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実はロマンチスト? 赤ちゃんが“たそがれ泣き”をする原因と対処例

  • 2015.6.10
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【パパからのご相談】

2か月になる息子のたそがれ泣き(?)に悩んでいます。仕事柄、夕方頃に帰宅します。ここ数週間、帰るといつも息子がギャン泣きしています。妻に、「なぜ泣いているのか」と聞くと、「たそがれ泣きだって。 どこか悪いわけじゃないから、大丈夫!」と答えるだけで、かまわず家事をしているようです。日中、息子の世話をしているのは妻ですので、彼女は赤ん坊の泣き声にも慣れているのか、あまり動じていませんが、たそがれ泣きをしている息子は心配になるほど激しく、真っ赤な顔になって泣いています。何かしてあげなきゃいけないのではないか、放っておいていいものなのか、こんなに泣いて、近所に虐待だと思われるのではないか…、と、息子が泣いている間は不安が尽きません。

●A. 子どもの“たそがれ泣き”は世界共通!?

ご相談ありがとうございます。ママライターの木村華子です。

お仕事で家を空けている間、赤ちゃんと触れ合う時間のないパパにとって、慣れない赤ちゃんのギャン泣きはビックリ&心配でいっぱいかもしれませんね。

奥様がおっしゃる、“たそがれ泣き”とは、なぜか決まって夕方頃に赤ちゃんが突然泣き始めることを指す言葉です。実は、この現象は日本国内だけではありません。海外では、“コリック”とも呼ばれ、世界各国の赤ちゃんが夕方ごろから泣き始めるのです。

“たそがれ泣き”または、“コリック”の研究はあまり盛んではありませんので、その原因や具体的な改善方法については、未だ判明していません。これを前置きとして、今回は“たそがれ泣き”のさまざまな原因を紹介し、いかにわが子の“たそがれ泣き”と付き合うかを考えてみようと思います。

●“たそがれ泣き”の主な原因4つ

上記の通り、“たそがれ泣き”が何故起こるのか、明確な原因は判明していません。しかし、その原因にはさまざまな説があるのです。

●(1)ママが忙しそう!

夕方、“たそがれ泣き”の時間は、主婦にとって大忙しの時間と重なります。ベランダの洗濯物を取り込んで、畳んで、しまって、夕食の準備をして……。そんな忙しいママの雰囲気を、一緒に過ごす赤ちゃんは敏感に感じ取っているのではないか? という説です。忙しいママの注意を引こうとしているのかもしれません。

●(2)なんだか、体が疲れたよ!

「疲れて泣くなんて!」と大人は笑ってしまいそうですね。しかし、当の赤ちゃんにとって慣れない疲労感は不快そのものです。1日の疲れが夕方に現れ、「疲れちゃったよ!」と泣いているのでは? と唱える人達もいます。

●(3)……(本当にたそがれている)

本当にたそがれているのでは? という説もあります。夕方のうらさびしい雰囲気を感じているのだとすれば、赤ちゃんって案外ロマンチストですね。

●(4)乳児疝痛(ようじせんつう)でお腹が痛い!

1967年に発表された『Wessel診断基準』によると、健康で十分な栄養を取っているのにもかかわらず起こる赤ちゃんの大泣きが以下の条件に当てはまる場合、それを“乳児疝痛”と呼ぶと定義されています。

・1日3時間以上

・週に3日以上

・その症状が3週間以上続く

赤ちゃんの腸内細菌のバランスを整えるサプリメントもありますが、その反面、“サプリメントの利用に大きな効果があるわけではない”という研究結果もあります。

他のものよりも具体的に感じるこの説ですが、実は乳児疝痛についてもまだまだわかっていない点が多くあるようです。

●たそがれ泣きへの対処は?

このように、赤ちゃんの“たそがれ泣き”の原因にはさまざまな説があります。しかし、これらの説も研究も、まだまだ明確な原因や具体的な対処法を見出すには至っていないようです。

「一過性のものだから、心配しなくてもいい」と考えている方が大半で、この意識こそが“たそがれ泣き”研究が進まない理由になっているのかもしれませんね。心配することではないから、調べるまでもないのかもしれません。

しかし、現に赤ちゃんは“たそがれ泣き”をしています。なんとかしてあげたい親心は変わりません。それでは、世間のママたちはどのようにして“たそがれ泣き”と付き合っているのでしょうか?

・『おんぶ紐でおんぶしたまま家事をしています。抱っこされたりおんぶされている間はおとなしくしてくれます』

・『たそがれ泣きをしている日は、お昼寝が少ないような気がして以来、お昼寝をしっかりさせて、夕方に疲れが来ないように注意しています』

・『おっぱいも飲まない、オムツも汚れていない、体に異常もない、それでも泣きやまないときは、泣かせたままにしています』

・『泣き始めると一旦家事をストップさせて、あやしています。忙しいけど、さみしい思いをさせないようにしてあげたい』

・『理由の分からないギャン泣きには、泣きマネで返しています。赤ちゃんと張り合って泣きマネをしていると、不思議そうに泣くのを止めてくれることもあります』

・『家事をしながら、「うんうん、そうだねー」とか、「ちょっと待ってねー」と声をかけています。たそがれ泣き自体に心配はしていないのですが、完全に無視っていうのもできないし、かといって家事を止めることもできないし……』

・『日中、赤ちゃんの機嫌がいいうちに、夕食の下ごしらえや乾いた洗濯物をたたんでおく。泣くのは仕方がないので、こちらが生活リズムを合わせています』

おんぶ紐で対策しているママはやはり多いようですね。また、ご相談者様の奥様のようにドーンと構えている方もいらっしゃいました。赤ちゃんの体が健康なのであれば、ママやパパのストレスにならない付き合い方を見つけてみるべきなのではないでしょうか?

●パパ・ママのストレスへの配慮も必要です

海外で発表された研究結果で、『赤ちゃんが泣きやまないことがストレスになり、思わず赤ちゃんに手を上げてしまいそうになったことがある』と答えたママは、なんと96%にものぼることがわかっています。

「なんで泣き止んでくれないの!?」「泣きたいのは、こっちだよ!」

そんな風に思い詰めた経験は、おそらくほとんどのママが経験していることでしょう。赤ちゃんの体に問題がないのであれば、ママ自身のストレスへの配慮も必要なのではないでしょうか?

そう考えれば、ご相談者様の奥様にとって、ドーンと構えることが一番の解決方法だったのかもしれませんね。日中の家事・育児で、奥様は自分と赤ちゃんにストレスの少ない方法や姿勢を見出すことができたのでしょう。

お腹が空いているわけでもない、オムツも汚れていない、発熱もなく、健康状態にも問題がない様子……。それでも泣きやまない! そんなときに、パパもどうか自分を苦しめず、育児を楽しめるような付き合い方を模索してみてください。

「近所迷惑になるんじゃ?」と感じているのであれば、パパが抱っこしてみる、あやしてみる、できるところから始めてみましょう。

【参考リンク】

・夜泣きの弊害 | BioGaia

●ライター/木村華子(ママライター)

第一子出産を皮切りに、20代後半のほとんどを妊婦生活で過ごす。自然分娩で生まれてくれた長男の後、胎盤剥離や卵管結紮など、出産での様々なトラブルやアクシデントを経験。現在は日々慌ただしい育児で経験値更新中。3人の子供達と、何考えてんのか分からない旦那様、そして自分を含めた5人の胃袋を満たすため、家事の傍らライター業をはじめました。ガーデニング、家庭菜園、料理、絵、カメラ、お酒、あとは裁縫編み物手芸工芸と、手当たり次第に手を出すチャレンジャー(飽き症)。「お母さんが楽しくないと、楽しい家庭にならんでしょ!」をポリシーに、今日も楽しく育児しています。

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