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【SHOCK EYEの神社習慣】僕が2時間かけても通う「太古の森に癒される神社」

  • 2021.3.4
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神社のイメージを変えた、神秘的な「鎮守の森」

常陸一宮・鹿島神宮は、これまで何度も訪れている大好きな神社だ。そして、僕が初めて一人で遠出をした神社でもある。

それまでも神社巡りはしていたけど、わざわざ車を飛ばして出かけていった神社はここが最初。その時に、すぐ行ける場所にはないってことも大事だなと思った。都心から2時間はかかるこの距離が、目的地への期待をいっそう高めてくれる。さらにいざ着いて、その期待をはるかに超える神社を目の前にした時は本当にテンションが上がったから。

僕はここの鎮守の森にすっかり魅せられてしまった。

ふつう、僕らが神社と聞いて思い浮かべるのは、まず鳥居があって、その先は玉砂利と石畳の敷き詰められた境内。社殿の前に賽銭箱があって僕らはそこで手を合わせて、という景色だと思う。でも鹿島神宮はそれだけじゃなかった。

立派な本殿の先に広がる鎮守の森。明治神宮を造営する際にそのモデルになったという、由緒ある美しい森だ。その中の参道をゆっくり歩いていくと、どこか人を寄せ付けない神秘的な雰囲気の中に、奥宮の古いお社が静かに建っている……。その素晴らしさに、僕は完全にくらってしまったんだ。

森や自然と共存している神社は他にもたくさんあることを、今なら知っている。でも、その入り口となったのは間違いなくこの森だ。「どんな神社が好きですか?」と聞かれて、今の僕が答える感想をすべて満たしている場所。鹿島神宮は僕にとって、好きな神社の一つの軸になっていると思う。

あの日感じた気持ちが、今の僕の原動力

だけどこの時、僕はひとつの疑問を抱いた。なんでこんなに静かなんだろう?って。静かで落ちついているのは嬉しいことでもあるんだけど、これだけの歴史と規模があるなら、神社の周りもふくめて普段からもっとたくさんの人で賑わっていてもいいのに、とも思ったんだ。初詣のときはもちろんすごい人手だというけれど、こんな静かな日もあるってことだよね。

僕は神社の格式とかをそこまで気にするほうではないけど、それでいったら鹿島神宮はとても格式のある神社だ。御祭神は、日本神話や古事記にも登場する日本建国の神・武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)。創建は初代神武天皇の時代で、その歴史はゆうに2000年以上。古神道の祭祀の形を今に残す、全国で最も古い神社の一つでもある。

こうして由緒をちょっと紹介しただけでも、すごい神社だということがわかってもらえるだろう。だけどこれを読んでる人の中でも、行ったことがある人はそんなに多くないと思う。それってすごくもったいないし、同じように、素晴らしいものを持っているのにあまり知られていない神社は全国にまだまだあるんだよね。

神社に救われた僕としては、これをどうにかして変えていきたいんだ。もっとたくさんの人に魅力を知ってもらって、神社も街ももっと元気になってくれたら。思えばあの時の違和感が、今の活動の原動力になっている。

だからこそ、ふとした時の心のざわめきは大切にしなきゃいけない。自分の心の動き一つひとつに目を向けることで、自分の進むべき道が見えてくるかもしれないよ。

<column>「奥宮」とその横の参道が一番好きな場所

本殿左手から始まる長い参道を進んだ先にあるのが奥宮だ。鹿島神宮のかつての本殿で、将軍・徳川家康が奉納したという社殿も、深い森に囲まれた厳かな雰囲気も最高。ここからさらに奥へ進む参道のあたりが、鹿島神宮の中で僕が一番好きな場所。社殿すぐ後ろの木を眺めていると、正直、何時間でもいられる気がする(笑)。奥宮の社殿は横から見た姿がまた素晴らしいから、参道を通る時も見逃さないでね。

<Data>
今回、参拝したのは……

【鹿島神宮】(写真は奥宮)
茨城県鹿嶋市宮中 2306-1
HP:http://kashimajingu.jp/
御祭神:武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)

【SHOCK EYEプロフィール】
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNとともに「湘南乃風」を結成、2003年デビュー。2011年にはポルノグラフィティの新藤晴一らとTHE 野党を結成。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(ともに講談社)がある。インスタグラム上で、Shrinegramという、オンラインでの会員限定コンテンツも人気。
Instagram:@shockeye_official
Twitter:@SHOCK_EYE_

撮影/大坪尚人(弊社写真部)スタイリング/渕上カン ヘアメイク/大島千穂 取材・文/山崎恵 企画/黒田剛

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