える様子を表していますよ。

美しくおしゃれな表現なので、夏の季語としてよく使われます。山は季節をイメージしやすい自然の一つで、春は山が花々で明るく色付く様子から「山笑う」、秋は紅葉などで山がカラフルに見えるため「山粧う」、冬は木々の葉がなくなり寂しい状態になるため「山眠る」と表しますよ。

このように山のイメージを日本語でおしゃれに表現することができます。

涼を感じられる「滝俗み」

「滝俗み」は「たきあみ」と読みます。この言葉は滝に打たれたり、滝を眺めたりと夏の暑い時期に涼しさを求めたことを表していますよ。

日本には栃木県にある「華厳の滝」や、和歌山県にある「那智の滝」、茨城県にある「袋田の滝」など、多くの滝があります。更に江戸時代の人々は、滝で涼をとっていたと言われており、日本と滝は深く関係していますよ。

また「滝俗み」という言葉は、「滝俗みプラン」など旅行のプランとして、夏に滝で涼み滝の近くで観光を楽しむ意味でも多く使われています。

日本の夏にまつわる言葉《初夏》

日本の夏にまつわる言葉《初夏》
出典:https://pixabay.com/(外部リンク)日本の夏にまつわる言葉《初夏》

続いては日本の夏にまつわる言葉の中でも、初夏を表すおしゃれな単語を紹介します。初夏は5月上旬から6月上旬を指しますよ。この季節は木々が茂り始め、まだ春の涼しい季節を感じられる時期でもあります。

そんな涼しく植物などの自然の生命の誕生をイメージしやすい初夏を日本語でどのように表現するのか、興味深いですね。初夏を表す季語や手紙で初夏のあいさつとして使えるおしゃれな言葉を紹介します。

初夏のイメージを膨らませやすい言葉を使い、日本語の美しさとおしゃれさを感じてみましょう。

手紙のあいさつとして使える「立夏」

「立夏」は「りっか」と読みます。この言葉は初夏を指し、暑すぎず寒すぎず湿度も低い時期で、レジャーなど外での活動に最適な時期です。

そんな「立夏」は手紙のあいさつでも使うことができますよ。手紙の書きだしに「立夏」を使うときは、「立夏の候」という形で使うとおしゃれになります。

また、この書き出しは目上の方などへのお手紙にも使えますよ。因みに「立夏」の他にも、「立春」、「立秋」、「立冬」と他の季節の始まりを表す言葉もあります。

春の終わりを感じられる「夏めく」

「夏めく」の「めく」は、ある状態になることを表しており、「夏の状態になる」つまり、気候などが夏らしくなっている様子を指す、おしゃれな言葉です。夏めくは季語としても用いられます。

他にも、「秋めく」、「春めく」、「冬めく」と日本の季節の始まりに対して使える、おしゃれな言葉ですよ。「夏めく」は「夏めきて」、「夏めくや」などという形で、俳句にも良く用いられている言葉です。

また、「海が夏めく」、「日差しが夏めく」など夏の始まりをイメージしたときに使える言葉でもあります。

浮世絵の題名にも使われている「首夏」

「首夏」は「しゅか」と読みます。「首夏」はおしゃれな熟語で、俳句にもよく登場する季語です。また歌川広重の浮世絵の中にも「池鯉鮒首夏馬市」という題名で「首夏」が出てきますよ。

「首」は「はじめ」や「先頭」という意味があるため、「首夏」で日本の夏の始まりを表します。日本の夏のはじめを意味する「立夏」を紹介しましたが、「立夏」を和歌の題名にすることは少なく、一般的に和歌には「首夏」が用いられますよ。

「首夏」は和歌や俳句を詠む方には是非、覚えておいて欲しいおしゃれな季語です。

日本の夏にまつわる言葉《夏の終わり》

日本の夏にまつわる言葉《夏の終わり》
出典:https://pixabay.com/(外部リンク)日本の夏にまつわる言葉《夏の終わり》

続いては日本の夏にまつわる言葉の中でも、夏の終わりを表す言葉を紹介します。夏の終わりは、段々と涼しくなってきて秋が近づく時期をイメージできますよね。

また、少し気候も落ち着き涼しさが感じられ、趣を感じられる季節です。日本では一般的に夏の終わりは8月以降となっています。夏の終わりは寂し気なイメージや心が静まる様子を表せるため、よく俳句でも登場する季節。

夏の終わりを感じられる天候や気温をイメージして、言葉のおしゃれさを感じてみましょう。

歌詞に良く出てくる「晩夏」

「晩夏」は「ばんか」と読みます。「晩夏」は日本の夏の終わりをイメージする単語として有名で、日本の歌謡曲の歌詞や題名に良く使われていますよね。

晩夏は夏の暑い時期を過ぎて少し涼しくなり、過ごしやすくなってきた8月下旬から9月上旬に使われる言葉です。晩夏は手紙の冒頭文でも良く用いられ、「立夏」と同じように「晩夏の候」という書き出しで使えますよ。

更に夏の終わり頃を表す季語として「晩夏光」があります。晩夏光は夏の終わりに近づくと共に太陽の光が優しく感じられるイメージを表した言葉です。

あいさつの冒頭文に使える「季夏」

「季夏」は「きか」と読みます。「季夏」はおしゃれな言葉と感じる方も多く、子どもの名前に「季夏」と付ける場合もありますよ。人の名前の場合、「季夏」は「きな」と読むことが多いです。

夏の終わりを表す「季夏」ですが、この季語も「季夏の候」という形で手紙などの冒頭文に使うことができる言葉ですよ。

「季夏」の「季」は「すえ」と訓読みされることもあり、「季子」は末っ子を意味します。そのため、「季夏」で夏の終わりをイメージすることができますよ。

夏の終わりを表す季語「涼風」

「涼風」は「すずかぜ」と読み、夏の終わりを表すことができる季語です。夏が終わる頃に夏の気圧配置が崩れて吹く風を涼風と呼び、夏の終わりをイメージする季語として俳句などに用いられていますよ。

涼風は夏という言葉が使われていないですが、夏の終わりを表現できるかっこいい言葉の一つです。また七十二候と呼ばれる季節の分け方の名称の中にも「涼風至」があり、8月7日から12日頃を指す言葉としても使われていますよ。

日本の夏にまつわる言葉まとめ

日本の夏にまつわる言葉を自然や初夏、夏の終わりに分けて紹介しましたが、いかがでしたか?かっこいい言葉、手紙のあいさつに使える言葉など日本の夏に関する言葉は、紹介した言葉の他にも数多くあります。

また同じ夏を表す言葉でも、それぞれ涼しさや天気などイメージの異なるモノが多くあり、違う言葉で言い換えることによってより詳しい情報を伝えることもできますよ。紹介したような日本の夏に関する言葉を覚えて、日常会話や手紙などで使ってみましょう。

元記事で読む
の記事をもっとみる