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現役保育士が指南! 急に“登園拒否”になった子どもへのケア方法

  • 2015.6.16
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【ママからのご相談】

4歳の娘を持つママです。娘は4月から幼稚園に通い始めたのですが、GW明けに突然登園拒否をするようになりました。本人は、「ママと離れたくない」「寂しい」と言います。 子どもの登園拒否への接し方が分からず、困り果てています。どうかアドバイスをお願いします。

●A. 幼稚園の先生との協力体制がポイント。時には頑張ったご褒美を用意すると効果的!

ご相談ありがとうございます。フリーライターのパピルスです。

初めてママと離れて集団生活を送る年少さん、幼稚園に行きたくないと泣かれるとお家の方もつらいですよね。ご相談者様の娘さんは幼稚園に入園当初は嫌がらずに登園していたのに、5月の連休明けから登園拒否が始まったとのこと。

今回は、このような登園拒否(登園しぶり)の対応法を考えてみたいと思います。

●登園拒否になるケース

毎年多くの年少さんに接している保育士さんによると、入園後しばらくしてから登園拒否となるケースは少なくないそうです。

『入園当初は嫌がらずに登園できていたのに、途中から行きたくないと言い出すお子さんは毎年見られます。それほど珍しいことではありません。しっかりしたお子さん、真面目なお子さんの場合があります』(保育士/女性)

その中には、

・お子さんが“イメージしていた幼稚園”と“実際に通ってみた幼稚園”が違うことに気付くケース

・お着替えや片づけ、食事などを一人でできるお子さんが、行きたくないと言い出すケース

があると言います。

『たとえば、「幼稚園は、毎日行かなきゃいけなかったんだ! 毎日ママと離れるのはイヤ!」「やりたくないこともやらないといけないの?」と感じて、登園拒否につながることがあります。また、保育士は限られた人数で大勢の子どもたちを見ていますので、入園後しばらくすると、お友達に手を上げてしまう子、泣いている子の対応に追われて、自分のことをしっかりできる子とのふれあいが減ってしまう場合があります。「先生にもっと遊んでほしい」「声を掛けてほしい」という気持ちを表に出せないお子さんもいます。そういったお子さんは、寂しい気持ちを抱えているかもしれません』(前出の保育士/女性)

●対応策は?

まずは、担任の先生に電話、連絡帳またはお手紙などでお子さんの様子を詳しく知らせることが大切だそうです。

『先生に、「こうしてほしい」「こんなことで困っている」と言えないお子さんもいます。「幼稚園に行きたくない」と毎日泣いていることなどをお知らせいただければ、先生はより一層気にかけて声掛けをし、一緒に活動する機会を多く作るようにします。お子さんと先生の距離が近くなり、心を開くようになれば、進んで幼稚園に行くようになることが期待できます』(前出の保育士/女性)

また、お家の方が不安な顔をしないことも大切です。

『子どもは敏感で、ママが不安な顔をしていると余計に離れたくなくなります。「幼稚園に行きたくない」と泣いても、ニコニコした顔を見せてあげてください。「休ませた方がいいのかな?」とママの気持ちが揺れていると、お子さんは敏感に感じ取ってしまいます』(前出の保育士/女性)

もし、制服に着替えることも拒否した場合は次のようにすると良いそうです。

『バスの先生や担任の先生に、「制服に着替えずに登園させてください」とお願いしてみましょう。着替えを嫌がるお子さんはよく見られます。パジャマのまま登園する子、下着一枚で登園する子もいますよ。制服は持たせてください。お家では着替えを嫌がっていても、幼稚園で制服姿のお友達に囲まれているうちに、「自分だけ違うのが恥ずかしい」「自分も着よう」と思うお子さんがほとんどです。1週間ほどで制服を着る気になるお子さんが多いですね』(前出の保育士/女性)

●先輩ママが登園拒否を乗り越えた体験談

「ママと離れたくない」「寂しい」というお子さんに家ではどう接するべきか、先輩ママたちの体験を聞きました。

・『「ママも、○○ちゃんが幼稚園に行っている間に、頑張って○○しておくね。だから、頑張って幼稚園行こうね」と言いきかせていました。具体的な内容は、“フェルトでぬいぐるみを作る”、“クッキーを焼いておく”など、ちょっとした子どもの喜ぶことにすると良いです』(男の子のママ)

・『「帰ってくるまでに、○○(キャラクター)のパンを買っておくね」と、頑張ったご褒美を用意していました』(女の子のママ)

・『朝は、「幼稚園から帰ってきたら○○しようね」と楽しい約束をして送り出していました。一緒にクッキーを作る、図書館へ行く、児童館へ遊びに行くなど、幼稚園の後に楽しいことを用意しておきました』(男の子のママ)

・『「幼稚園に行きたくないと言っています」とマメに連絡帳に書きました。子どもにとっては、「先生が知っていてくれる」というだけでも安心感があるようです。先生からのお返事が書かれていると、「読んで読んで!」ととても喜んでいました』(年長男の子のママ)

・『「お昼ご飯を食べきれない」「着替えが不安」「プールがイヤ」など、全部先生に伝えました。「先生には言ってあるから、大丈夫だよ」と子どもに伝えると、納得してくれていました』(男の子のママ)

・『家にいるときは、あえて幼稚園の話題は出さないようにしていました。また、楽しめることで気分転換をしていました』(女の子のママ)

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年少さんの年齢では、不安な気持ちを、「ママと離れたくない」と表現する場合もあると思います。

担任やバスの先生との連絡を密にして、先生から働きかけてもらいましょう。担任の先生に言ってもあまり動いてもらえない場合は、副担任の先生やバスの先生、学年主任の先生など多くの先生に話すようにしてみてください。

ただし、中には、体調不良や疲れが原因で行きたがらないお子さんもいるようですので、土日や早帰りの日にゆっくりと休ませてあげることも大切です。

泣きながらでも幼稚園に通ううちに、担任の先生が大好きになったり、親しいお友達ができたり、楽しい遊びが見つかったりして、“幼稚園の楽しさ”が分かってくることもあります。ご相談者様もどうか悲観せずに、笑顔で娘さんを送り出してあげてくださいね。

●ライター/パピルス(フリーライター)

初めましてパピルスです。23歳で結婚して転勤族の妻、いわゆる「転妻」に。以来関東、関西、四国を平均2年毎に転々とする引越生活に突入。途中、夫の長期出張に帯同し、乳飲み子を抱え3か月毎にウィークリーマンションを転々とする日々も1年間経験。独身時代からの引越と長期滞在を合わせると、10都道府県、13市町村に居住。引越は合計8回に。自身の引越経験を元に、引越準備や引っ越し後の生活の作り方、人間関係、親子関係などを中心に執筆活動中。1児(男の子)の母。

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