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ケイト・モス、ヌードを絶対条件にしているフォトグラファーもいると警鐘を鳴らす

  • 2021.2.20
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カリスマモデルとして長きにわたって第一線で活躍を続けているケイト・モスが、キャリアの初期に体験した「ひどく不快」に感じた写真撮影を振り返り、若手の女性モデルたちにとっては「恐怖を覚えることもある」と警鐘を鳴らした。(フロントロウ編集部)

ケイト・モスが「不快だった」という撮影を振り返る

2020年10月には、カルチャー誌Dazedなどで知られるDazed Mediaの創設者であるジェファーソン・ハックとの間にもうけた18歳の娘であるライラ・グレースが、ミュウミュウの春夏コレクションでモデルとしてデビューしたことも話題になったトップモデルのケイト・モス(47)。

画像: ディオールのショーに共に出席したライラ・グレース(左)とケイト・モス(右)。
ディオールのショーに共に出席したライラ・グレース(左)とケイト・モス(右)。

14歳でモデルとしてのキャリアをスタートさせ、現在までファッション業界を代表するトップモデルとして活躍を続けてきたケイトだけれど、今回、英Reader's Digestとのインタビューでキャリアの初期には「ひどく不快に感じた撮影」をいくつもこなしてきたことを告白した。

ケイトは具体的な事例には触れなかったものの、「みんなモデルのキャリアの長さは理解していると思うし、若くして(キャリアを)スタートさせているという事実がある」と、モデルの多くが若い頃からキャリアを始めることや、モデルとしてのキャリアがそう長くはないことを理由に、モデルたちが快くは思えない撮影も受けざるを得ない状況になっていたことを示唆。

「私の場合はそうだった。ヌードの要素がないと撮影に同意しないようなフォトグラファーたちだっていた。当時はそれがそれはよくあることだったし、今でもそう」と、今でも撮影の絶対条件にヌードをあげているフォトグラファーが存在していると明かした上で、「若い女性にとっては、恐怖を覚えることもある」と、キャリアのために撮影を断ることを選べないような若い女性モデルたちには脅威になっていると警鐘を鳴らした。

ファッション業界で問題視されている女性モデルのヌード撮影

1992年にヌードで臨んだカルバン・クライン(Calvin Klein)のキャンペーン広告でモデルとして一躍その名を世間に広めたケイトだけれど、彼女はこれまでにもいかにヌードの撮影が不快だったかについてインタビューで打ち明けてきており、2012年には、17歳の頃に臨んだその撮影について、「メンタル面を気づかってくれる人はいない。やらなければいけないっていう巨大なプレッシャーがあって、私はまだ幼かった。嫌だったの。だけど仕事だったから、私はやらなければいけなかった」と英The Independentに明かしている。

画像: ファッション業界で問題視されている女性モデルのヌード撮影

また、2018年にアメリカのテレビ番組に出演した際には、「やりたくないと思うことはやる必要がない」と若手のモデルたちに向けてアドバイスを送り、娘ライラについては「娘には(ヌードでの撮影は)させない」とキッパリ断言した。

ファッション業界を中心としたショービズ界では、女性のヌード撮影がたびたび問題視されてきており、モデルエミリー・ラタコウスキーは昨年、過去に有名フォトグラファーのジョナサン・レーダー氏から性的暴行を受けたことを告発している。

そうしたなかで、ジョルジオ・アルマーニ(GIORGIO ARMANI)の創設者でデザイナーのジョルジオ・アルマーニは昨年、女性モデルたちがヌードでキャンペーンのモデルをさせられている現状について、「私に言わせればレイプです。不適切です」と強い言葉で非難。

一方で、セックスシーンの撮影方法がたびたび問題視されてきた映画業界でも近年、インティマシー・コーディネーターと呼ばれるセックスシーン専門のコーディネーターがセックスシーンの撮影時に起用され、シーンの撮影をサポートする機会が増加。ショービズ界全体では少しずつではあるが状況は改善されつつあるものの、若手モデルたちが不快な仕事を断れるような状況が整うには、まだまだ改善されなければいけない部分が多分にありそう。(フロントロウ編集部)

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