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水分をしっかり摂れている? 1日に必要な水分量と計算方法

  • 2021.2.21
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細胞が機能するために不可欠な「水」。ホルモンの働き、神経伝達物質によるメンタルの働き、エネルギー代謝、免疫の働き、活性酸素の除去、解毒など、体のすべての働きは、水があるからこそ成り立っている。どんなにバランスの良い食事をしたり、運動をしたりしても、水が不足していては健康も美容も維持できない。「水の必要量はその日その時のさまざまな条件によって変わります。完璧な方程式はありませんが、目安を知れば日常に活かすことができます」と話すのは、医師で予防医療に詳しい桐村里紗さん。今回は1日に必要な水分量と、水を飲むのが苦手な人でも水分を補える方法などを伺った。

1日に“最低限必要”な水分量は?

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健康な成人(25~55歳)の場合、1日に最低限必要な水分量の簡易計算法はこちら。

体重(kg)×約35(ml)=1日の必要水分量(ml)

「体重が増えれば増えるほど、必要な水分量が増えます。その理由は、体重が多いほど体の表面積が増え、皮膚から蒸発していく水分が増えるため。

たとえば、体重50gである場合、1,750mlが1日に口から摂るべき水分の最低量となります。この量をすべて飲料で摂取しなくてはいけないというわけではなく、食事に含まれる水分量も合わせた量になります」

飲料から摂るべき1日の水分量は?

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食事の水分量は、洋食よりも和食のほうが多いんだとか。

「パンのようにパサパサした穀物よりも、ごはんや麺類のほうが水分を多く含みます。また、和食であれば味噌汁のように一汁がつくことが多いため、水分量も上がります」

洋食の場合の目安(水分少なめのメニュー)

「1日の必要水分量のうち、20〜30%が食事由来。残りの70〜80%が飲料由来とされています。体重50kgの場合、1日1225〜1400ml を飲料から摂る計算になります」

和食の場合の目安(水分多めのメニュー)

「日本人を対象とした明確な研究はありませんが、水分の多い穀物に汁物がつく食事の場合、食事由来と飲料由来の割合はおおよそ5:5とされています。体重50kgの場合、1日875mlを飲料で摂取することになります」

洋食でもスープとパスタなどの水分を多く含むメニューや、和食でも汁物がなく水分が少なめのメニューであれば、その時々で飲水量を変えてみて。

これは、あくまでも最低量。ここに条件が加わって、必要水分量が増えていく。

体の水分のインアウトバランスを整える

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水分のインアウトバランスが整っていれば、体は一定の水分量を保つことができるという。

(A) 体から出ていく水分

尿や便などで出ていく水分

皮膚から汗として出ていく水分

呼気と共に出ていく水分

(B)体に入る水分は

食事に含まれる水分

飲料に含まれる水分

代謝水:細胞の活動で体内で生まれる水分:約300ml

前出の簡易式で計算したのは体に入る水分のうち、食事と飲料に含まれる水分の最低量。水分のインアウトバランスを整えるには、下記であればOK。

(A) 体から出ていく水分=(B)体に入る水分

「尿や便、汗などの量が多く、出ていく水分量が増えれば、その分、水分を多く摂る必要がありますね」

水分を多く摂る必要があるのはこんなとき

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・排泄が増える

たとえば、お腹を下してしまったとき。排泄とともに水分が失われるので、その分水分を補給する必要がある。この際、カリウムも一緒に失われるので、経口補水液などで補おう。

・運動量が多い

汗をかく活動をする場合は、当然水分補給が必要。運動前後だけでなく、運動中もこまめに補給しよう。発汗が多いと塩分も一緒に失われるけれど、スポーツドリンクは糖分が多いので飲むのをおすすめしないそう。「食事で塩分が摂れていれば、飲料は水であっても構いません」

・入浴などで多く発汗する

入浴や岩盤浴などで発汗量が増える場合も、前後最中にこまめに水分補給しよう。

・高温の環境

じっとりと汗をかく日本の夏だけでなく、カラッと湿度の低い環境でも気温が高ければ汗をかく。湿度が低いとすぐに汗が乾くため気が付きにくいが、この場合にもこまめに水分補給を。同様に、気温が低い冬も皮膚や呼気から気付かぬうちに水分が蒸発しているので、水分補給は行って。

・妊娠中・授乳中

「妊娠中は血液量が増えるうえ、羊水に水分が必要です。なおかつ汗をかきやすいため、とく妊娠後期には赤ちゃんも1日500ml程度の羊水を飲み始めます。目安としては、普段より500〜1000ml程度、水分を多く摂取して下さい。授乳中、赤ちゃんが飲む母乳の分、水分を多く摂る必要があります」

赤ちゃんが母乳を飲む量の目安は、体重1kgあたり150ml程度。

水は“こまめに”飲むことが大切

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水分を摂るとき、一気飲みはしないようにしよう。

水を一気飲みしても、体に定着せず、尿として流れてしまいます。水分はこまめに摂取することが大事。汗などで多く出てしまう際には、多めに補給するようにしましょう」

1日に飲料として1Lの水分を摂る場合、

朝起き抜け:200ml(コップ1杯程度)昼食まで:300ml昼食後〜夕食:300ml夜:200ml(コップ1杯程度)

「上記を目安に、ちびちび飲むといいでしょう。もちろん入浴などで汗をかいたら、コップ1杯程度の水分を追加して下さい」

カフェイン入り飲料の場合は?
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水は飲めないけど、コーヒーなら飲める。カフェインが入った飲み物では意味がない?

「コーヒーは利尿作用があるから水分補給にならないのでは? と、悩んでいる方に朗報です。米国医学研究所(Institute of Medicine:IOM)の研究発表によると、常識的な量のカフェイン入り飲料を摂る場合、1日に必要な水分量の補給に有用であると報告されています。なぜならば、3~5日間カフェインを定期的に摂取すると、カフェイン耐性を獲得し、利尿作用が働かなくなるからとされています」

ただし、摂りすぎはNG。世界的に、平均的なカフェインの1日摂取上限は300mgまで。コーヒーであればマグカップ2杯。紅茶であれば、4杯程度まで。

水分が飲めない人は食事から摂取しよう

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「水分を摂るとお腹がいっぱいになってしまい、苦手な人もいると思います。その場合は、食事から水分を補いましょう。水気の多い大根や葉物野菜、果物、また、味噌汁やスープなどの汁物から水分を補給することができます」

水分は呼吸と同じくらい、生きていく上で欠かせないもの。生涯の健康と美容のために、今から適正な水分の摂り方を身に付けよう。

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