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「仕事が面白くない!」「友達付き合いがしんどい」劇作家・本谷有希子さんが読者の人生悩みにお答え

  • 2021.3.22
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『美的』読者の抱える仕事や人間関係でのストレスの悩みに、劇作家の本谷有希子さんが愛のある言葉でお答え。ご自身の悩みとの向き合い方も教えていただきました。

人生悩みに、お答え120文字レシピ

答えてくれる人 本谷有希子さん

生きづらさを抱える女性を描き続けてきた劇作家ならではの愛ある言葉!

’79年、石川県出身。2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手掛ける。’16年『異類婚姻譚』(講談社)で第154回芥川賞を受賞。著書はほかに『静かに、ねぇ、静かに』(講談社)など多数。

Q.仕事が緩くて面白くありません!転職して忙しいけどやりがいのある所に行くのと、緩くて面白くないけど自分の時間を使えるのとどちらがいいと思いますか?(Rさん/文具メーカー勤務/36歳/既婚・子供なし)

A.2択の罠にハマってます

「『自分の時間』と『やりがい』。どちらが本気で欲しいのかは、Rさんにしかわかりませんが、その『自分の時間』に何がしたいのかをもう少し具体的にしてみては。ちなみに私なら『やりがいもあって、自分の時間も使える職』を求めます」

Q.大人になってから友達付き合いがしんどくなってきました。数年ぶりに会う友人、もしくは友人の友人も一緒のときなど会うこと自体は楽しみなのですが、その日はどっと疲れてしまいます。話を合わせようとするからでしょうか…。(Hさん/百貨店勤務/28歳/既婚・子供なし)

A.疲れる前に帰る!

「私もどんなに楽しみで出かけても、1時間半程で集中力が切れます。相手に話を合わせないでいられるならいいのかもしれませんが…。でもそれって、かなり難しいですよね。なので、会うときは帰り時間をあらかじめ早めに設定して、疲れる前に帰る!」

Q.以前、きつく当たられた先輩を許せずにいます。なるべく関わらないようにしてきましたが、いつまでも逃げるわけにもいかず…。今度仕事で一緒のプロジェクトを進めるのですが、気が進みません。(Kさん/出版会社勤務/33歳/未婚)

A.自分にきつく当たったそいつを“許して”みて。ラクになるはずです

「そいつを『許す』ことで克服できたら自分が成長する、と思えばいいです。許すことを覚えると、実際いろいろラクになりますよ。ここは歯を食いしばって許してみましょう。自分が幸せになるためのバーチャルリアリティゲームだと思って」

Q.今の仕事は専門職なので、技術の向上のため日々勉強が必要なのですが、普段の生活と子育てで精一杯でそこまで手が回りません。今さらながら自分にはこの仕事が向いていないのかと悩んでいます。(Sさん/美容師/26歳/既婚・子供あり)

A.仕事の向き不向きというよりは「キャパ」の問題かも

「これは仕事内容の問題ではなく、自分のキャパの問題。今はあまり深く悩まず、子育てが落ち着くまでやりすごしたらいいと思います。余裕ができても勉強する気になれなかったら、『あ、やっぱ向いてないな(笑)』と受け入れればいい」

Q.子供が風邪をひいたりして学校を休まないといけなくなるときは、母親である私が子供の面倒を見て仕事を休まないといけません。「時短勤務、急な休みは母親なら当然」みたいな風潮がイヤで仕方ないです!(Tさん/IT関連企業勤務/33歳/既婚・子供あり)

A.諦めないで「この風潮はおかしい」と発信し続けてください

「自分が率先して『母親だけど、そうはしません』という生き方を貫くしかないと思います。そうすることで子供たちが母親・父親になったときに、少しは何かが変わっているのかもしれない。大変だけど、諦めないで『この風潮はおかしい』と言い続けてください」

Q.自分の結婚式に招待した友人から参列を断られました。その理由が、ほかの予定が先に入っているからとのこと。しょうがないとは思いますがショックでした。同時に、自分の心の狭さに悲しくなり、自分に対してイヤになって…。どうすれば寛大な心をもてますか?(Jさん/貿易会社勤務/28歳/既婚・子供なし)

A.相手が大切にしている価値観を想像して理解する

「その人は、Jさんとの関係がどうというより、何よりもまず『先約を優先する』という価値観の人なんですよ。誰にでも『そうしないと気持ち悪いこと』はあるし、Jさんにもきっとあるはず。そこを想像して、理解して」

本谷さんは悩みとどう向き合っている?

Q.失敗や悩みを乗り越えるための秘訣は?

A.「失敗に関しては、ひたすら時間が過ぎるのを待ちます。とりあえず3日間待ってみよう、1週間待ってみよう…って、気づくと、どうでも良くなっていることが多い。悩みに関しては、次から次へとわき出るので、乗り越えている暇がないです」

Q.コンプレックスとはどう向き合う?

A.「コンプレックスが刺激されるような場所に、あんまり近づかないようにしています。特にSNS(インスタグラム、フェイスブックなど)は、他人との比較をイヤでも意識してしまうツールなので、はなから使わないことに」

Q.人間関係をうまくやっていくコツは?

A.「最近心掛けているのは、『相手にしてほしいことは、まず自分から相手にやってみる』ということですね。ここから始めようと思っています」

Q.どうやって自分を肯定している?

A.「みんなと同じでなければならない、みたいな空気が蔓延する中、『いろんな人間がいた方が面白いよね、どう考えても』となるべく俯瞰的、客観的に捉えることにしてます」

『美的』2021年4月号掲載
撮影/よねくらりょう 構成/宮田典子(HATSU)

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