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篠原涼子“ご寮人さん”も泣き笑い 「おちょやん」で描かれる涙と笑いの絶妙バランス

  • 2021.3.31
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杉咲花がヒロインを務める連続テレビ小説「おちょやん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は一週間の振り返り)。第17週「うちの守りたかった家庭劇」(第81~85回/3月29日~4月3日)では、激しくなっていく戦局に翻ろうされながらもたくましく生きる市井の人々の姿が描かれている。(以下、ネタバレがあります)

【写真を見る】着物姿が美しいシズ(篠原涼子)。劇中では実に20年以上が経過した

「芝居茶屋に湿っぽいのは似合えへん」

昭和19年になり、福助(井上拓哉)が出征。そしてその数日後、岡安のおしまいの日が訪れた。

岡安は、千代が8つの時から10年奉公した芝居茶屋。同業者が次々と店を閉める中、岡安だけは“ご寮人(りょん)さん”こと女将のシズ(篠原涼子)がそののれんを守ってきた。

さいごの日、店を離れるお茶子(女中)、富士子(土居志央梨)、節子(仁村紗和)、玉(古谷ちさ)は、シズの「あんたら…老けたなぁ」の一言に思わず相好を崩した。

最後の給金を手渡しながら、ひとりひとりに温かい感謝の言葉をかけたシズ。その表情はやわらかく、長い間娘のように見守ってきたお茶子たちに対する母性にあふれている。受け取る富士子たちもこらえきれず、涙を流している。

だが、芝居の街・道頓堀で生きてきたシズは湿っぽいだけでは終わらない。挨拶を終えると、パッと気風のいい普段の“ご寮人さん”の顔に戻り「話は以上だす。ほらみんな、ちゃっちゃと出てってな」「何もたもたしてますねん。あんたらはちゃっちゃとどこへでも行って、また次の幕あけなはれ。さぁ行った行った!」と追い立てるように3人を戸口にいざなうと、「長いことおつかれさんだったな。ほな!」と戸を閉めてしまった。

そして、言い訳するように「芝居茶屋に湿っぽいのは似合えへん」とつぶやくと、閉まった戸に向かって静かに涙を流した。

塚地武雅も登場!涙と笑いの絶妙バランス

大阪・道頓堀を舞台に、人を笑わせることに生きがいを見いだすヒロイン・千代の生涯を描く「おちょやん」だけに、涙と笑いはいつも隣り合わせ。涙のシーンや苦しい展開に笑いを差し挟み、絶妙なバランスを保っている。

戦時中の重苦しいシーンが続く第17週でも、その心意気は健在。第82回、出征を前にした福助が最後に思い切りトランペットを吹く感動シーンでは、福助が真剣な表情で吹き始めるも出てきたのは気の抜けたかすれ音。千代やみつえ(東野絢香)、一平(成田凌)が思わずズッコケるというひと笑いが組み込まれたし、第83回では、防空壕の中で人々が神経をとがらせる中、しゃべくり漫才師の花車当郎(塚地武雅)が千代と即席漫才を披露し場を和ませた。

秦基博が“笑顔をあきらめたくない”と歌う主題歌「泣き笑いのエピソード」も、さいごの日だからこそ涙を見せながらも務めて明るくふるまったシズの思いも同じ。「おちょやん」という作品は、一貫して「苦しい時こそ笑いが救いになる」というメッセージを伝えている。

そんな第83回ラストでは一平が鶴亀家庭劇の解散を宣言し、団員たちに衝撃が走った。この解散は、鶴亀株式会社・大山社長(中村鴈治郎)の経営判断でもあった。4月1日(木)放送の第84回では、それぞれに事情を抱える劇団員たちが解散を渋々飲み込んでいく中、現実を受け入れられない千代は必死に抵抗する。

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