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小学生の受検が増加!三大検定の中で一番人気『漢検』を受けるメリットと勉強法

  • 2021.3.19
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小学生の受検が増加している「3大実用技能検定」とは、漢字検定、算数(数学)検定、英語検定です。それぞれを小学生の間に3級まで取得することを「トリプル3(スリー)」とも呼びます。

最近では中学入試の際に一定の級を取得していることで加点や合格基準の緩和などを取り入れる学校も増えています。中でも人気が高いのは「日本漢字能力検定」いわゆる「漢検」です。それぞれの級のレベルや勉強法などを見ていきましょう。

漢検について知ろう

漢字検定とは、日本漢字能力検定協会が実施している漢字能力に関する検定です。

1975年(昭和50年)に開始され、当時は20段階の認定級がありましたが、現在は10級から1級までの12段階となっています。2008年には受検者が英語検定をしのぐまでになり、三大検定の中でも特に人気の高い検定となっています。

「漢字検定」という名前ではありますが出題は漢字の読み書きにとどまらず、送り仮名や画数・誤字訂正・部首名などから、同音異字・対義語・四字熟語・熟語の構成など多岐に渡ります。

一番下の10級が小学1年生修了程度のレベルであり、1級ごとに学年が1年ずつ上がります。5級が小学生修了程度、3級が中学卒業程度、2級が高校卒業程度となります。年に3回実施されており、受検資格はないので子どもからお年寄りまで誰でも受検可能です。

最近ではコンピューターを使用して都合の良い日程を選んで受検することが出来る「漢検CBT」もあり、3回の受検日を待たずにチャレンジしたいという方に人気が高まっています。資格レベルや認定については紙での検定と何ら変わりはなく、このシステムを導入している近隣の検定会場に直接申し込むことで受検可能です。

47都道府県に150以上の会場があり検定の4日前までにウェブで申し込みを行います。受検後の結果は10日程度で郵送されます。早く合格証書が欲しい、通常の受検日程では都合が悪いという場合は利用してみると良いでしょう。

小学生が漢検を受けるメリットとは?

小中高生の子を持つ親に調査したところ、「検定・資格を持っている」と回答したのは小学生で53.8%、中高生で80.6%でした。取得している検定・資格は、小学生の最多が漢検、中高生の最多が英検という結果です。「持っている資格が漢検」と答えた小学生は、資格取得者の中で60%でした(複数回答可)。小学生では次いで英検・英検Jrが33.8%、算数検定が14.8%となっています。
※株式会社栄光 インターネット調査(2019年11月)

小学生の中で人気を誇る漢検ですが、受検することにどんなメリットがあるのでしょうか。

・日々の学習習慣がつく

受検にあたっては、目指す級の範囲の漢字を学ばなければなりません。大人であれば一夜漬けなど短期間に目を通すだけでも合格可能な場合もありますが、子どもにとっては一朝一夕で力がつくものではないため日々の学習が必要です。短い時間で構わないので漢検合格のために机に向かう習慣をつけることは、学習習慣を身に付けることにつながります。

・努力が合格・自信につながる

目標のない勉強は時にやる気を失うこともありますが、検定では合格という一つの目標ができ、それに向けて努力することができます。合格すれば達成感を味わうことができ自信につながりますし、次はその上の級という様にステップアップすることでモチベーションを保つことが可能です。下の級では合格率も高いので、「頑張って勉強すれば合格につながる」という感覚を知ることが他の勉強への意欲にもつながっていきます。

さらに漢検では、満点合格の場合「満点合格証書」を発行してくれます。ただ合格するのではなく満点を取れたという事実はさらに自信につながりますし、満点を目指して勉強することで学習意欲も高まるでしょう。

・学習の先取りが出来る

学年ごとの目安となるレベルはありますが、自分の学年の級を受ける必要はありません。上の学年レベルの級を受検・勉強することで、受験や学校の試験で有利に働き他の科目の勉強に集中することが出来ます。

・試験会場に慣れる

学校や習い事などで受ける試験とは異なり、外部の会場で全く知らない人に囲まれて受検するため緊張して本来の実力が発揮出来ないこともあるかもしれません。中学受験を考えている場合には早く試験環境に慣れることが出来ますし、受験を考えていなくても幼い内から試験慣れしておくことは必ずプラスになります。

漢検の勉強法とは

資格取得に向けては、やはり日々の勉強が大切です。小学生は漢検合格に向けて、どの様に勉強していけばいいのでしょうか。

・過去問をやり込む

やはり資格取得に欠かせないのが過去問題集です。過去問には13回分が収録されているものがありますので、それを繰り返し解くことで合格に近づくことが出来ます。1度解いて終わるのではなく少しずつで良いので何度か解いてみましょう。試験日が近くなったら、試験と同じ時間内に全部解いてみて時間の感覚を知っておくことも大切です。

・小学生向けの問題集を解く

満点を狙ってその級の範囲を網羅したい場合は、問題集も併用することが必要です。また、低学年にはいきなり過去問を解くことが苦痛となり勉強が嫌になってしまう可能性があります。

小学生向けの、カラーや挿絵が多い問題集などを選びまずは楽しく取り組むことを意識してみましょう。見開き1ページが1日の学習範囲となっているものだと取り組みやすく、中には終わったらページ下端にシールを貼ることでパラパラ漫画が完成するというものもあります。書店で実際に手に取って、子どもが興味を示したものを選ぶといいですね。

・タブレット教材やアプリを活用する

現代っ子には、紙教材だけではなく電子教材を活用すると良いでしょう。スマイルゼミなどのタブレット教材や、スマホの専用アプリもあります。

例えばスマイルゼミなら、書き順のチェックまでしてくれて親が付きっきりになる必要がありません。紙教材ではやる気が起こらない子でも、スマホなどであればゲーム感覚で楽しんで取り組んでくれる可能性があります。

ただやはり紙での学習に及ばない部分もありますので、あくまで取り組むきっかけの補完的なものとして使用することをオススメします。

漢字は大人になる上で必ず知っておくべき知識であるため、筆者も早い内から息子に受検を促していましたが、ずっと拒否されていました。もちろん無理やり取り組ませるつもりはなかったので諦めていましたが、最近仲の良い子が数人漢検を受けているという話を聞いて自分も受けたいと言ってきました。

中学受験に備えて漢字の先取りをしていこうと考えていたため、漢検合格に向けての勉強が役にたつと感じます。本人の希望もあり、1つ上の学年を先取りする予定です。漢検に向けて勉強しておけば、学校で漢字を習う際には既に知っていることになるので勉強を楽に進められるのではないかと思っています。

目標を持って勉強することは、小学生の内に学習習慣をつける為にもとても有効ですし、合格した時の達成感は次の活力へとつながります。自分の学年や、復習として下の学年の級であれば無理なく受検することが可能です。是非一度子どもに提案し、漢検合格を目指してみてはいかがでしょうか?

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