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自己肯定感が低くなる!? 夫婦ゲンカが子どもの心に悪影響なワケ

  • 2015.6.10
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【パパからのご相談】

先日、妻とケンカ中に、小2の息子が泣きながら止めに入ってくるという、親として情けないことになってしまいました。それからというもの、息子は毎日、私たち夫婦がケンカをしていないかチェックしてきます。子どもにとって親のケンカは教育上良くないのでしょうか?

●A. 親のケンカは、子どもの心に少なからず影響を及ぼします。

ご相談ありがとうございます。メンタルケア関連を中心に執筆をしているフリーライターの桜井涼です。

夫婦になると、さまざまなことが理由でケンカになってしまいますよね。これは、ほとんどの家に当てはまるのではないでしょうか。犬も食わない夫婦のケンカですが、子どもの心には少なからず影響を及ぼしているのです。

ご相談者様も、自分の子ども時代を思い出してみてください。親がケンカしている声や姿を見るのが嫌ではありませんでしたか? 私は、すごく嫌でした。自分のことではないのに、自分がケンカの真ん中にいるような感覚がしたものです。

お子さんはそういった思いをしたために、泣きながらケンカを止めに入ったのでしょう。子どもの心は繊細です。できるだけケンカしている姿は見せないようにすることが大切だと思います。

●両親のケンカを見せることが良くない理由

子どもは、「お父さんとお母さんには仲良しでいてほしい」という願望を持っています。どちらのことも大好きだからです。子どもは親を養育者と無意識の中で感じたときから、親が一番大切な存在になります。

その二人がケンカをすると、悲しい思いをします。ここで終わればいいのですが、気持ちというものはそうはいきません。親がどんな理由でケンカを始めたってケンカの現場を見たら、「自分が悪い子だからお父さんとお母さんがケンカしている」と考えてしまいます。そうやって自己肯定感が低くなっていきます。

こうなると、自信をなくしてしまったり、考え込んでしまうようになってしまいます。そのため、できるだけケンカしているところを見せないようにしてあげてほしいのです。

●子どもは大人が思っている以上にいろいろなことを考えています

普段、子どもは平気な顔をして生活しているように見えると思いますが、心の中は不安に怯えていることが多いです。自己肯定感の低くなってしまった子どもは、「お父さんとお母さんのケンカの原因は自分にある」と考え続け、大きくなっても心に傷が残ってしまいます。

この傷が深くなると、リストカットや恋愛依存、性依存といった愛情に飢えた子どもになってしまいます。ここまでひどくなってしまわなかったとしても、心に傷を負ってしまっている事実はなかなか消えません。

また、夫婦ゲンカの中で暴力的な行為をしてしまった場合は、子どもに心の傷を与えるだけでなく、「お父さんとお母さんのように叩いてもいいんだ」という間違ったイメージを植え付けてしまうことにもなります。

本来であれば、暴力はいけないことだと教えることころが、マネさせることになってしまうのです。

●ケンカの後は仲直りしたことを子どもに伝える

「これじゃあ、ケンカどころか子どもの目ばかり気にして話もできなくなる」と思われるかもしれません。

時にはケンカになってしまうことは当然あると思いますし、仕方のないことです。大事なのは、ケンカをした後です。子どもに見られてしまった、声を聞かれてしまった、止めに入ってきたということがあったら、「お父さんとお母さん、ケンカしちゃった。でも、もう仲直りしたよ!」というように声をかけてあげてください。

これだけで、心の傷は癒やされるんです。子どもが心から安心できるよう、このくらいは気を使ってあげることが大切です。

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子どもにとって親は本当に大事な存在で、いつも仲良くしていてもらいたいと思っています。全ての子どもが“メンタル面が弱い”わけではありませんが、発達途中にある心は傷つきやすいです。子どもを守ることは親の責務です。どうかお子さんの気持ちを大事に、必要なときはフォローをしてあげてほしいと思います。

【参考リンク】

・夫婦げんかが子どもに与える影響VI : 父親に対する調査結果 (2) : 夫婦げんかに対する子どもの反応と夫婦げんかに対する考え方 | CiNii(PDF)

●ライター/桜井涼(フリーライター)

新潟県佐渡島出身。親が転勤族だったため、幼少期より引越し・転校を多数経験しました。母親が病弱だったこともあり、「地球が滅亡しても生きていける!」と呼ばれている父の元、家事からサバイバルまでを様々経験してきました(そのワザが震災時に大活躍!)。4人兄弟の長として奮闘してきましたが、現在は、2児の母をしています。妊娠中と出産のハプニングを乗り越え、今はフリーライターとして活動中です!

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