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客足が絶えない間口がたった1mの「地粉のぱん 工房 黒猫堂」

  • 2015.6.9
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福岡市の中心部にほど近い商店街、警固本通りにある「地粉のぱん 工房 黒猫堂」。マンションの1階、間口1mほどの小さいパン屋さんながら、開店時から客足が途絶えることがありません。その人気の秘密……気になりますね。

黒猫を描いた手作り看板が目印

地下鉄赤坂駅から歩いて10分ほど、マンションの1階にある「地粉のぱん 工房 黒猫堂」は、間口がわずか1mほど。普通なら、うっかり見過ごしてしまいそうな小さな小さなお店ですが、赤い屋根と黒猫が描かれた手作りの看板が目を引いて、「何があるのかな」と好奇心がくすぐられます。

じつはこのお店、朝8時半の開店から夕方6時の閉店まで客足が途絶えない知る人ぞ知る人気のパン屋さん。口コミが広がって、遠方からわざわざ足を運ぶお客さんもいるほどです。

日本の家庭の味がパンに

「子ども時代、母親がつくった焼き立てパンとコーヒーを楽しむ時間が一番好きだった」と笑顔で話すのは、店主の大村なおこさん。そんな大村さんがつくるパンは、どこか懐かしく、見た目は素朴でも栄養バランスまで考えられた”日本の家庭の味”がベースです。

たとえば、信州の「おやき」のようなパリッとした食感とルックスの惣菜パン。ひじきの煮物をパンで包んだ「ひじきれんこん」(160円)、ポテトサラダがぎっしり入った「ポテサラぱん」(180円)、ししゃも1匹をパン生地でくるりと巻いた「ししゃもぱん」(190円)などは、どれも家庭の食卓に出てくる定番おかずとパンを組み合わせた黒猫堂のオリジナルです。

パン職人である大村さん自身が甘いものに目がないとあって、まるでプリンのようなクリームが入った「昔ながらのカスタード」(160円)、秋月の葛を使った「シナモン珈琲葛クリーム」(190円)、ローストしたくるみにしっかり煮詰めた黒蜜を絡めた「黒糖くるみ」(170円)など、おやつとしても楽しめる菓子パンも種類豊富です。毎日食べても飽きないと評判の食パン(420円・ハーフ210円)は予約が可能です。

「誰もがおいしく食べられる」がポイント

「地粉のぱん 工房 黒猫堂」の人気の秘密は、オリジナリティーの高さだけではありません。幅広く、いろいろな人に安心して食べてもらえるようにと吟味した素材も大きなポイントです。

小麦粉は福岡県産の地粉。一般にうどんなどに使うやわらかい地粉の特徴を生かした生地はモチモチッとした独特の食感です。フィリングに使う野菜や卵も質のよいものを使い、もちろん保存料や添加物は無添加です。

焼き菓子は乳製品や卵を使わないため、アレルギー体質の人にも喜ばれています。

思わず手にとりたくなる“黒猫グッズ”

ちなみに、お客さんはパン好きばかりではなく、看板に描かれたイラストのファンも多いのだとか。イラストのモチーフは大村さんが子どものころに飼っていた黒猫。小さなお店の一角の、ほんの小さなコーナーに黒猫ポストカードと一筆箋が置かれていて、猫好きも思わず吸い寄せられるように足を向けるのだそう。

パンも猫も大好きな人なら、ぜひ、訪ねてみたいお店ですね。

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