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パリの不用品事情(2) おままごと気分でヴィッドグルニエ

  • 2015.6.12
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6月。
フランスの子どもたちにとって学校が最後の1ヶ月。
学園祭があったり、学校の演劇やコーラスの発表があったり、もちろんテストがあったりとても忙しい時期。
そして、習い事の発表会もあるので、子どもも大人もヘトヘトな最近です。

そんな忙しい月なのに、週末は長い夏のヴァカンス前に不用品を一掃してヴァカンス資金の足しにしようと、ヴィッドグルニエ(フリーマーケット)が パリ中で開かれています。
ヴィッドグルニエは、カルチェによって特徴がすごく出るから面白い。

例えば先々週の日曜日、パリでもおしゃれ地区のシャロンヌ通り界隈の場合、ファッション関係者が多く出店していたようで洋服やファッション小物が充実していました。価格設定がちょっと高めかな? という印象。

人気ブランドに混じり、cosや日本でもおなじみのH&MやZARAなどもたくさん売られていました。

パニエに入れたりテーブルに畳んで置いたりハンガーに目玉商品を並べたり、見せ方が大事です。料金別に置いてあると見る方はとっても楽。アイテム別も見やすかった。

物の数に圧倒されてしまいがちだけど、100軒以上あるスタンドの中から掘り出し物を探すコツは。

コツ1:出展者の体型(サイズ)をチェック

コツ2:出展者の今日の服装をチェック

コツ3:何周も回る余裕があるときには、アイテムを絞って値段を確認してまずは一周。どのタイミングで買うか? この駆け引きもヴィッドグルニエの醍醐味ですね。

えッ? こんな物まで売るの? というアイテムが並ぶのもフランスならでは。

モノを大切にする国民性です。

そして、えっ! という物を買っていく人がいるのです。

この日はあいにく午後から雨模様。

なので、出展者の人たちは少しでも売ろうと、交渉するとすぐ値引きをしてくれました。


さて、先週の日曜日に我が家もヴィッドグルニエに参加しました。
まずは申し込みをします。
並ぶのが嫌いなフランス人も、この時ばかりはおしゃべりをしながら数十分並びます。
ちょっと珍しい光景。

毎年同じ時期に申し込みが行われるので、気をつけて街を歩いているとこんな貼り紙が貼り出されます。

この地区のヴィッドグルニエの特長は、公園が二つと学校と教会があるせいか、家族での出店が半分以上というアットホームな雰囲気。
そして、なぜか毎年お天気なのです。

出店準備。

エキスパートの親友の指導は「ガラクタも一緒に売ってみて! 掘り出し物ありそうってお客さんが思うから」

で、こんな燭台とちりとりも出してみることにしました。

埃かぶったそのままで。

当日は、番号で仕切られた幅2メートル、奥行き1,5メートルの場所に店を作ります。

今年もとってもよく晴れて、こんな人出!

大盛況。

友達同士で子どもだけのスタンドも目立ちます。
呼び込みがすごく、お客がいっぱい!
負けてはいられないと、我が子たちも頑張ります。

なんと、燭台も売れました。

びっくり。

自分たちのおもちゃが売れるとそのお金で他のおもちゃを買う。
そんなおままごと気分で1日過ごします。

我が家のスタンドの後ろの方で、自分のお小遣いで買ったゲームで早速遊びます。

そうすると不思議「そのゲームは売っているの?」と声がかかる。

実践して売るという手があったか!

それなら売りたいおもちゃでそこで遊んでみて、と子供たちに頼むと、あっという間に売れる。

面白い!

で、「やっぱりこれ売りたくないと」という敗者復活があったり。

そんなこんなで、我が家のモノは5分の4以上売れました。

今まで数回ここでスタンドを出したけれど、一番の売り上げでした。

その中で、超軽量のマクラーレンのベビーカーが売れていく時、ちょっと胸が痛みました。
いつも玄関の扉のところに置いてあったのに。
でも、たくさんの思い出は残っているので大丈夫。
「バイバイ、プセット(ベビーカー)」と次女が明るく送り出していたのが印象的。

捨てるのは簡単だけど、こうやってまた誰かに使ってもらえるのは嬉しいね、と子どもたちと話しながらの後片付け。
片付け出すと人が寄ってきてまた売れる。
これも面白い現象でした。

「ママン、また秋にやろうね」と子どもたち。
よし、秋に向けて不用品を整理していくぞ!
と、親子でヴィッドグルニエにハマったのでした。


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子どもの不用品はどこへゆく? http://column.madamefigaro.jp/paris/enfant/post-678.html

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