ダウンジャケットは食器用スポンジで洗える!?　自宅でできる洗濯方法

布マスクやスニーカー、ダウンジャケットは家で洗うことができる？どのように洗えばきれいになる？洗濯王子・中村祐一さんがお答えいたします！

ファンデーションや口紅など、メイク汚れがつきやすい布マスク。でも、顔に直接装着するものなので、香料が強い洗剤で洗うのはできれば避けたいところ。

「おすすめは固形の純石けん。洗浄力が高いけれど生地はゴワつかないし、手洗いしても肌荒れしにくいんです。この固形純石けんを塗り込んで、歯ブラシの背でこすり洗いし、お湯で洗い流す。これですっきりきれいになりますよ」

衿、袖口やソックスなどの頑固な汚れがすっきり。下着やベビー服、スタイ、布おむつなどのデリケートな衣類の手洗いにも。シャボン玉スノール純石けん 180g￥140（シャボン玉石けんお客様相談室）

「使用する洗剤は、白いものをすっきりと白く洗い上げてくれる粉末洗剤。これを溶かしたお湯の中でブラシを使って丁寧に洗い、しっかりとすすいでください」

乾いた時に浮き出てくる黄色い輪ジミは、ソールと本体を接着している樹脂の糊が溶けて、徐々に染み出しているからとのこと。

「それを防ぐには、洗濯機で少し長めに脱水を。しっかりと水分を飛ばしてから干しましょう」

ダウンジャケットは水鳥の羽毛を使っているので、表生地が洗えるものであれば中性洗剤で洗濯することが可能。ドラム式の場合は手洗いコースで、タテ型の場合は服が浮いてしまうので、洗濯槽の中で押し洗いを。

「でも、僕のおすすめは食器用スポンジを使って洗うこと。洗剤を含ませて、洗車をするように全体を洗えばすっきり。あとはシャワーで洗い流し、脱水だけ洗濯機ですればOK。そして風通しの良い場所で乾かしたら、仕上げとして乾燥機に20分ほどかけるとふっくらとしますよ」

家できちんとお手入れしていたとしても、長期保管前にはクリーニングでプロの手に委ね、汚れを徹底的に落とすべき。そうすることで、お気に入りの衣類を長持ちさせることが可能に。

「家庭ではどうしても落とし切れない汚れはあります。それを残したままにすると、後で気づいても落ちにくくなるし、その部分だけ色落ちしやすくなったり、虫にも食われやすくなるんです」

クリーニング後は、しっかり防虫対策をしながら、湿気の高いところを避けて保管を。

「日光や蛍光灯が当たる場所での保管は、紫外線で衣類が日焼けするのでNG。また、防虫剤も樟脳やパラジクロロベンゼンなど、きつい匂いのもの同士を一緒に使うとシミになるので注意を」

ナチュラルな香りの防虫剤。かおりムシューダ BOTANICAL 1年間有効引き出し・衣装ケース用ラベンダー&ゼラニウム 24個入￥848（エステーお客様相談室 TEL：0120・145・230）

衣類防虫ケア natuvo クローゼット用 3個入￥798（アース製薬お客様窓口 TEL：0120・81・6456 ）

KUSU HANDMADE エコブロック4個パック￥476（中村 TEL：0952・44・2993）

なかむら・ゆういち長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。洗濯から考えるよりよい暮らしの提案を行い、「衣・食・住」における「衣文化」の革新に取り組む。「洗濯王子」の愛称で各種メディアに多数出演。

※『anan』2021年3月17日号より。写真・北尾渉イラスト・サヲリブラウン構成、文・野尻和代

（by anan編集部）