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『クルエラ』は『ジョーカー』とは違う 主演エマ・ストーンと監督が否定

  • 2021.4.2
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『クルエラ』(c)2021 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

先日Disney+(ディズニープラス)でのプレミアアクセスと劇場同時公開(5月28日)が決定した、ディズニー映画最新作『クルエラ』。長きに渡って愛されているディズニーのクラシックアニメ映画『101匹わんちゃん』のヴィラン、クルエラの前日譚を描く物語だ。彼女が“ああ”なってしまう前、まだデザイナーを夢見て70年代のロンドンで奮闘する若きエステラを、エマ・ストーンが演じる。

本作の予告編が公開されてからというもの、なにかとトッド・フィリップス監督の『ジョーカー』が引き合いに出されている。DCコミックスでもっとも悪名高きヴィラン、ジョーカー。『ジョーカー』は、従来の映画で描かれてきたアッパー系のマニアックさが特徴的な彼が、なぜジョーカーになったのかという前日譚的な物語であり、そういった大まかなプロットも『クルエラ』と似ているのは確かだ。精神疾患を抱えながら社会から逸脱していくさまを好演したホアキン・フェニックスは、同役でアカデミー賞主演男優賞を受賞。同じくオスカー受賞歴のあるエマ・ストーンによるクルエラは、予告編の中でも狂気っぷりが凄まじく、それゆえに世界中のファンからは“女性版ジョーカー”と期待の声があがっていた。

そう言われていることに、主演女優も気づいていたらしい。先日トータル・フィルム誌でのインタビューで次のように発言していた。

「この作品は多くの意味で『ジョーカー』とは違うと思います。私自身、自分をホアキン・フェニックスと比べることは絶対しませんね。彼のようになりたかったけど」

フェニックスのオスカー級の演技と比べるのはおこがましい、と本人が謙遜する中、『クルエラ』の監督を務めたクレイグ・ギレスピーも以下のようにコメントしている。

「映画の中には、クルエラが自分自身をヴィランというダークな側面に落としてしまった、とても深い感情が描かれています。そういった意味では、『ジョーカー』と確かに似ているでしょう。しかし、全く違う、独自のものです。クルエラというものを捉え直す時、彼女の闇の部分を描くことが重要だと考えました。しかし、そこにはたくさんの笑いとユーモアがあります。楽しい冗談やアップテンポなスタイルが、『ジョーカー』との違いです」

なんといっても、『ジョーカー』はかなり鬱々とした、ダークなR15+のDC映画なのに対し、PG-13の『クルエラ』は、天下のディズニー(ファミリー)映画だ。よりポップに、楽しげな感じで描かれることは必至だろう。そうなってくると、今度はハーレイ・クインと対比されるようになるかもしれない。しかし、その中でも恐らく思い切りを見せてくれる気がする。なにせ、映画の舞台が1970年代のロンドンなのだ。オイルショックによる経済不況、失業率の増加、人々が不満を抱えそれに伴って人種差別も激しく横行、パンクの起源とも言われている時代でもある。もっとも、その時代の社会情勢を切り取るなら、それもまた『ジョーカー』と比較されてしまうかもしれないが。

とにかく、この『クルエラ』のギレスピー監督はすでに『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で主演女優(マーゴット・ロビー)の狂気的な表情を引き出す天才だということが証明されている。『ジョーカー』云々はともかく、『クルエラ』そのものを今は楽しみにしたい。(文=アナイス(ANAIS))

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