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濱田龍臣、鈴木仁ら注目俳優が目白押し! 『ブレイブ -群青戦記-』を盛り上げる若手たち

  • 2021.3.28
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『ブレイブ -群青戦記-』(c)2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 (c)笠原真樹/集英社

新田真剣佑を筆頭に、隅から隅まで適所に魅力的な若手俳優が配されている『ブレイブ -群青戦記-』。本作は“高校生アスリートVS戦国武将”という奇想天外なストーリーが展開する作品だ。それぞれの部活動において、超高校級の才能を発揮する生徒たちに注目である。弓道部、剣道部、科学部、ボクシング部、空手部、フェンシング部、アメフト部、野球部ーー各部活に所属するキャラクターから、あなたの“推し”が見つかるかもしれない。

映画のクライマックスで、頭脳とパワーの見事な組み合わせを開花させているのが、吉元萬次郎&黒川敏晃コンビだ。これを演じる濱田龍臣と鈴木仁といえば、昨年は舞台『オレステスとピュラデス』にて、ともにタイトルロールを務めていたことが記憶に新しい。

■吉元萬次郎(科学部)/濱田龍臣

吉本は“国際科学オリンピック”の金メダリストであり、スポーツ強豪校に通う面々のなかでも珍しく、“頭脳”を武器に戦う存在だ。しかしどんなスポーツであれ、パワーやテクニックだけでなく、知恵や冷静さも重要視されるというのは誰もが知るところ。つまりは“知性”だ。彼は戦国武将に立ち向かう高校生チームにおいて、その役割の核を担っている。そんな重要人物を演じているのが濱田龍臣、現在20才。彼がかつてスター子役だったことは多くの方がご存知だろう。しかしいよいよ、子役の影も薄くなってきた。背はぐんと伸び、彼が演じるキャラクターたちの表情には幼さを感じなくなりつつある。その事実を筆者が身をもって知らされたのが、『オレステスとピュラデス』でのピュラデス役だ。これは“ナマモノ”である演劇作品であり、ギリシャ悲劇。一度幕が開けば、逃げ場はない。オレステス役の鈴木とともに、その先頭に立った。思えば濱田は、同世代の俳優のなかでも圧倒的にキャリアが豊富なのだ。まだ年齢的に高校生役を演じることは多いだろうが、いち演技者としての“幼さ”を表現することだろう。

■黒川敏晃(ボクシング部)/鈴木仁

ボクシング部所属で、ライト級・インターハイ優勝者であるのが、本作でもひときわ目を引く黒川だ。彼の強みは、なんといってもそのパワー。しかもボクシンググローブにはチェーンを巻きつけている。彼が繰り出すパンチは、もはや鋼鉄のハンマーだ。有象無象の野武士たちは彼の前に、甲冑ごと打ち砕かれて倒れることとなる。囚われの身となった恋人を救うために奮起する姿は多くの観客の声援を集めていることだろう。そんな黒川を演じる鈴木仁。彼はモデル業からキャリアをスタートさせた存在であり、まだ俳優としてのキャリアは短い。さまざまな面において、吉元役の濱田とは対照的だ。とはいえ、『ジオラマボーイ・パノラマガール』(2020年)で映画初主演を務め、先に触れた『オレステスとピュラデス』で舞台でも初主演。昨年は彼にとって大きな1年となったことだろう。まだ俳優業に乗り出して数年だが、前出の2作は早くも彼の名刺代わりの作品となったことと思う。実際、舞台の中心に立つ彼を前にして、吐き出すセリフにしろ身のこなしにしろ、高いポテンシャルを感じた観客は多いはず。今作は演技者としての彼の、さらなる大きな一発のパンチとなったことだろう。

吉元萬次郎&黒川敏晃とは別に、もう1組“コンビ”として大きな注目を浴びた組み合わせがある。成瀬勇太&相良煉だ。彼らは四面楚歌に陥っても、互いに背を預け合って獅子奮迅の活躍を見せている。演じる飯島寛騎と福山翔大は、今作にてさらに注目度が上がったことだろう。

■成瀬勇太(フェンシング部)/飯島寛騎

フェンシング部に所属し、インターハイサーブル準優勝という輝かしい経歴を持っているのが、つねに前髪を気にしている男・成瀬だ。このたびの合戦のなかでも、彼もまたひときわ目を引く存在である。なぜなら、刀で“斬る”武士たちに対し、彼が繰り出すのは素早い“突き”。この戦法の違いは画の対比として、視覚的にもとてもエキサイティングなものとなっている。そして、その戦闘能力のみならず彼が目立つ理由は、やはりかなりのナルシストであることが挙げられるだろう。“つねに前髪を気にしている”というのが示しているとおりだ。相良に背を預けた際、そのナルシストっぷりがどう変化するのかにも注目である。そんな成瀬を演じているのが飯島寛騎。デビュー作である『仮面ライダーエグゼイド』(2016年~2017年)にて初主演を務め、以降、若手の中でもメキメキと頭角を現している存在だ。今作での活躍は、今後の展望への布石となるだろう。

相良煉(空手部)/福山翔大

“空手バカ”ーーそれが相良煉である。好戦的で少しばかり野蛮だが、不条理にも戦乱の世へと飛ばされた高校生たちにとって、彼は剣道部の松本考太(鈴木伸之)に次いで頼もしい存在だろう。彼の戦う道具は己の肉体。これを武器とし、日々磨いてきたようだ。もちろん、高校生アスリートとしての実績もある。選抜大会の個人戦にて優勝経験アリなのだ。彼が良い意味で“空手バカ”として、自信に満ちあふれている根拠である。実際、相良があげた功績は大きい。戦力のみならず、みなの士気を上げるのにも一役買っている。その身体能力の高さには、観ているこちらの士気も上がるというものだ。そんな愛すべきキャラクターを演じているのが、福山翔大。まだ26才ながら、映画、ドラマ、舞台にと、経験豊富な俳優だ。今作のように“場をさらう”キャラクターを妙演できるのも素晴らしいが、『花束みたいな恋をした』のような“日常”を描いた作品にフィットしていることにも目を向けるべきである。作品ごとに適したスケール感に演じる役を操作できる俳優は、広く重宝されるのだろうと思う。

本作においての“ヒロイン枠”にも注目したい。劇中でヒロインとしての任を負っているのは、山崎紘菜だけではないのだ。囚われの身となる鈴木あさみ役の水谷果穂もまた、ヒロインだといえるだろう。

■鈴木あさみ/水谷果穂

織田軍に人質としてさらわれてしまう者のうちのひとりが、鈴木あさみだ。部活動には入っていないが、スポーツ科学研究クラスの生徒である。つまり、アスリートたちをサポートないしはポテンシャルの底上げを果たすポジションである。彼女が終始仲間たちのサポートに回ったならば、さらに効率的な戦い方ができていたかもしれない。しかし、そうはならなかった。悲しいかな、彼女は囚われの身となることによって、仲間たちのポテンシャルを底上げするかたちとなっているのだ。特にボクサーの黒川がそう。鈴木は彼の恋人であり、2人は本作において、“不条理に引き裂かれたカップル”という王道のドラマを立ち上げているように思う。そういった意味では彼女こそが、本作の“正ヒロイン”といえるのかもしれないのだ。そんな鈴木を演じる水谷果穂。これまでに、朝ドラ『なつぞら』(2019年/NHK総合)や『凪のお暇』(2019年/TBS系)、映画『さくら』(2020年)など、話題を集める作品にたびたび顔を見せてきた俳優だ。作品ごとに硬軟自在に変化し、溶け込む実力を示してきた。彼女自身、そのポテンシャルはまだまだ秘めているだろう。

さて、本作『ブレイブ -群青戦記-』の舞台は群雄割拠の戦国時代だ。そこへ不条理にも投げ込まれた高校生たちを演じる濱田龍臣、鈴木仁、飯島寛騎、福山翔大、水谷果穂らもまた、俳優として、群雄割拠の時代をサバイブしている存在である。しかし、そんな彼ら一人ひとりが、それぞれに与えられたポジションをまっとうし、“一所懸命”に力を合わせ、この奇想天外な物語を成立させてもいる。一人として欠けてはならない。誰もが本作の盛り上がりに貢献しているのである。

(折田侑駿)

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