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近所に咲いても発表まだ?桜の「開花」はどんな基準で発表される?

  • 2021.3.13
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桜の「開花」基準は?
桜の「開花」基準は?

広島地方気象台が3月11日、桜(ソメイヨシノ)の開花を発表しました。気象庁がホームページで公表している「2021年のさくらの開花状況」によると、全国の観測地点で最も早いソメイヨシノの開花です。12日には福岡管区気象台も開花を発表しており、今後、関東地方や東海地方などで開花の発表が相次ぎそうです。

ところで、「開花」がまだ宣言されていない地域でも、すでに桜の花を見かけるケースがあります。「近所の桜は咲き始めているのに、開花が発表されないのはなぜだろう?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。桜の開花はどのような基準で発表されるのでしょうか。気象庁の担当者に聞きました。

「標本木」で5輪以上が目安

Q.桜の開花や満開を発表する際の基準について教えてください。桜がどのような状態となったときに「開花」や「満開」と発表するのでしょうか。

担当者「気象庁では、梅や桜などの植物の季節観測を行うにあたり、観測対象の木を『標本木(ひょうほんぼく)』として定め、標本木の生育状況を基準に開花などを発表しています。桜の場合、標本木で5輪から6輪の花が開いた状態となった最初の日を『開花日』、標本木で80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日を『満開日』として、それぞれ発表しています。

桜の標本木は、各地の気象台の周辺や神社の境内など全国58カ所に植えられており、東京の場合、靖国神社の境内に標本木があります」

Q.標本木はすべて「ソメイヨシノ」なのでしょうか。

担当者「標本木の樹種は基本的にソメイヨシノですが、地域によってはソメイヨシノが育ちにくいことがあります。そのため、例えば、北海道では、札幌、室蘭、函館を除く地域(稚内、旭川、網走、帯広、釧路)でエゾヤマザクラを標本木にしています。また、九州の一部地域(名瀬)や沖縄(石垣島、宮古島、那覇、南大東島)では、ヒカンザクラが標本木です」

Q.開花発表がまだ出ていない地域で、すでに桜が咲き始めている場合があります。同じ地域でも、桜が咲いたり咲かなかったりするのはなぜなのでしょうか。

担当者「川沿いや山沿いなど、桜の木が植えられている場所や環境によって桜の生育に違いが出てきます。そのため、お住まいの地域によっては、開花発表よりも先に桜が咲き始める場合もありますし、開花発表後もなかなか開花しない場合もあります」

今年は広島市が全国最初の開花発表となりましたが、近年は福岡市が最初という年もあります。鹿児島市など温暖とされる地域よりも福岡、広島などの開花が早いのは、鹿児島などの冬があまり寒くなくなり、休眠打破(秋に休眠状態に入ったソメイヨシノの花芽が、10度程度を下回る寒さにさらされることで目覚めること)がうまくいかなくなっている可能性が考えられます。地球温暖化の影響も指摘され、将来的にソメイヨシノが開花しない地域が増える可能性を指摘する専門家もいます。

今年はコロナ禍で、花見の際の宴会自粛も求められています。地球環境にも思いをはせつつ、静かに桜を楽しんではいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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