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【偏愛レボリューション】身近にたくさん潜んでる!? 今井晶子さんが偏愛する「ステキな床」の世界

  • 2021.3.28
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偏愛レボリューション~Vol.6 ステキな床

街中で思いがけず個性的な模様のタイルやかわいい色柄の床に出逢うと、こんなふうに撮ってしまうことありませんか。今回の偏愛ビトはそんなステキな床に惹かれて、日本全国ひたすら下を向いて床を探している、今井晶子さんです。

今井さんおすすめの、ベトナムのセメントタイル(まだ日本ではあまり取り扱いがなく珍しいのだそう!)が美しい、丸の内のカレースタンド『FISH 丸の内店』でお話を伺いました。

こんな今だからこそ(足)下を向いて歩こう

早速ですが、床の魅力ってなんですか?

「なんというか、決してセンターになれない、地下アイドルを見ているような……」

いきなり予想外の答えが。

何年も床を見続けていると、意外な場所で同じ柄や色違いのタイルに遭遇することも。「時間を掛けて日本中で神経衰弱してるみたいで、テンションあがります」

「こんなに美しくて芸術的だし、とても貴重なのに、ちゃんと見てもらえず、しかも毎日踏まれてる。元々、昭和レトロな喫茶店とか建築とか、そういうものを巡るのは好きだったんです。でもあるとき、毎日利用している西武池袋線の池袋駅の床が新しいものに張り替えられていて、すごく違和感があったんです。そこではじめて床に意識が向くようになって、それからは喫茶店に行っても街を歩いていても、ついつい床を見てしまって。まだ誰にも気づかれていない、日の目を見てない地下アイドルのような床はたくさんあるんじゃないかと、私の推し床=推し面を見つけたいと夢中になっていました」

赤靴が映える、クリーニング屋さんの40年モノの床。床と靴は補色を意識して。

古い喫茶店とか地下街とかにはイイ床ありそうだなーって想像がつくんですけど、普段はどんなふうに探してますか?

「もちろんSNSを見たり情報をもらうこともあるんですが、昔ながらの個人商店が充実している商店街はワクワクします。」

「あと情報収集として意外におすすめなのが「食べログ」ですね。おいしそうなフード写真の後ろに、時々イイ床がうっすら映り込んでるんです」。

なるほど!ってことは、すでに私たちのスマホの写真フォルダにも?

「そう、魅力的な床は身近にたくさん潜んでるんです」

イイ床あるところにイイ店主あり
黒と赤のハート型のタイルがあるのは熱海の神社。主役はタイルなので、靴は控えめに。

床の写真を撮る時に意識してることはありますか?

「お店の床を撮らせてもらいたいなと思ったら、少額でもなにか買ったり飲食するようにしてます。お店の人とコミュニケーションをとりながら、床のことを尋ねると思わぬエピソードや愛着を聞けたりすることもあるんです。イイ床あるところにイイ店主ありです」

名言でました!

「あと、今日は床を探しに行くぞって日は、一緒に撮るための靴を何足か持ち歩きます。床に合わせて履き替えたいので。この靴はあの床に映えそうだなーとか思って買っちゃうので、手持ちの靴がどんどん派手になっていくんです。靴を買ったらそれに合う床をまた探しちゃったりして、楽しさが無限ループなんです。でも、撮るときはあくまで床が主役なので、映り込む靴はどんなにお気に入りでもほんのちょっとって決めてます」

床と靴とソックス、青3色の組み合わせが爽やか。敢えて斜めに立って撮るのもアリ。

だから今井さんの床の写真には統一感があるんですね。上手く撮るコツってありますか?

「ちょっと広めに撮ってトリミングすると歪みが出にくいですよ。あとは自分が影で写り込まないように注意したり、同じタイルでも立つ位置を斜めにしてみたりすると雰囲気が全然違ったりしますよ」

自分が影にならないように立って、こんな感じでボトムスをキュッと挟んで撮ってます。足や靴はちょこっとだけ。

グッとくるステキな床を求めて7年以上経っても、いまだその探索欲は落ち着くどころか、より高まっているという今井さん。自由に旅行できるようになったら行きたいところはありますか?

「山口県に、お相撲さんがつくった『玉椿旅館』という温泉宿があるんですが、著書(下の写真参照)の表紙と同じ柄の色違いの床が現存してるそうなんです。いつかその床を撮りに行くのを楽しみにしながら、今はあらためて地元周辺をのんびりパトロールしてます。灯台下暗し、知ってるようでやっぱりまだまだあるんですよね」

なかなか遠出もできない今だからこそ、いつもと違った目線でご近所を歩いてみるだけで、ステキな床、ステキな出逢いがあるかもしれませんよ。

今井晶子

グラフィックデザイナー。見慣れた西武池袋線・池袋駅の違和感が、張り替えられた床のタイルからきている!と気づく。Instagram、twitterで床採集を記録中。Instagram/@eko_dacchiytwitter/@eko_dacchiy

2017年に床採集仲間との共著『足の下のステキな床』を発売して以来、本のタイトルをハッシュタグにして、SNSに全国から続々と“イイ床”の投稿が。
今井さんおすすめのお店

FISH 丸の内店本格スパイスの香りが鼻先をくすぐる、カレーの名店!今回はステキな床を採集しつつ、看板メニューの「チキンカレー&キーマ&MIX豆の3種コンボ」をいただきました。

住所:東京都千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ B1FTEL:03-6810-2316営業時間:11:00~21:00(LO 20:30)定休日:無休

[LaLa Begin 2021年 4-5月号の記事を再構成]写真/久保田彩子 インタビュー・文/オモムロニ。 ※掲載内容は発行時点の情報です。

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