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自分に自信のない男性は「愛されないと自分の価値を確認できない」からうまくいかない

  • 2021.2.16
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好きな人から愛されることは、誰にとっても大きな喜びですよね。ですが、自分に自信がない男性は「相手から先に愛されないと好きになれない」など、恋愛を前向きに楽しむことができません。相手任せの恋愛がうまくいくはずがなく、最後はまたひとりぼっちになってしまう弱い男性の恋愛パターンについて、お話しします。

■「好かれていないのに努力したって、意味がないよね」

ある男性の話です。

40代半ばになるまで女性と付き合ったことがなく、セックスの経験も風俗だけという彼は、「女性と良好な関係を築く」ことができずにいました。

これでまでの恋愛といえば、

・何度も目が合うだけで「好かれている」と思いこむ
・笑顔で会話してくれるから「好かれている」と思いこむ
・LINEが続くだけで「両思いだ」と思いこむ
・誘われるから「俺に気がある」と思いこむ

のように「確信を得ないもの」で突き進んでしまうことがほとんど。大丈夫だろうと思って告白しても、相手からの返事は「NO」で肩透かしをくらってばかりでした。人と関わりたい、女性と親しくなりたい気持ちは人並みにあるのに、すべて「相手が先」であることが、彼の恋愛がうまくいかない原因です。

「背は低いしブサイクだし、年収は300万円。こんな俺じゃ、まともに相手にされないだろう」
「女性の気持ちがわからない。期待してもいつも裏切られてばかり」

という諦めが、年を重ねるにつれて、彼の中から自信を奪っていきました。自分からアプローチしても、うまくいかないならつらいだけ。これ以上惨めな思いはまっぴらごめんだ。

そう思う男性の口から出る言葉は、

「好かれていないのに努力したって、意味がないよね」

でした。

だから、まず相手の気持ちを前提にする。相手が先に自分のことを好きになってくれたら、俺も好きになる。それなら傷つかないから。受け入れてもらえるから。好意を寄せる女性が現れても、自分から好きと伝える前に相手の気持ちを探る。もっと好きになりたい、もっと関わりたい心にブレーキをかけ、まず相手から好かれることを望む。

好かれたいなら、自分を知ってもらう努力をしないと良いつながりは持てません。お互いのことを打ち明けて、理解していって、恋心は育ちます。でもこの男性は、その努力を放棄して「まず好かれてから自分のことを見せる」ことしか考えていませんでした。

■相手の行動を待たないと動けない

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そんな男性にも、好意を持つ女性が現れます。

その女性は、男性の年収や肩書きには興味がなく、純粋に中身を見ていいなと思っていました。彼女からの連絡が増え、ランチしたりドライブしたり、楽しい時間が彼の心を刺激します。

「俺に好意を持ってくれているんだろうな」とは普通に感じるし、自分も彼女のことを好きになっている。

ですが、問題はこれから。これまで自分から女性にアプローチしてこなかったので、彼女にどうやって好意を伝えれば良いのか、また彼女の気持ちをどう受け止めれば良いのか、男性にはわかりませんでした。女性のほうは、「一緒にいて楽しい」「次はあそこに行こう」と彼に関わりたい気持ちを伝えることで、好意を受け取ってほしいと思っていました。

そして、自分に好意を持ってくれるなら、きっと彼からも誘いがあるだろう。応えてくれるだろうという期待も持っていました。

ですが、関係は一向に進みません。いつも声をかけるのは私から。誘えば来てくれるけど、ご飯を食べたらそのままバイバイだし、もっと一緒に過ごしたい素振りもない。「誘ってくれてありがとう」「楽しかった」とは言われるけど、自分が動かない限り彼からのアクションはない。

物足りなさと不安を覚え、告白もできないし彼が何を考えているかわからない。「常に受け身でいたい人なんだな」と実感することで、自分とは合わないかも、というつまずきを抱えてしまいます。

毎回こちらが誘う側になるのではなく、たまには彼からも気持ちを伝えてもらいたい。もし好きでいてくれるなら、それを実感させてほしい。そう思っても、肝心なところで「決定打」を避けようとする男性の姿に、女性の恋心は少しずつ萎んでいきました。

■「先に俺を愛さないと愛してやらない」という“脅迫”

一方、男性のほうは女性のそんな不安は何も届いておらず、ひたすら「好意を見せてもらうこと」に執着していました。誘ってほしい。俺に好意があると伝えてほしい。そうすれば俺も応えられる。好きになることができる。本当は、ランチが終わってすぐ解散ではなくて「もう少しドライブでもしない?」「うちで映画でも観ない?」と誘いたい。

でも、もし断られたら。嫌な顔をされたら。
傷つくのは嫌だ。だから彼女の愛情に乗っかりたい。

彼は彼女から誘われても自分がクルマを出すこともなく、いつも彼女の送迎に甘えていました。「俺のことが好きならそうするはず」と思っていて、そうしてくれる彼女に安堵を覚え、だから遠出するときも運転を代わることもなく、ランチ代を出すこともしませんでした。

対等なつながりではない。

いつしか、彼女は男性との関係を負担に感じるようになります。いつも私ばかり。この人は、たぶん私のことは好きなんだろうけど、決して私を大事にしてくれているわけではない。「いつもありがとう」とは言ってくれるけど、それだけ。たとえば、「クルマを出してくれているから、ランチは俺が払うよ」「運転は俺がするよ」でもあれば、女性の気持ちは全然違ったものになっていました。

そろそろ終わりにしよう。女性は落胆しながらそう決めます。

女性が自分から離れていく気配を感じた男性は慌てます。

「どうして? 俺のことが好きじゃなかったの?」
「俺、何か悪いことしたっけ?」
「何もしていないのに、どうして離れていくの?」

彼女の言葉が他人行儀なものに変わっていくのを感じるたび、絶望が彼の心を苦しめました。

何でだよ。俺と別れてもいいのかよ。

すでに「ほとんど付き合っているのも同然」と思っていた男性は、彼女の悩みがまったく理解できなかったのですね。彼女からの好意を感じていたからこそ、離れようとする女性の姿は彼にとって「裏切り」でした。

そして行き着くのが、

「俺を好きにならないと、愛してやらない」

という“脅迫“です。

あくまでも自分から“先に”愛情を伝えることはなく、女性からの決定打を待つ。そうしないと愛せないから。そうしないと「彼女にとっての俺の価値」を実感できないから。離れていこうとする彼女に、彼は強い怒りを見せました。

「離れていきたいなら、どうぞご自由に」
「別のあなたのことなんて好きじゃないし」
「あなたがいなくても俺は平気だし」

これらの言葉は、すべて

「どうか俺を捨てないで」
「俺のことが好きだと言って」
「俺はあなたのことが好きでたまらないんだ」

という彼の心の悲鳴です。

素直に言ってしまうと、もし違ったら痛みを負うことになる。またつらい気持ちを味わってしまう。

だから、先に愛してると言ってくれ。この「甘え」を目の当たりにした女性は、その場で男性との縁を切りました。どこまでも自分の気持ちを前提にしないと関われない男性など、女性にとって愛する対象ではありません。

恋愛はお互いが対等な気持ちで向き合うもの。ふたりで愛情を育てていくもの。こちらを傷つけることで、すがることを強制されるなど、女性にとっては「まともじゃない」としか言えませんでした。

■「愛情の出し惜しみ」が自分に自信のない恋愛を招く

この男性は、「愛情の出し惜しみ」がさらに自分の自信を奪うことに気づきません。「好かれていないのに、努力したって無駄だよね」と言えてしまうことこそ、男性の弱さ。

ただ愛されることだけを望んでも、何もせずに居心地の良い関係が手に入ることなどありません。それが現実です。堂々と「好きだ」と伝えることで、お互いに心を開き、幸せなつながりを維持していけることを、この男性が学ぶ機会があれば良いなと思います。

また、こんな男性を好きになってしまったら、「愛情を前提にする関係はまともじゃない」ことをはっきり伝えましょう。あくまで対等に向き合いたい。その意思を伝えることで、男性が自分の「甘え」を振り返るチャンスにもなります。

伝えることも受け取ることも、勇気がいります。

その努力こそ、愛情を深めるためには必要不可欠であることを、忘れずにいたいですね。

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