1. トップ
  2. レシピ
  3. 食べ応え満点のベジフード“素食”って何? 薬膳を取り入れて上手に健康管理しよう

食べ応え満点のベジフード“素食”って何? 薬膳を取り入れて上手に健康管理しよう

  • 2021.4.3
  • 1374 views

中華ベジタリアンってどんな料理?

Peter Dazeley

“中華ベジタリアンが急増している理由

シンガポールは移民国家。19世紀半ば英国植民地となり、経済発展が続くと労働者不足となり、中国やインドから多数の人々が出稼ぎにやってくるように。やがて定住する人たちが増え現在のシンガポール人を形作ったと言われている。

現在シンガポールの国民は、中華系が8割近くを占めているため、中華レストランも街中にたくさんある。そして、よく見かけるのが”素食”の看板を掲げたレストラン。素食とは中国語で「スーシー」と発音され、ベジタリアンの意味を持つ。つまり中華ベジタリアンだ。

「中華=ベジタリアン?」と思わず疑問に思う方もいるかもしれないが、中華ベジタリアンの歴史は今に始まったことではなく、肉を食べない食生活は古くからあったそう。

最近シンガポールでこうした中華系ベジタリアンが増えてきている背景は健康問題が要因となっていると言える。中でも深刻なのが糖尿病だ。

糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という血糖が増えてしまう病気。

シンガポールの健康省によると、18歳以上のシンガポール人で糖尿病を患っている人は2014年には約44万人。2050年には100万人になると推定されている。

2020年のアメリカの「責任ある医療のための医師の会」の調査によると、1型糖尿病患者が野菜・果物・全粒穀物・豆類が豊富な植物性食品を基本とした食生活を送ることで、インスリン感受性をはじめとした検査値が改善したと報告されている。

“素食”ってどんなもの?

“ベジタリアン”と聞くとどんな食べ物をイメージする?

「野菜サラダ」「野菜スープ」など、かなりあっさりとした、いわゆる”物足りない”料理を想像したり、または精進料理を思い浮かべる人もいるのでは?!

そんなベジタリアン食をイメージしている人は、素食にびっくりするかもしれない。

味も触感も肉料理の素食、見た目も中身もまるでお刺身素食といった、肉や魚などの触感をうまく再現した料理がたくさんある。ベジタリアン食をはじめて、満足感がなく間食が多くなってしまった人は多いけれど、そういった点では素食はかなり満足感がある。

またもう一つの特徴が”薬膳”を取り入れていること。

薬膳とは中医学理論に基づいて食材、中薬と組合せた料理。栄養、効果、色、香り、味、形など全てが揃った食養生の方法だ。

ベジタリアンスタイルで不足しがちな栄養素なども、薬膳の力を借りて補うように工夫されているため、もしかしたらよくイメージされるベジタリアン食よりも続けるハードルが低いかもしれない。

素食の中でも特にハーバルスープ(薬膳スープ)は、食材と薬草を組み合わせたもので、それぞれが単独では発揮できない効果を引き出してくれる。これらを組み合わせることで、例えば不眠症や消化器系の問題など特定の健康問題の改善が期待できるのだ。

一汁三菜文化が根付いている私たち日本人の中にも、スープが欠かせないという方は多いのでは? 体を温めてくれるスープのレパートリーが広がると、きっと食べることがもっと楽しくなるはず。

と言うことで、超簡単な薬膳スープ作りに欠かせないベジタリアンスープストックの作り方をご紹介。

ベジタリアンスープストックの作り方

【材料】玉ねぎ 1個ニンジン1本セロリ2本トマト2個干しシイタケ 30g水 3リットル

【作り方】

1. 干しシイタケをさっと洗い、常温の水に浸して水分を戻す

2. 野菜は洗って大きめの乱切りにする

3. スープ鍋にすべての材料を入れる

4. 水を加え強火で沸騰させる。

5. 沸騰したら弱火にして、蓋をせずに40分ほど煮る。

6. 濾して野菜を取り除く。

筆者は、こちらにコーン、生姜、ネギ、松の実、薬草の干しナツメやクコの実、(時々、骨付き鶏もも肉や卵)を加えて、薬膳スープ風を楽しんでいる。

コンソメのようなスープなので、豆乳シチューや、ミネストローネ作り、カレー粉を加えたスパイススープにもおすすめ。

スープは野菜不足も簡単に解消できる手段。最近、ちょっと栄養が偏りがちかも、と気になる方も是非試してみては?

元記事で読む
の記事をもっとみる