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“史上初”やサプライズが連発!クロエ・ジャオは女性監督として初の4部門候補に…第93回アカデミー賞ノミネーション候補が発表

  • 2021.3.17
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現地時間4月25日に授賞式が行われる第93回アカデミー賞のノミネーションが発表になった。3月15日のロサンゼルス時間早朝5時に行われたノミネーション発表のプレゼンターは、『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(19)に出演した俳優でミュージシャンのニック・ジョナスと、『ザ・ホワイトタイガー』(20)などで活躍するプリヤンカー・チョープラー夫妻。奇しくも、『ザ・ホワイトタイガー』が脚色賞にノミネートされるというサプライズもあった。

【写真を見る】最多ノミネートはNetflix映画『Mank /マンク』!『ノマドランド』クロエ・ジャオは女性監督として初の4部門ノミネート

ノミネーションを発表するニック・ジョナス&プリヤンカー・チョープラー夫妻 HANDOUT / A.M.P.A.S.
ノミネーションを発表するニック・ジョナス&プリヤンカー・チョープラー夫妻 HANDOUT / A.M.P.A.S.

作品別の最多は『Mank /マンク』(上映中)が作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞など10部門、次いで『ノマドランド』(3月26日公開)の作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞など6部門、『ミナリ』(3月19日公開)が作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞など6部門、『ファーザー』(5月14日公開)が作品賞、主演男優賞、助演女優賞ほか6部門、『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』(20)が作品賞、主演男優賞、助演男優賞ほか6部門、『シカゴ7裁判』(上映中)が作品賞、脚本賞、助演男優賞ほか6部門、『Judas and the Black Messiah』(21)が作品賞、助演男優賞、脚本賞ほか6部門で並んだ。

【写真を見る】最多ノミネートはNetflix映画『Mank /マンク』!『ノマドランド』クロエ・ジャオは女性監督として初の4部門ノミネート Netflix
【写真を見る】最多ノミネートはNetflix映画『Mank /マンク』!『ノマドランド』クロエ・ジャオは女性監督として初の4部門ノミネート Netflix

スタジオ別の最多はNetflixの35部門、ディズニーはサーチライト・ピクチャーズを含め15部門、Amazon Studioが12部門、オスカーレースに初参戦となったAppleは『ウルフウォーカー』(20)の長編アニメーション部門と『グレイハウンド』の音響賞で2部門ノミネートとなった。

クロエ・ジャオ監督は監督賞、脚色賞、編集賞作品賞の4部門にノミネート [c]2020 20th Century Studios. All rights reserved.
クロエ・ジャオ監督は監督賞、脚色賞、編集賞作品賞の4部門にノミネート [c]2020 20th Century Studios. All rights reserved.

監督賞部門では、アカデミー賞の93回におよぶ歴史で初めて、『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督と『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェンネル監督という2名の女性監督が選出された。ジャオは監督賞のほか、脚色賞、編集賞そしてプロデューサーとして作品賞の4部門に同一年にノミネートされた初の女性となった。フェンネルも、監督賞のほか脚本賞と作品賞にもノミネートされている。

また、『ミナリ』の韓国系米国人のスティーブン・ユアンと、『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』のパキスタン系英国人のリズ・アーメッドは、ともにアジア系俳優として初の主演男優賞ノミネートとなった。昨年8月28日に逝去したチャドウィック・ボーズマンも、『マ・レイニーのブラックボトム』(20)で主演男優賞にノミネートされている。故人が演技部門にノミネートされるのはボーズマンが7人目で、近々では2008年にヒース・レジャーが『ダークナイト』(08)で助演男優賞を受賞している。助演女優賞部門には、『ミナリ』でおばあちゃん役を演じたユン・ヨジョンもノミネートされた。

ジャオ監督とともに監督賞にノミネートしたエメラルド・フェンネル(中央)。2名の女性監督がノミネートするのはアカデミー賞史上初 Courtesy of Focus Features
ジャオ監督とともに監督賞にノミネートしたエメラルド・フェンネル(中央)。2名の女性監督がノミネートするのはアカデミー賞史上初 Courtesy of Focus Features

サプライズとしては、ワーナー・ブラザーズの『Judas and the Black Messiah』が助演男優賞にダニエル・カルーヤとラキース・スタンフィールドの2人を入れ込み、大激戦となった脚本賞にもノミネートされている。今作の1月末に行われたサンダンス映画祭に出品され、2月12日より劇場公開と同時にHBO Maxで配信されていた。

『Judas and the Black Messiah』から、ダニエル・カルーヤとラキース・スタンフィールドの2人が助演男優賞候補に (c)HBO Max
『Judas and the Black Messiah』から、ダニエル・カルーヤとラキース・スタンフィールドの2人が助演男優賞候補に (c)HBO Max

トロント国際映画祭で観客賞次点を受賞するなど前評判の高かった『あの夜、マイアミで』(20)は、レジーナ・キングの監督賞と作品賞を逃し、レスリー・オドム・Jrの助演男優賞、脚色賞、「Speak Now」の歌曲賞の3部門にとどまった。また、国際長編映画賞ノミネートのデンマーク映画『Another Round』で監督を務めたトマス・ヴィンターベアは、監督賞にもノミネート。ナイトクラブ火災事件から政府の腐敗を暴く調査報道を追ったルーマニア映画『Collective』と、チリ選出で国際長編映画賞のショートリストに残っていた『The Mole Agent(英題)』が長編ドキュメンタリー部門にノミネートされている。

長編ドキュメンタリー部門のショートリストの段階で15本に絞られたなかには、Netflix3本、アマゾン・スタジオ2本、昨年『パラサイト 半地下の家族』(19)を作品賞に導いたNEON、ディズニー系列のHulu、ワーナー系列のHBO、ソニークラシックス、パラマウント系列のMTVといった強豪配給・配信会社が含まれていた。

特大のサプライズとして、実在するコンテストを題材にしたNetflixのコメディ作品『ユーロビジョン歌合戦〜ファイア・サーガ物語〜』の楽曲「Husavik」が歌曲賞にノミネートされ、ヨーロッパで開催されている歌合戦の事務局が、驚きのツイートを投稿している。

授賞式では、主演のウィル・フェレルとレイチェル・マクアダムスのパフォーマンスが見られるかもしれない。

4月25日に行われる授賞式は、多くのイベントや式典が非対人形式で開催されているように、会場には候補者とゲスト、各賞のプレゼンターのみで、1万人弱の映画芸術科学アカデミー会員の出席は認められない。毎年会場となっているハリウッドのドルビーシアターおよび、ロサンゼルスのダウンタウンにあるユニオン・ステーションを使って式典が行われる。

第93回アカデミー賞主要部門ノミネーションリスト

作品賞

『ファーザー』

『Judas and the Black Messiah』

『Mank/マンク』

『ミナリ』

『ノマドランド』

『プロミシング・ヤング・ウーマン』

『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』

『シカゴ7裁判』

監督賞

トマス・ヴィンターベア『Another Round(英題)』

デヴィッド・フィンチャー『Mank/マンク』

リー・アイザック・チョン『ミナリ』

クロエ・ジャオ『ノマドランド』

エメラルド・フェネル『プロミシング・ヤング・ウーマン』

主演男優賞

リズ・アーメッド『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』

チャドウィック・ボーズマン『マ・レイニーのブラックボトム』

アンソニー・ホプキンス『ファーザー』

ゲイリー・オールドマン『Mank/マンク』

スティーヴン・ユァン『ミナリ』

主演女優賞

ヴィオラ・デイヴィス『マ・レイニーのブラックボトム』

アンドラ・デイ『The United States vs. Billie Holiday』

ヴァネッサ・カービー『私というパズル』

フランシス・マクドーマンド『ノマドランド』

キャリー・マリガン『プロミシング・ヤング・ウーマン』

助演男優賞

サシャ・バロン・コーエン『シカゴ7裁判』

ダニエル・カルーヤ『Judas and the Black Messiah』

レスリー・オドム・Jr『あの夜、マイアミで』

ポール・レイシー『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』

ラキース・スタンフィールド『Judas and the Black Messiah』

助演女優賞

マリア・バカローヴァ/『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』

グレン・クローズ/『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』

オリヴィア・コールマン/『ファーザー』

アマンダ・セイフライド/『Mank/マンク』

ユン・ヨジョン/『ミナリ』

脚本賞

『Judas and the Black Messiah』

『ミナリ』

『プロミシング・ヤング・ウーマン』

『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』

『シカゴ7裁判』

脚色賞

『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』

『ファーザー』

『ノマドランド』

『あの夜、マイアミで』

『ザ・ホワイトタイガー』

衣装デザイン賞

『Emma』

『マ・レイニーのブラックボトム』

『Mank/マンク』

『ムーラン』

『Pinocchio』

作曲賞

『ザ・ファイブ・ブラッズ』

『Mank/マンク』

『ミナリ』

『この茫漠たる荒野で』

『ソウルフル・ワールド』

長編ドキュメンタリー賞

『Collective』

『ハンディキャップ・キャンプ: 障がい者運動の夜明け』

『The Mole Agent』

『オクトパスの神秘: 海の賢者は語る』

『タイム』

国際長編映画賞

『Another Round(英題)』/デンマーク

『Better Days(英題)』/香港

『Collective』/ルーマニア

『The Man Who Sold His Skin(英題)』/チュニジア

『Quo Vadis, Aida?』/ボスニア・ヘルツェゴビナ

音響賞

『グレイハウンド』

『Mank/マンク』

『この茫漠たる荒野で』

『ソウルフル・ワールド』

『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』

美術賞

『ファーザー』

『マ・レイニーのブラックボトム』

『Mank/マンク』

『この茫漠たる荒野で』

『TENET テネット』

編集賞

『ファーザー』

『ノマドランド』

『プロミシング・ヤング・ウーマン』

『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』

『シカゴ7裁判』

撮影賞

ショーン・ボビット/『Judas and the Black Messiah』

エリック・メッサーシュミット/『Mank/マンク』

ダリウス・ウォルスキー/『この茫漠たる荒野で』

ジョシュア・ジェームズ・リチャーズ/『ノマドランド』

フェドン・パパマイケル/『シカゴ7裁判』

視聴効果賞

『Love and Monsters』

『ミッドナイト・スカイ』

『ムーラン』

『ゴリラのアイヴァン』

『TENET テネット』

メイクアップ&ヘアスタイリング賞

『Emma.』

『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』

『マ・レイニーのブラックボトム』

『Mank/マンク』

『Pinocchio』

長編アニメ映画賞

『2分の1の魔法』

『フェイフェイと月の冒険』

『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』

『ソウルフル・ワールド』

『ウルフウォーカー』

歌曲賞

“Fight for You”『Judas and the Black Messiah』

“Hear My Voice”『シカゴ7裁判』

“Husavik”『ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜』

“Io Si (Seen)”『これからの人生』

“Speak Now”『あの夜、マイアミで』

文/平井 伊都子

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