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ルーを使わずに挑戦!ピーナッツバターとスパイス香る本格絶品カレーレシピ

  • 2021.3.16
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外出自粛をきっかけに料理にこだわり始め、スパイスに興味をもった方も多いのではないでしょうか?種類が豊富で奥深いスパイスの世界をよく知ることができる、『スパイスの科学大図鑑』(誠文堂新光社)の本が発売されました。今回は特別に、内容の一部とおすすめのスパイスカレーのレシピをご紹介します。

定番から変わり種まで、スパイスの特徴を徹底分析した本

3月に発売されたばかりの『スパイスの科学大図鑑』。54種ものスパイスを、香り成分をもとにグルーピングし、それぞれの特徴を科学的に分析した本です。かなりマニアックなスパイスについても、歴史や香りの構成成分から、相性のよい他のスパイスや食材、香りを最大限に引き出す方法までを詳しく解説しているので、料理が好きな方、スパイスを極めたい方は眺めているだけでワクワクしてくるはず。

ひとつの例として「リコリス」を見てみましょう。
リコリスは、マメ科の多年生植物の乾燥した根を挽いて粉末にしたもの。古代のアッシリアやバビロニアといった多くの国で、喉の渇きの対策やスタミナ増強のためなどに噛まれていたスパイスです。
アニス風味のストラゴールをはじめとした化合物が含まれ、丸みがありながらも複雑な風味が特徴。柑橘類に少量振りかけるだけで香りが引き立ち、魚料理や肉料理にも使えます。ただ、料理の風味に大きく影響する強さがあるので、使うときは控えめにするのがポイントです。

自分でブレンドしたスパイス「ダーバンマサラ」を使ったカレー

スパイスを活かしたレシピも掲載されています。
ここでは西アフリカのピーナッツスープや煮込みからヒントを得た「ピーナッツカレー」の作り方をご紹介。通常使われる激辛のトウガラシの代わりに、南アフリカのブレンドスパイス「ダーバンマサラ」を作って風味を引き出します。奥深い味わいは、レストランで食べるものにも劣らない満足感をもたらしてくれるでしょう。

材料(6~8人分)
  • <ダーバンマサラ・ブレンド用>
  • クミンシード・・・小さじ2
  • コリアンダーシード・・・小さじ1
  • フェリヌグリークシード・・・小さじ1/2
  • カルダモンシード・・・5莢分
  • シナモンスティック・・・1本
  • クローブ・・・5個
  • カイエンペッパー・・・小さじ1
  • ショウガ(粒)・・・小さじ1/2
  • <カレー用>
  • ピーナッツバター(無糖)・・・大さじ4
  • 水・・・500ml
  • 油・・・大さじ2
  • ニンジン(皮をむく)・・・大3本
  • パースニップ(皮をむく)・・・2本
  • スウィード(ルタバガ)またはカブ・・・約500g
  • 小ナスまたはナス(お好みで)・・・4個
  • タマネギ(角切り)・・・中1個
  • キノコ・・・400g
  • トマトピュレ・・・大さじ1
  • 完熟トマト(みじん切り)・・・2個
  • 野菜ストック・・・500ml
  • 塩・コショウ・・・適宜
  • ご飯(あればもち米)・・・適量
作り方
  1. ダーバンマサラを作ります。ホールスパイスを挽き、カイエンヌ・ペッパーとショウガを合わせておきます。
  2. ピーナッツバターをフードプロセッサーに入れ、水1カップを入れて回します。なめらかになったら鍋に移し、残りの水を入れます。弱火にかけ、脂が表面に集まり始めるまで15分ほど煮ます。
  3. ニンジンとパースニップを2~3cm角に刻みます。大きめの鍋に油大さじ1を入れて加熱します。ニンジンとパースニップを加え、側面が茶色になって香ばしくなるまで、中火で10~15分ほど炒めます。ここではあまりかき混ぜないようにしてください。炒め終わったら、器に取り出します。
  4. 鍋に残りの油を入れて熱し、タマネギと(1)のダーバンマサラを入れます。中火で数分間炒めたあと、トマトピュレと切ったトマトを加えます。強火にしてキノコを入れ、3分間炒めます。
  5. 野菜ストック、(2)のピーナッツソース、(3)の野菜を鍋に戻します。ナス(使う場合)を2~3cm角に切って加えます。沸騰したら火を弱めて、野菜が柔らかくなるまで15~20分煮ます。
  6. 味見をして、塩またはコショウを加えます。大きなスパイスが塊で残っていたら取り除き、ご飯と一緒に器に盛ります。スープとして食べる場合は水を加えて沸騰させます。

辛さはカイエンヌ・ペッパーからくるので、お好みで量を調整してください。ダーバンマサラにスモーキーさを加えるなら、ブラックカルダモンかセリムグレインを使ってみたり、ウッディなバルサム香を持つメースを使ってみたりするのがおすすめです。野菜を炒めるときに生のスパイスを加えるとより風味に深みが出ます。

スパイスをフル活用した料理を楽しもう

本書にはカレーだけではなく、インド料理の混ぜご飯のビリヤニや中華風の蒸し物、アップルパイなどのスイーツなどのレシピも掲載されています。本で学んだスパイスの特徴を早速活かした料理を作ることができますよ。ぜひ参考にしながら、スパイスをふんだんに使った本格的な料理を楽しんではいかがでしょうか?

writer / 凪 photo / 誠文堂新光社,Shutterstock

取材協力

スパイスの科学大図鑑
刊行:誠文堂新光社
定価:4,950円(税込)
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/cooking/54754/

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