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風の時代と私たち

  • 2021.4.2
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桜のご機嫌が良かったのか? 温暖化の影響なのでしょうか? 3月の半ばには早々とさくら便りが届きました。

光の中で眺めた桜は淡く透きとおるような可憐な乙女。 月の光を背景にした桜は妖艶な美魔女のように映り 「あー今年もまた桜のワナにおちてしまった」と思ってしまいました。

お元気でしたか? エミールです。

さくら・桜・櫻・サクラ・SAKURA。

ひらがなで書くか? 漢字で? それとも・・・、どの字体を選ぶかでモダンにもなり、また一挙に古代に逆戻りと、かなりイメージの振れ幅が大きいのは花の中でも桜が一番ではないかと思います。

それにしても短期間一本勝負! とでもいうかのように一斉に咲き、一斉に散ってゆく“嵐のような”激しさは可憐な花姿とは裏腹に、不思議な魔力を持つ早春の花と思わざるを得ません。

私の中で桜は、本当に不思議としかいいようのない花の筆頭なのです。

時に桜は擬人化され、咲き方や風で乱れる様、散り方等々、人の生き方と重ねあわせて語られてきました。

それはおそらく、その時の心模様とシンクロしつつ、花を自分自身の心と同一視することから発生する感情のストーリー。 桜花は心の鏡かもしれないと思うゆえんです。

今年あなたは、どこでどんな風に桜を眺め、どんなことを感じたのでしょうか・・・。

さて、本日のテーマは 「風の時代と私たち」。

昨年末に水瓶座へと移動した土星・木星、そしてその後に水瓶座内で起こった惑星がもたらした集中効果で、今や 「風の時代到来」 で西洋占星術界は一躍、大ブームになっています。

“組織”から“個”へ、“不自由”な拘束からの“開放”。 そして自由に自分の才能を活かし、金銭を得て地面にも縛られない。

まだまだ色々ありますが、土着的な生き方重視から風のように、どこにでも自由に行こう! という新生き方論としてチャレンジ時代の到来が語られているのです。

本当に素敵な新時代がやってきたものだ!

今まで行き詰まり感があった人には脱出する絶好のチャンス、と思う一方で、こんな悩みを抱えている人ものいるのではないかな? と、このお便りの場所をお借りしてワンポイントアドバイス致します。

「風の時代になりました。 でも私は組織の中で頑張って成績をあげ、少しずつお金をためて小さくても良いので家を購入したいのです。今の時代の価値観に合わなくなってしまうのでしょうか?」

「仕事の環境が変わり会社に出向かなくても良くなりました。始めはラクでうれしいと思っていましたが、この頃孤立が怖くて誰かとコミュニケーションを取り続けたくて、妙にパソコンにしがみつくようになりました。 それで余計なものに縛られているような気がしてきたのです。」

「個の時代っていわれ始めました。でも私的にはまだ自分の才能ってなんだろう? の時代です。 独立して好きなことをやって、それがお金になるのは嬉しいですが、突然そんなことできません。」

並べればキリがありませんが、風の時代を迎え、移ろいゆく価値観のはざまで混乱している人も多くいると思います。 世の中には変化に対応するのが早い人と、そうでない人がいるものです。

誰でも一様に 「今日から風の時代になったので、素早くスマートに生き方を改革しましょう」 というわけにはいきません。

慌ててはいけません。 星の座標軸は自由や平等を示し、博愛への道を照らしていることは事実ですが、といって急に方向転換をする必要などないのです。

風を感じながら時代環境に寄り添い、やがて自分なりのベクトルを見つければ良いのです。

一年かかっても、二年かかっても構いません。

でも、今の土着的ライフスタイルが大好きという人は、なにも風の時代風にアレンジなどしなくても良いと思います。

なぜならば、それが自分の好きなことではなくなった時、すでにフェイクなものになってしまうからです。 自分が一番好きで、シックリくる生き方、それが風の時代の課題だと私は信じています。

私が思う、真の風の時代とは一人一人が持っている“信念”や“個”を大切にすること。

これは相手にとっても同じ意味を持つので相手の個をも尊重する。 「和して同ぜず」 (なんと! 2500年も前の中国、孔子の時代の言葉です。 戦国時代なのに、風の時代みたいですね) という言葉があるように、本当のヒューマニズムを見つめていきましょう。

耳から入ってくる情報ばかりに優先度を高めず、毎日生きている自分の身体の中から聞こえてくる声を聴いてみてください。 真の「風の時代」を理解するためにも。

キーワードは 「みんながやっているから、やってみる」 ではなく、時間をかけて風の時代からの愛を感じる。

今このお便りをタイピングしている窓の外は大嵐です。 さぁ、私は風の時代をどんなふうに感じてみようかな?

一人一人に、それぞれの風の時代があるのですから、全員違っていてもなんの不思議もない。 それぞれの歩幅で歩けば良いのです。

まさに、それこそが風の時代ではないでしょうか。

エミール

写真は多摩川の河川敷に咲いていた満開のヤマザクラ。 いにしえの時代から眺められてきた代表的な桜です。

もしかしたら奥多摩の山から多摩川を流れてきた種が、ここで芽吹いたのかもしれない、そんな想いも膨らませてくれます。

お話/神野さち(エミール・シェラザード)先生

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